論破王ひろゆき「超リア充のインフルエンサーもSNS投稿しないときはカップ麺をすすってる」
プレジデントオンライン / 2021年6月16日 11時15分
※本稿は、ひろゆき『ラクしてうまくいく生き方』(きずな出版)の一部を再編集したものです。
■「国や社会のことを心配するのはやめましょう」
いまはインターネットがあるので、世界中のニュースが簡単に手に入りますが、SNSを覗のぞいてみると、国や社会のことに本気で怒っている人であふれています。たとえば「日本の借金が多すぎる」とか「女性議員の割合がほかの先進国に比べて低い」とかですね。
国の財政や世界情勢についての知識を集めるのはいいことです。でも、個人がどんなに本気で憂いたり憤ったりしても、国や社会レベルの状況を変えられることはまずありません。とくに、日本社会全体について考えると、残念ながら、この先よくなることはまず考えにくいです。
それなのに、ツイッターなどのSNSを介して、影響を受けやすい人が心配や怒りといった負の感情を強めていってしまう。これだと結局、エネルギーを使う割には、疲れしか残らないんですよね。
国とか社会とか大きなものを心配するよりも、自分や自分の周囲の人たちの生活に直結するようなトピックを気にかけたほうが、よっぽど有益です。自分の収入はどうすれば増えていくのか、どういう趣味がコスパが高いのか、などです。
社会全体がよくならなくとも、いまは便利なテクノロジーが増えているので、一人ひとりが楽しく生きられる環境は整ってきていますから。
たとえば、リモートワークできる職業なら通勤時間を気にして高い家賃を払いながら都内に住む必要もなくなるでしょうし、ネットショッピングもどんどん選択肢が増えているので、おしゃれな洋服や雑貨を安く手に入れる方法も簡単に見つかります。あまり視野を広げすぎず、まずは自分の環境がいまよりもよくなる方法を見つけることを優先しましょう。
■「情報を鵜呑みにするのはやめましょう」
情報があふれる現代社会では、出どころのはっきりしないデマ情報(フェイクニュース)もたくさん存在しています。とくにSNSの登場によって、情報の拡散スピードが飛躍的に上がり、デマも社会全体に影響を与えてしまうことすら起きています。
たとえば2016年のアメリカ大統領選挙では、反ヒラリー・クリントンのフェイクニュースが大量に流され、米国社会を混乱させました。しかも、これらのフェイクニュースを流したのは、トランプ支持者だけではなく、マケドニアの貧しい若者も含まれていたそうです。フェイクニュースでサイトへのアクセスを稼いで、広告収入を得るのが目的でした。
流れてくるニュースの内容をろくに確認しないまま鵜呑みにして情報を共有してしまうと、デマを流すのに自分も加担してしまう恐れがあります。場合によっては、悪気はなかったのに、名誉棄損で訴えられてしまう危険すらあるでしょう。
そうならないためには、情報と賢く付き合うようにするのが大切です。流れてくる情報にただ飛びつくのではなく、ニュースの情報源はどこで、だれが発信しているのか、客観的な証拠はあるのかなど、ファクトチェックするようにしたほうがいい。面倒でも長い目でみれば面倒な事態に巻き込まれませんし、メンタルを安定させて生きていくことができますよ。
■「SNSを見ないようにしましょう」
インターネットの普及、とくにツイッターやインスタグラムなどのSNSによって、僕たちはほかの人がどんな生活を送っているのかを、リアルタイムで知ることができるようになりました。
でも、それによって苦しくなってしまう人も多いようです。
仕事で昇給したから広い家に引っ越した、誕生日におしゃれなお店でサプライズパーティーを開いてもらった、彼氏からウン百万円もする指輪をもらった……。次々と更新される他人の「リア充投稿」と、散らかった狭いワンルームでコンビニ総菜をひとりぼっちで食べている自分を比べれば、だれでも落ちこんでしまいますよね。
こんなふうに、楽しそうな日常を送っている他人の姿を見て、「うらやましいな」程度で気持ちを止められず、負の感情に沈みこんでしまうタイプの人は、SNSに向いていないので、少し距離をおいたほうがいいでしょう。たぶんSNSをすべてやめてみても、日常生活でどうしても困るようなことにはなりませんよ。
それに、あなたがうらやましがっている「リア充投稿」は、結局いい部分の切り取りにすぎません。キラキラして見えるインフルエンサーも、SNSに投稿しないようなときは、ひとりぼっちでカップラーメンをすすっていると思いますよ。
信頼できる発信者や情報サイトをフォローして、有益な情報を集めるツールとしてSNSを使う分にはいいと思います。でも、自分の感情をコントロールできない人にとってはデメリットのほうがはるかに大きいので、思い切ってSNSをやめちゃったほうがいいでしょう。
■「他人と比較するのをやめましょう」
僕は統計データを見て、日本と海外の違いを知るのがわりかし好きなんです。だから、比較すること自体には肯定的なのですが、意味のないものを比較するのは害しかないと思っています。
たとえば幸せ。幸せは、だれかと比べて相対的に決まるものではないはずです。数学の問題を解いているときに幸せを感じるとか、アニメを観るのがいちばんの楽しみだとか、家族といっしょにいる時間が安らぐとか、そういうことが幸せと直結していますよね。
それなのに、収入が自分より高い人、ルックスやスタイルがいい人、SNSのフォロワーが多い人と自分を比べたりして、「自分は不幸だな」と思ってしまう。
こういう人を見ると、「自分で人生をハードモードにしちゃってるな」と思います。なんでもかんでも他人と比べて一喜一憂していると、世の中疲れるだけですから。
「隣の似た人」と比べがちな人が多いのも気になります。これは日本が同一民族の割合の高い国であることも関係しているのでしょうか。同じような肌や目の色を持ち、身長・体格もかけ離れていることがないということから、比べてしまうのかもしれません。
他人と比べていたら、きりがありません。「自分は自分、他人は他人」と、ある程度割り切って生きていったほうが、ラクな気持ちで生きられると思います。
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2ちゃんねる創設者
本名は西村博之。1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。主な著書に、『無敵の思考』『働き方完全無双1』(大和書房)、『論破力』(朝日新書)などがある。
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(2ちゃんねる創設者 ひろゆき)
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