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「卵は1日3個」専門家が最強のスーパーフードと断言するワケ

プレジデントオンライン / 2021年1月30日 8時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/sunabesyou

夜10時から深夜2時とされてきた「睡眠のゴールデンタイム」は実は無かった、「卵は1日1個まで」も間違った認識……。最新の研究で覆された気になる健康情報をバイタルアナリストの佐藤智春さんが解説します――。

※本稿は佐藤智春『その不調、栄養不足が原因です』(主婦の友社)の一部を再編集したものです。

■たんぱく質を減らすと老け見え&オバ体形まっしぐら

体重を落とすために肉を食べないと考えているなら、ちょっと待った! 肉にはたんぱく質がたっぷり。たんぱく質は筋肉や血液、内臓など、体をつくるために欠かせない材料です。たんぱく質が不足すると筋肉量が減り、基礎代謝が落ちるために、逆にやせにくい体質になってしまうのです。

筋肉が少なくなると、やせたというよりもしぼんだ印象になります。また、たんぱく質が足りないと肌の新陳代謝(ターンオーバー)も遅くなり、美容面にもデメリットが生じます。たとえば肌が荒れたり、つめが割れやすくなったり、髪のコシがなくなり抜け毛がふえたり。肉を食べずに体重が減ったとしても、これでは見た目年齢で老けてしまい、残念すぎる結果に。

きれいにやせたいなら、たんぱく質を含む食材をしっかり食べること。肉はたんぱく質だけでなく、代謝をサポートするビタミンB群も豊富です。牛赤身(ヒレやもも)肉であれば鉄も多め。もちろん肉だけに限らず、魚や卵、植物性たんぱく質源の大豆製品も、とり入れましょう。

■閉経後に“肉がゆるゆる”になる人が好んで食べているもの

45歳を過ぎるころから、これまではどんなに食べても太らなかった人でも、どういうわけか、腰まわりの肉がパンツの上にのるようになってきます。そして閉経後は、さらに肉がゆるゆるになるという、がっかりな現実が待っています。特に、パンや白米、スイーツ、果物など、糖質を好んで食べる人に多い傾向なので、気をつけましょう。

「食べる量は変わってないのに……」と、納得がいかない人もいるでしょう。でもそれは、年齢を重ねて基礎代謝が落ち、若いころの食事量ではエネルギーが余ってしまった結果です。また、最近では、細胞内のマグネシウムが減ると筋肉の締まりがなくなり、「ポッコリおなか」になることもわかっています。

年齢的に更年期に入り、女性ホルモンが少なくなると、カルシウムやマグネシウムなどの吸収能力が低下し、ミネラルの必要量がふえます。さらに糖質をとりすぎると、ミネラルが代謝に使われて体外に排泄されてしまいます。年齢とともに、たんぱく質とミネラルをしっかり摂取する食事を心がけましょう。

■実は心配な息切れの原因2つ

以前は感じなかった息切れの症状には、大きく2つの理由が考えられます。1つ目は鉄不足の可能性です。鉄が不足すると全身に酸素を届ける能力が低下します。その結果、軽い運動でも心臓に負担がかかり、息が上がるのです。

2つ目の理由は、年齢とともに低下する体力と筋力の問題です。特に、デスクワークの人は運動量に比例して、筋力の低下を感じていることでしょう。20歳を過ぎると、下半身の筋肉量は、腕や体幹の筋肉よりも早く大きく減少していくことがわかっています。そのなかでも、大腿四頭筋(太ももの前側の筋肉)は25歳をピークに、60歳には60%まで落ちるといわれています。

下半身の筋力が低下すると、将来、介護が必要な生活が早く訪れる可能性も。いまから、その場ですぐできるスクワット、背伸び、かかと落としなどの運動を意識的にとり入れてみましょう。また、ゆで卵や枝豆など、筋肉の材料になるたんぱく質を含む食材を、おやつがわりに食べることもおすすめです。筋肉をふやすのは、いつからでも遅くはない! あきらめないで。

■閉経すると、女性ホルモンの恩恵を受けられなくなる

月経の前後に体調が悪いと感じる女性は多いでしょう。でも、「閉経したら、ずいぶんとラクになるだろう」と考えているなら、それは大きな誤解です。

更年期に入って閉経が近づくと、月経の周期が乱れたり、だらだらとつづいたり……。いつ終わりがくるか明確なサインがないので不安になるし、混乱しますね。しかし、PMS(月経前症候群)は月経前の約1週間で終わるのに対し、更年期は期間が決まっていません。人によっては閉経前後の5〜10年、毎日、さまざまな症状が起こることもあります。

「閉経までは、ゆっくりと」がいいのです。エストロゲン(女性ホルモン)が減少していくとやがて閉経しますが、エストロゲンは自律神経のコントロールに影響し、美容面ではコラーゲンの生成に関与しています。だから、女性ホルモンの恩恵を、なるべく長く受けるほうがトクなのです。更年期は人それぞれで、仕事や趣味に夢中になっていて気づかぬうちに終わっていたというのが理想ですが……。案じすぎず、自然にまかせましょう。

■睡眠のゴールデンタイムは無かった!

かつては、睡眠のゴールデンタイムは夜10時から深夜2時といわれてきました。残念ながら、これは過去の定説です。この時間帯に眠ると、肌や髪の新陳代謝が進んだり、若返りのホルモンである成長ホルモンが分泌されたりすると考えられていました。この時間帯を意識して睡眠時間に気をつけてきた人は、少しがっかりしますね。

佐藤智春『その不調、栄養不足が原因です』(主婦の友社)
佐藤智春『その不調、栄養不足が原因です』(主婦の友社)

実は、最新の研究で、何時にベッドに入ったとしても、眠りについてからの3時間に成長ホルモンの分泌が最大になることがわかってきたのです。毎晩10時に規則正しく寝るのはベストですね。しかし、現代人のライフスタイルは昔と大きく異なっているため、就寝時刻を意識しすぎなくていいかもしれません。

女性ホルモンは年齢とともに減少し、肌や髪、骨などが衰えていきますが、それを防ぎ、筋肉量を保ったり、新陳代謝を促したりするのが成長ホルモンの役割です。成長ホルモンの分泌には、眠る時間帯よりも睡眠の質、そして入眠後3時間がカギとなることを覚えておきましょう。

■卵は最強のスーパーフード

卵は、ビタミンCと食物繊維以外の栄養素がすべて含まれている食品です。食事でしかとることのできない9種類の必須アミノ酸がすべて含まれ、たんぱく質源として完璧といえます。コレステロールが高いことを気にする人がいますが、それは大きな誤解! 多くの人は「卵は1日に1個まで」といった、過去のまちがった認識でいるようですが、厚生労働省は2015年に「食事からとるコレステロールは、血液中のコレステロールに影響を与えない」と発表しました。

コレステロールは、私たちの体にとって欠かせない栄養素です。細胞膜や脳の材料はコレステロールであり、女性ホルモンの材料でもあるため、妊娠や出産にも大きく関与します。また、卵黄に含まれるコリンは神経伝達物質の材料で、不足するとメンタル面や記憶・認知機能などに影響が出るおそれもあります。

肌、髪、骨などの新陳代謝にもたんぱく質が重要なカギを握っていますが、日本人はたんぱく質が不足ぎみです。エイジングケアのサポート役としても、卵を1日3個食べることをおすすめします。

※佐藤智春『その不調、栄養不足が原因です』(主婦の友社)より
※佐藤智春『その不調、栄養不足が原因です』(主婦の友社)より

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佐藤 智春(さとう・ちはる)
バイタルアナリスト
分子整合栄養医学協会認定・分子整合栄養アドバイザー。バブル時代、スタイリストとして多忙をきわめ、体調をくずす。1995年より分子整合栄養学を金子雅俊氏に師事。その後、セルフメディケーションの提案をライフワークとする。キャリアアップを目ざす多くの女性に向け、ライフステージ・マネジメント®講座や企業の講演も行っている。著書に『卵を食べれば全部よくなる』(マガジンハウス)、『男は食事で出世させなさい』(ポプラ社)、『中高生の身長を伸ばす7つの習慣』(主婦の友社)などがある。

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(バイタルアナリスト 佐藤 智春)

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