「結局どの携帯会社が一番お得か」通信費を節約したい人にお勧めする”3つの視点”
プレジデントオンライン / 2021年9月11日 9時15分
データ通信量は月5GBの利用、通話料は1分の通話を10回行った前提で計算。通話アプリのLaLa Callは基本料金100円、携帯電話への通話は30秒8円。 ※『これだけやれば大丈夫! お金の不安がなくなる資産形成1年生』より
※本稿は、小林亮平『これだけやれば大丈夫! お金の不安がなくなる資産形成1年生』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。
■1万円超かかっている人も半額に抑えられる
スマホ代は家計における固定費の中でも大きな割合を占めています。月1万円程度払っている人も珍しくなく、家族4人で月3万~4万円かかっているケースもあるでしょう。
スマホ代が高いのは仕方ないと諦めがちですが、本記事で紹介する格安SIMに変えるなどの見直しを行えば、今より半額程度に抑えられる可能性もあります。
以下の例では、大手携帯電話会社からUQ mobileに乗り換えたことで、月4444円も安くなりました。年間で考えると、5万円以上もの節約となるので、スマホ代の見直しは固定費削減の効果が非常に大きいことが分かります。
■スマホ代の値下げ合戦が激化した2021年
今年に入り、スマホ代の値下げがよく話題になっていますが、菅政権の肝いり政策における成果と言えるでしょう。
特に格安SIMと呼ばれる、低価格で利用できる通信サービスの料金水準もいっそう下がったことで注目が集まるようになりました。月3~5GB程度の低容量であれば、1000円台のプランも珍しくなく、まさに価格破壊とも言えるスマホ料金の革命が起こっています。
また、大手携帯電話各社もオンライン専用の新料金プランを発表したことで、スマホ代の値下げ合戦が激化し、私たちユーザーにとっては多様な選択肢が生まれています。このような背景もあり、今こそ、スマホ代の見直しを行う絶好の機会と言えるはずです。
■通信速度を重視する人は大手のサブブランドを選ぶべし
格安SIMと聞くと通信速度が遅いイメージがあるかと思いますが、大きく分けて2種類あることをまずは知っておきましょう。
1つ目は大手携帯電話会社の通信回線を借りるMVNO(仮想移動体通信事業者)のサービスで、たとえばmineo(マイネオ)などがあります。
そして2つ目は、大手携帯電話会社が展開する、サブブランドと呼ばれる低価格帯のサービスで、auのサブブランドのUQ mobile、SoftBankのサブブランドのY!mobileがあります。
MVNOは料金プランの安さが魅力ですが、大手携帯電話会社から借りる通信回線の量が限られているため、時間帯によっては通信速度が不安定になる傾向があります。一方、サブブランドは大手携帯電話会社の回線をそのまま使っているため、通信速度が比較的安定しているのが強みです。
数年前はMVNOよりサブブランドの方が、料金プランは少し高く設定されていましたが、今は両者の価格帯にだいぶ差がなくなってきました。そのため、通信速度が気になる人は、比較的安定しているサブブランドを利用するのがいいかと思います。
また格安SIMに乗り換える際の注意点として、キャリアメールと言われる、携帯電話会社が提供するメールアドレスが使えなくなりますが、Gmailなどのフリーメールを代わりに使えば特段困りません。電話番号はそのまま引き継いで使うことができます。
■20GB使えて月1980円と低価格のmineo
では、主な格安SIMを、分かりやすくまとめて紹介します。それぞれの特徴の違いを知って、自分に合ったものを選ぶようにしましょう。今は、家電量販店などに実店舗を構えている格安SIMも多いので、気軽に話は聞きに行けますし、手続きをサポートしてもらうこともできます。
ちなみに、データ通信量によって各プランの料金が変わるので、自分が毎月データ通信量をどれくらい使っているかは、利用明細書や携帯電話会社のマイページにログインして確認しておきましょう。
まず、MVNOであればmineoを検討するといいでしょう。月5GBで1380円、月20GBでも1980円と、MVNOならではの料金プランの安さが魅力です。
データ容量超過時の通信速度は200Kbpsとやや遅くなってしまいますが、パケット放題Plusに加入すれば最大1.5Mbpsでデータ使い放題となります。通信速度は1Mpps以上あれば、YouTubeの標準画質なら比較的サクサク視聴できます。
パケット放題Plusは月額350円が別途かかりますが、10GB以上のプラン加入なら無料なのも好評です。
■サブブランドはやや高いがサービスが充実
続いて、大手携帯電話会社のサブブランドでは、UQ mobileがおすすめです。月3GBで1480円、月15GBで2480円と、mineoのようなMVNOに比べて少し高いものの、通信速度の速さに定評があり、余ったデータ容量を翌月に繰り越せる点も人気です。
私も現在はUQ mobileを利用していますが、通信速度は安定していますし、アプリ「UQ mobile ポータル」でデータ容量の残量などをすぐに確認できるので、特段の不満もなく利用出来ています。
また、サブブランドではY!mobileの選択肢もあります。月3GBで1980円、月15GBで2980円とUQ mobileに比べて少し高いものの、家族割引サービスなど適用時は1080円引きとなるので、家族そろっての利用には向いていると言えます。Y!mobileもUQ mobileと同様、余ったデータ容量は、翌月に繰り越し可能です。
ちなみに、CMでもよく見かける楽天モバイルについて知りたい方も多いはずなので、あわせて紹介します。楽天モバイルは自社回線があるため厳密に言うと格安SIMではないのですが、比較対象として知っておくといいでしょう。
楽天モバイルは月1GBまで0円、月3GBまで980円、月20GBまで1980円、それ以降は2980円と段階制料金プランになっており、楽天回線エリアであればデータ容量に制限なく利用できます。
ただし、楽天回線が利用できないエリアでは、パートナー回線を使用する事になりますが、その際は月5GBで速度制限がかかってしまいます。楽天回線エリアは順次拡大予定なので、自分の地域が対象になるかは、楽天モバイルのホームページにて事前に確認しておきましょう。
■大手キャリアも格安料金プランを展開している
最近はNTTドコモのahamo、KDDIのpovo、SoftBankのLINEMOなど、大手携帯電話会社の新料金プランも話題なので、併せて知っておきましょう。いずれも料金プラン自体は月20GBで2480~2700円とシンプルで、データ容量もそれなりに大きい点が魅力です。
ahamoのみ月額2700円ですが、5分以内の国内通話であれば、何度でも無料で利用できます。またドコモのクレジットカードであるdカードでahamoの利用料金を支払えば、データ容量増量などの特典があります。
povoに関しては、通話やデータ使い放題などのオプションが豊富で、ユーザーの使い方に合わせたトッピングが可能ですが、他と比べると現状は少し見劣りするかもしれません。
3大キャリアの新プランの中でも特に好評なのがLINEMOで、LINE利用時のデータ通信量がゼロなため、LINEアプリのトークはもちろん、音声通話・ビデオ電話のデータ消費がかかりません。さらにデータ容量をあまり使わない人向けに、月3GBで900円と破格のミニプランも発表されて話題を呼びました。
ただ、これらの新プランは原則、ネットでの手続きのみなので、店頭でのサポートが不要な人は検討してみるといいでしょう。あとは格安SIMと同様に、キャリアメールは使えない点は注意が必要です。
■たくさんあるサービスからどれを選べばいいのか
主要な格安SIMや3大キャリアの新プランを紹介してきましたが、結論、どれを選べばいいかは人によっても異なるので、改めて整理しておきます。
とにかく料金プランの安さを重視したい人は、MVNOのmineoなど。
通信速度の速さも重視しながら、料金を安くしたい人は、サブブランドのUQ mobileやY!mobile。
動画を頻繁に見るなど、データ容量の大きさを重視したい人は、3大キャリアの新プランであるahamoやLINEMOを検討するといいでしょう。
携帯電話会社を乗り換えると聞くと、どうしても面倒に感じて腰が重くなる方も多いと思います。ただ最初にお話しした通り、スマホ代の見直しは固定費削減のなかでも効果が大きいので、思い立ったらさっそく行動してみましょう。
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資産運用YouTuber
1989年生まれ。横浜国立大学経営学部卒業後、三菱UFJ銀行に入行。同行退社後、ブログやSNSで資産形成(つみたてNISAやiDeCo、楽天経済圏、ふるさと納税など)の入門知識を発信。現在はYouTube「BANK ACADEMY」の運営に注力しており、YouTubeのチャンネル登録者数は27万人を超える。「超初心者でも理解できるよう優しく伝える」をモットーに、自作のイラストを駆使した解説や、フォロワーからの質問に対する丁寧な返事が好評を得ている。
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(資産運用YouTuber 小林 亮平)
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