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要約サイトで人気だった「11月のビジネス書」ベスト20

プレジデントオンライン / 2020年11月29日 11時15分

毎月、新たに発売されるビジネス書は約500冊。いったいどの本を読めばいいのか。読書家が集まる本の要約サイト「flier(フライヤー)」で、11月にアクセス数の多かったベスト20冊を、同サイトの編集部が紹介する——。
第1位:『マッキンゼーで学んだ速い仕事術』(大嶋祥誉著、学研プラス)
第2位:『やめたいのにやめられない 悪い習慣をやめる技術』(小早川明子著、平井愼二監修、フォレスト出版)
第3位:『自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方』(島村華子著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)
第4位:『AI分析でわかった トップ5%社員の習慣』(越川慎司著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)
第5位:『超雑談力』(五百田達成著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)
第6位:『超速フレームワーク』(大嶋祥誉著、三笠書房)
第7位:『感情はコントロールしなくていい』(石原加受子著、日本実業出版社)
第8位:『内向型人間が無理せず幸せになる唯一の方法』(スーザン・ケイン著、古草秀子訳、講談社)
第9位:『なぜ星付きシェフの僕がサイゼリヤでバイトするのか?』(村山太一著、飛鳥新社)
第10位:『藁を手に旅に出よう』(荒木博行著、文藝春秋)
第11位:『「バカ」の研究』(ジャン=フランソワ・マルミオン編、田中裕子訳、亜紀書房)
第12位:『超効率 すごい記憶術』(青木健著、総合法令出版)
第13位:『在宅HACKS!』(小山龍介著、東洋経済新報社)
第14位:『学びを結果に変える アウトプット大全』(樺沢紫苑著、サンクチュアリ出版 )
第15位:『書くのがしんどい』(竹村俊助著、PHP研究所)
第16位:『ゴールドマン・サックス流 女性社員の育て方、教えます』(キャシー松井著、中央公論新社)
第17位:『きみはスゴイぜ!』(マシュー・サイド著、竹中てる実訳、伊沢拓司序文/解説、飛鳥新社)
第18位:『楽しくなければ成果は出ない』(田中マイミ著、すばる舎)
第19位:『世界のお金持ちが実践するお金の増やし方』(高橋ダン著、かんき出版)
第20位:『頭を「からっぽ」にするレッスン』(アンディ・プディコム著、満園真木訳、辰巳出版)

※本の要約サイト「flier」の有料会員を対象にした、2020年10月の閲覧数ランキング

■「20分仕事をしたら5分休憩する」を繰り返す

今月の第1位は、『マッキンゼーで学んだ速い仕事術』でした。大嶋祥誉氏がマッキンゼーで働く中で学んだ、仕事の質とスピードを上げるためのノウハウが満載の一冊です。

大嶋祥誉『マッキンゼーで学んだ速い仕事術』(学研プラス)
大嶋祥誉『マッキンゼーで学んだ速い仕事術』(学研プラス)

例えば、仕事環境について。仕事が速い人は、あえて短時間で休憩を取るのだといいます。

「あれっ、長時間集中して取り組んだほうが、仕事が片付くのでは?」と思うかもしれません。ところが、一般的に、人間の集中力の限度は15~30分程度だとされています。それを大きく超過すると、集中が切れた場合の反動が大きくなり、再びペースに乗せにくくなってしまうことも。それなら、短時間の集中を何度も繰り返したほうがかえって生産性は上がるというわけです。

ここで重要なのは、自分の集中力がどれくらい続くのかを把握すること。もし20分が限度なら、「20分仕事をしたら5分休憩する」というサイクルを繰り返せばいいのです。

本書では、仕事環境のほか、企画書、プレゼン、発想、会議、行動習慣と、合計6つの章にわたって、仕事が速い人のメソッドが紹介されています。それぞれのメソッドの冒頭には、「仕事が速い人は朝型」「仕事が遅い人は夜型」といったふうに、その項で紹介される仕事術がコンパクトにまとめられており、読み進めやすいのもありがたいところ。

仕事の生産性を上げたい方、自分の仕事の進め方を見直したい方は、本書をチェックしてみてはいかがでしょうか。

■「ハマり」を改善するには、脳にご褒美を与える

第2位は『やめたいのにやめられない 悪い習慣をやめる技術』でした。

小早川明子『やめたいのにやめられない 悪い習慣をやめる技術』(フォレスト出版)
小早川明子『やめたいのにやめられない 悪い習慣をやめる技術』(フォレスト出版)

お酒にタバコ、間食、SNS、ネットショッピング……やめたいと思っていてもなかなかやめられない、そんな習慣をお持ちの方も多いでしょう。「自分はなんて意志が弱いんだろう」と悩み、苦しんでいる方もいるはずです。

そんな方は、ぜひ本書を。本書によると、自分の行動は、必ずしも自分の意志によって決められるものではないそうです。著者は、人がなにかをせずにはいられない状態を「ハマり」とし、「ハマ」り行動として定着してしまったものは、「意志」では簡単に変えることができないのだといいます。

本書ではまず、脳の中で起きている「条件付けの仕組み」が解説されます。生存を支える「防御」「摂食」「生殖」の3つの活動に成功したとき、脳は「生理的報酬」と呼ばれるご褒美をもらえる。ご褒美をもらうと、その行動に至る行動が定着する、つまり習慣化する――というわけです。

例えば、「人を見れば悪口を言ってしまう」という習慣を打ち切るための方法として、要約では「私は今、人の悪口を、言わない、大丈夫」と言いながら、胸に手を当ててその手で拳を作り、親指を握りこむ方法が紹介されます。そうして「ハマり」行動の「失敗」を繰り返せば、「ハマらない」ことが当たり前の状態が定着していくのだといいます。

本書のポイントは、自分一人で行える「治療法」が紹介されている点。悪い習慣に悩む方は、ぜひチェックしてみてください。

■「すごいね!」が子どもの成長にネガティブであるワケ

第3位には、『自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方』がランクインしました。

島村華子『自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
島村華子『自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

近年、よく耳にするようになった「モンテッソーリ教育」と「レッジョ・エミリア教育」。「聞いたことはあるけど、具体的な内容は知らない」「興味があるので、ぜひ実践してみたい」――そんな方には、ぜひ本書を。

本書では、モンテッソーリ&レッジョ・エミリア教育流の「親の声かけ」に注目しています。親の声かけ、つまりいかにほめるか、いかに叱るかによって、子どもは変わるというのです。

例えば、ほめるとき。「すごいね!」「お利口さんだね」は、よく使われるほめ言葉ですが、実は子どもの成長にネガティブな影響を与えかねません。「すごいね!」は具体性に欠ける、表面的なほめ方「おざなりほめ」だから。「お利口さんだね」は、性格や能力、外見といった表面上の特徴をほめる「人中心」だからです。

では、どのようにほめるのがいいか。著者はほめるときの3つのポイントとして、「成果よりもプロセスをほめること」「具体的にほめること」「質問すること」を挙げています。いかがでしょう、意外とシンプルだと思いませんか?

このように、本書では、3~12歳の子どもを対象としたほめ方、叱り方のポイントがわかりやすく紹介されています。「自分で服を着られたとき」「スーパーでだだをこねたとき」など、よくあるシチュエーションごとに適切な声かけが紹介されており、まさに今日から使える一冊だといえるでしょう。

■トップ5%の「デキる社員」はどこが違うのか

続いて、4位以下から、注目の書籍をご紹介します。

第4位は、『AI分析でわかった トップ5%社員の習慣』。

越川慎司『AI分析でわかった トップ5%社員の習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
越川慎司『AI分析でわかった トップ5%社員の習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

どんな会社にも、トップ5%の「デキる社員」はいます。ではそうした「デキる社員」は、その他の「95%社員」とどこが違うのでしょうか?

著者は、クライアント企業25社の協力のもと、5%のデキる社員と95%の一般社員、合計約1万8,000人の働き方をリサーチ。対象となる「5%社員」のデスクに定点カメラを設置したり、ICレコーダーやセンサーを装着してもらったり、ヒアリングをさせてもらったりして、行動や発言を記録したそうです。

そして収集したデータを、AIと専門家で分析。その結果からあぶり出された、「5%社員」と「95%社員」の違いをまとめたのが本書です。

ここでは、「5%社員」の秘密の一つをご紹介しましょう。7,000時間以上の社内会議を録画し調査した結果、「5%社員」は一般社員と比べて発言回数が22%多く、発言の文字数は27%少なく、発言時間は24%少ないことがわかったそう。アイデア出しでは質より量を重視し、数字を使い端的に話しているからです。また同意はハッキリと口にしており、「なるほど」「それいいね」「素晴らしい」といった合いの手は、「95%社員」より17%も多いことがわかりました。

本書で「デキる社員」の秘密を知ったら、真似をしてみましょう。きっと、成果が変わってくるはずです。

■伝説の人事部長なら「うさぎと亀」をどう説明するか

続いて、第10位『藁を手に旅に出よう』にもご注目ください。

荒木博行『藁を手に旅に出よう』(文藝春秋)
荒木博行『藁を手に旅に出よう』(文藝春秋)

「人生100年時代、どう働くか」――そんな悩みを持っている方には、本書をおすすめしましょう。本書は、伝説の人事部長、石川さんから新人研修・キャリア研修を受ける新入社員、サカモトの視点で描かれる、ストーリー仕立てのビジネス書となっています。

石川さんは、誰もがよく知る『うさぎと亀』や『桃太郎』などといった寓話や昔話を例にとって、キャリアに役立つ考え方をわかりやすく教えてくれます。

初日の講義の題材は、『うさぎと亀』。あなたはこのストーリーから、どんな教訓を得たでしょうか。多くの方は、「コツコツ努力することの大切さ」と答えるでしょう。ですが石川さんは、「亀は、足の遅さをバカにされてムキになってしまい、勝ち目のないギャンブルに挑んでしまった。一時的な感情に負け、後先を考えずに戦いに挑んでしまうのは、現実にもよくあること。それよりも、戦略的に物事を考える必要がある」と説きます。

本書の前半で新人研修を受けていたサカモトは、後半で、石川さんから3年目研修を受けています。3年目となったサカモトが抱える悩みには、会社員ならば誰もが共感できるはず。

社会に出て日の浅い新人はもちろん、日々の仕事にモヤモヤしている中堅会社員やベテランビジネスパーソンも、ぜひ本書を読んでみてください。きっと、新たな視点が得られるでしょう。

■在宅勤務で「集中できる環境」を整えるポイント

最後にご紹介したいのが、第13位『在宅HACKS!』。

小山龍介『在宅HACKS!』(東洋経済新報社)
小山龍介『在宅HACKS!』(東洋経済新報社)

新型コロナウイルスの感染拡大により、在宅勤務の機会が増えた方は多いでしょう。ではあなたは、在宅勤務の日、オフィス勤務と同等のパフォーマンスが出せているでしょうか? もし答えが“NO”なら、本書をチェックしてみてください。

本書では、「着替えでオン・オフを切り替える」「ポモドーロ・テクニックで集中力を高める」「レコーディング仕事術でフロー状態に入る」などといったすぐに取り入れられるハックから、「二酸化炭素濃度を管理する」「水槽や観葉植物を置いて『ゆらぎ』を作り出す」などの環境整備ハック、「在宅勤務で電話連絡はNG」などといったチームで働く上で気をつけたいポイントまで、あらゆる「在宅HACKS」が紹介されています。

この先、いつまで在宅勤務が続くかはわかりません。この機会に、在宅勤務を基本とした勤務形態に移行する会社もあるでしょう。そんな今、できるだけ早く自分が集中できる環境を整えて成果を上げたいなら、本書をおすすめします。

今月は、仕事術から子育て、文章の書き方まで、幅広いジャンルの本がランクイン。その他、先月第2位だった『超雑談力』(五百田達成著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)が今月第5位、第14位だった『頭を「からっぽ」にするレッスン』(アンディ・プディコム著、満園真木訳、辰巳出版)が今月第20位と、依然として多くの方に読まれています。来月はどのような本が多く読まれるのか、引き続きチェックしてまいります。

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flier編集部 本の要約サイトflier(フライヤー)は、「書店に並ぶ本の数が多すぎて、何を読めば良いか分からない」「立ち読みをしたり、書評を読んだだけでは、どんな内容の本なのか十分につかめない」というビジネスパーソンの悩みに答え、ビジネス書の新刊や話題のベストセラー、名著の要約を1冊10分で読める形で提供しているサービスです。通勤時や休憩時間といったスキマ時間を有効活用し、効率良くビジネスのヒントやスキル、教養を身につけたいビジネスパーソンに利用されているほか、社員教育の一環として法人契約する企業も増えています。

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(flier編集部)

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