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30代、40代の富裕層に聞いた、いま物色している「注目の投資対象」4つ

プレジデントオンライン / 2021年4月20日 8時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/pishit

米国公認会計士で不動産コンサルタントの午堂登紀雄さんが、経営者や投資家が今注目する投資先トップ4を紹介。後悔のない投資をするために、彼ら彼女らが自分の頭で考える4つのポイントとは――。

■30代、40代の経営者・投資家が今考えてること

コロナ禍でもワクチン普及後の経済回復を織り込み、株価は高水準です(のように見えます)。そのため、いまから何に投資すべきか迷っている人も多いと思います。

そこで今回は、私の周りの富裕層が注目している投資先についてご紹介したいと思います。

ちなみに以前にもこのコラムで書きましたが、ここで言う「富裕層」とは、先祖代々の富裕層や、資金がうなるほど有り余っている大富豪ではありません。

本人の努力や才覚とは無関係にお金を持っている人は、「守る」が目的の運用になりますから、必ずしも一般の私たちの役に立つとは限らないからです。あるいは悠々自適の超資産家の運用を知ったところで、私たちに応用できることは多くないでしょう。

たとえば「プライベートバンカーに運用を委託」とか「タックスヘイブンに資産管理会社を設立し、高利回り仕組み債を組成」などという話を読んで、では自分に何かまねができますか、という話です。

せいぜい、「ふ~ん、すごいねえ」「凡人とは違うねえ」くらいではないでしょうか。

それでは意味がありません。そこで、もうちょっと身近な、私の知人30代40代の経営者・投資家の仲間内で盛り上がった話をご紹介します。

■注目の投資対象1.仮想通貨

トップバッターはビットコインに代表される仮想通貨です。

これを聞いて即座に「怪しい」「危険だ」などと反応した人は、思考停止しているか固定観念で脳が情報を遮断している可能性があります。

どこかのインフルエンサーがネット上で煽って仕掛ける新興仮想通貨詐欺などでない限り、そもそも怪しいとか怪しくないとか決まっている運用商品は存在せず、それを扱う人によっていかようにも変わります。

車でも安全運転を心掛ければ便利な道具になる一方、感情的でガサツな人が乗れば凶器になることがあるようなものです。

重要なのは「○○コイン」といった銘柄よりも、その裏付けとなっているブロックチェーン技術や、実運用されているプロダクトです。それが今後、様々な取引に転用・応用される可能性のある(あるいは評価されている)技術基盤をベースとしているならば、価値が損なわれるリスクは小さいからです。

そういうことを調べずして「とにかく人気があるから」「値上がりしているから」という安易な気持ちで参入すれば、大けがをするリスクは高まるでしょう。

■大暴落でもホールドを続けられる人は何が違うか

自分はどういう価値に資金を投じているのかに自覚的であれば、第一次バブルと言われた2017年の1ビットコイン235万円から30万円台への大暴落のときでも、ホールドし続けることができる。

あのとき損切りせずに保有してきた人は、いま1ビットコイン650万円を超えていて、いつ利益確定しても利益が出るでしょう。市場規模2位のイーサリアムも、暴落後の1万円前後から、すでに20万円を超えています。

仮想通貨のイメージ
写真=iStock.com/whyframestudio
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/whyframestudio

むろん今後どうなるかは誰にもわかりませんから、これは仮想通貨がおススメだという意味ではありません。

断片的に見聞きしたイメージや目先のニュースで固定観念にがんじがらめにならない知的体力を持ち、自分はそこにどんな価値を見いだしており、その根拠は何かを考える習慣が必要だということです。

これは仮想通貨に限らず、あらゆる運用商品を選ぶ際に共通の視点ではないでしょうか。

■注目の投資対象2.米国株式

次は米国株です。

日本などとは異なり、米国は移民を受け入れているうえ少子化問題もほとんどなく、人口は明らかに増加していくことが予想されます。

人が増えれば住居が必要です。車や食糧も必要です。結婚し家族が増えればまた消費が増えます。

また、GAFAM(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル、マイクロソフト)を筆頭とするハイテク大手やテスラといった新興ベンチャーだけでなく、バイオ、エネルギー、アグリテック、軍需や医薬品など世界を席巻する企業の目白押しです。

つまり米国は今後も経済成長していく(つまり株価が上昇する)可能性は高いと考えられます。

むろん、2020年3月に起こったようなコロナショックのように地政学的リスクもあり、たとえば米中衝突の激化もあるかもしれない。あるいはバブルとバブル崩壊が繰り返される可能性はあります。

米国は貿易赤字と財政赤字の問題もあるとはいえ、新興国や他の先進諸国よりはまだ体力がある(ように見える)。

そこで前述の通り長期で見れば株価上昇の可能性は(少なくとも他国よりは)高いと考えられます。

■注目の投資対象3.不動産

そして伝統的に人気なのはやはり不動産、特に都市部の居住用物件です。

コロナで地方移住が増えたとはいえ、それは依然として少数派。人はやはり便利でチャンスも多い都市部を好みます。

それに、事業用物件では不景気や業績悪化で撤退というリスクがありますが、どんなに不景気になっても社会環境が悪化したとしても、個人はどこかに住まなければなりません。

コロナで自粛といっても、だから住まいが不要な人はいない。せいぜい、家賃が安い物件に引っ越すぐらいでしょう。

また、相続対策としても需要が根強いこともあり、値段を下げなくても買う層が一定数いることから、値段があまり下がっていません(物件やエリアにもよりますが)。

外国人客の往来が止まったことで民泊やゲストハウス需要はほぼ消失しましたが、それらをワーケーション施設にリノベーションしたり、あるいはサ高住(サービス付き高齢者向け住宅)や、最近では障害者グループホームなど、富裕層が目を付ける不動産の運用方法は社会情勢や環境変化に合わせ、都度「柔軟に」形を変えています。

■注目の投資対象4.農業

私自身が農業に参入してから、アグリテック(農業とIoTを融合させたハイテク農業)分野のベンチャー企業との交流が増えたのですが、彼らから聞くのが「最近は富裕層や投資家(VC:ベンチャーキャピタルを含む)からの問い合わせが増えている」という話です。

農家の高齢化や後継者不足、あるいは耕作放棄地の増加といった問題は誰でも知っていると思いますが、その課題を解決すべくテクノロジーを持ち込み農業に参入するベンチャー企業や起業家がいます。

たとえば日本の高級フルーツはアジアの富裕層に人気の輸出商品ですが、フルーツに限らず高付加価値産品を作って「儲かる農業」に変える人や起業家がいる。そしてそれらを「投資対象」として物色している人がいるというのです。

たとえばハウスで温度や湿度を遠隔監視しながら、土や肥料を使わず養液栽培をする設備への投資や、LEDによる疑似太陽光による無菌栽培・無人運営する工場への投資、そういうベンチャー企業への投資(エクイティ投資)など。

そんな話を聞くと、私も農業の可能性に興味をそそられます。

■自分で考えない人はカモにされる

最後にこれら4つの投資先は、私自身のバイアスがかかっていることを最後に申し添えたいと思います。

私も結局は自分と話が合う人としか情報交換しませんから(それは相手も同じ)、私自身が実践しているがゆえに、上記の投資先を好んでいる人からの情報に偏る、ということが起こります。

むろん、自分でやらずして、ああだこうだと評価することはできないので、当然のことでもありますが。

なのでこのコラムも、世間にあまたある「ポジショントーク」のひとつとして一歩引いて読んでいただきたいと思います。

本質的に重要なのは、

・今どのセクターにお金を置くのが最もパフォーマンスが高いか、その根拠は何か
・自分はいったいどういう価値にお金を投じようとしているのか
・期待価値と実際の価格に乖離(かいり)があり、その乖離が修正される根拠はあるか
・それらのシナリオは、自分なりに合理的・客観的であると納得できるか

を自らの頭脳をフル回転させて考えることです。自分で考えることを面倒くさがる人は、たいていカモにされるのが投資の世界の常なのですから。

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午堂 登紀雄(ごどう・ときお)
米国公認会計士
1971年岡山県生まれ。中央大学経済学部卒。大学卒業後、東京都内の会計事務所にて企業の税務・会計支援業務に従事。大手流通企業のマーケティング部門を経て、世界的な戦略系経営コンサルティングファームであるアーサー・D・リトルで経営コンサルタントとして活躍。2006年、株式会社プレミアム・インベストメント&パートナーズを設立。現在は不動産投資コンサルティングを手がけるかたわら、資産運用やビジネススキルに関するセミナー、講演で活躍。『捨てるべき40の「悪い」習慣』『「いい人」をやめれば、人生はうまくいく』(ともに日本実業出版社)など著書多数。「ユアFX」の監修を務める。

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(米国公認会計士 午堂 登紀雄)

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