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「眞子さまNYへ行く」小室さんとの年内結婚をなぜ宮内庁は堂々と発表しないのか

プレジデントオンライン / 2021年9月8日 10時15分

婚約が内定し、記者会見される秋篠宮家の長女眞子さまと小室圭さん=2017年9月3日、東京都港区の赤坂東邸[代表撮影] - 写真=時事通信フォト

■皇室にとって久々の慶事にも違和感が拭えない

父親は背中で泣いていた。

秋篠宮眞子さんの結婚が決まったとニュースで知ったとき、小津安二郎の映画『晩春』(1949年公開)のラストシーンを思い出していた。

妻に先立たれた56歳の大学教授(笠智衆)が、年頃を過ぎても結婚しない一人娘(原節子)を説き伏せ、ようよう結婚することを承諾させる。

「お父さんとこうしているときが一番幸せなの」という娘に父親は、「そりゃちがう」といい、結婚は2人でつくり上げていくものだ、それが人間生活の歴史の順序というものだ、「幸せは待っているものではなく、つくりだすもんだよ」といい含める。

ようやく結婚した娘を東京駅まで送った父親は家に戻り、籐椅子に座ってリンゴをむく。皮が足元に落ち身体が前に傾く。

小津は笠に、そこで号泣しろと命じたそうだ。だが笠は、それはできないと拒んだという。笠が正しかった。寂しさと哀しさがない交ぜになった父親の孤独が、観る者の心に沁みわたり、深い余韻を残した。

もちろん秋篠宮は孤独ではない。奥さんの紀子さん、次女の佳子さん、長男の悠仁さんもいる。

だが、紆余(うよ)曲折さまざまなことがあった長女・眞子さんの結婚は、父親の秋篠宮にとって感慨深いものがあるはずである。秋篠宮も今年の11月で笠智衆が演じた大学教授と同じ56歳になる。

だが、失礼なことをいわせてもらえば、皇室にとって久々の結婚という慶事であるというのに、その公表の仕方やタイミングに、やや違和感を覚える。

■どのメディアもなぜ堂々と発表しないのだろう

私が見た限りでは読売新聞が一番早く「【独自】眞子さまと小室圭さん、年内に結婚…儀式は行わない方向で調整」(9月1日5時00分)と報じた。

だが、情報源は「関係者への取材で分かった」とあるだけ。朝日新聞、NHKも後を追い、朝日新聞は9月2日付朝刊一面で、「眞子さま 年内結婚で調整」と書いている。朝日も「関係者の取材で分かった」というだけで、新聞記事に必要な5W1HのWhoが抜け落ちているのだ。

推測するに、宮内庁筋からのリークだと思うが、なぜ、堂々と発表しないのだろう。秋篠宮が自分で「娘の結婚が決まった」といわないのだろうか。

9月5日の東京パラリンピックの閉会式に秋篠宮が出席した。辞任が決まった菅義偉首相と並んで座っていたが、心中穏やかではなかったのではないか。

結納にあたる納采の儀や、天皇皇后にあいさつする朝見の儀など、普通の女性皇族が結婚のときに行う儀式も行わず、1億4000万円といわれる一時金も、眞子さんは受け取ることを辞退すると報じられている。

いくらコロナ感染が収まらないとはいっても、あまりにも可哀想なやり方ではないか。

だが、メディアに同情する気持ちはまるでないようだ。

「二つのハードルと残る懸念」(朝日新聞デジタル9月1日19時14分)「小室さん母元婚約者トラブル何も解決せず」(日刊スポーツ9月2日付)「『多くの人の納得』実現しない中『まるで駆け落ち』」(スポーツニッポン9月2日付)と、さらに2人に鞭を振るうがごとき書き方である。

リポーターに向けられたカメラ
写真=iStock.com/coffeekai
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/coffeekai

親としては存分に祝って送り出してやりたいと思っているのだろうが、皇族という立場、国民からの冷ややかな視線を考慮したのであろう。しかし、秋篠宮自らが発表していれば、メディアも違う書き方になったのは間違いない。

■小室母子への心ない報道の数々は検証されるべきだ

ここでひと言いっておきたい。

この結婚問題が決着したら、週刊誌を含めたメディアが垂れ流してきた小室母子に対する心ない数々の報道は、検証されなくてはいけないと考えている。

これまでもここで何度も書いてきたから、詳しくは触れないが、小室の母親・佳代と元婚約者との間の金銭トラブルは、2017年12月に週刊女性が報じたことで明るみに出た。だが、そのときの記事中でも、佳代からの借用書は一枚もないから裁判を起こしても勝ち目はないと、弁護士のコメントが載っていた。

しかも、一度は佳代と話し合って、その問題はいちおう解決していたはずだった。それなのに、話し合いから4年近く経って、彼の息子の小室圭が秋篠宮眞子さんと婚約したことを知って、元婚約者は週刊誌にタレ込んだのである。

今なら借用書がなくてもカネを返すだろう、または、坊主憎けりゃ袈裟まで憎いで、息子の逆玉の輿を邪魔してやろうという底意が見え見えではなかったのか。

佳代と元婚約者との金銭トラブルは法的な問題ではなくモラルに関わることだが、元婚約者のモラルも問われてしかるべきであった。

だが、週刊誌やテレビは、そこを見ずに、小室母子バッシングに明け暮れた。

さらに、週刊誌は小室家のプライバシーまで暴き出したのである。

それから現在まで、母子や眞子さんについての報道が、人権や倫理上問題があると指摘した識者はほとんどいなかった。

■母子が犯した最大の過ちとは

では、あのとき、佳代がカネを借りて400万円を払っていたら、メディアは「彼女は偉い」「眞子さんの姑になるのにふさわしい女性だ」と書いただろうか。

私にはそうは思えない。

もちろん小室母子のほうにも責められるべき点はいくつかある。中でも最大の過ちは、今年の4月に公表した28枚にも及ぶ文書の中で、「どのような理由があろうと、早期解決と引き換えに借金でなかったものが借金であったことにされてしまう事態を受け入れることはできないと考えたからです。

借金だったことにされてしまえば、元婚約者の方のおっしゃることが正しかったということになり、私や母は借金を踏み倒そうとしていた人間だったのだということになります。

これは、将来の私の家族までもが借金を踏み倒そうとした人間の家族として見られ続けるということを意味します。それを仕方のないことだとは思いませんでした」

名誉の問題だと書いているのに、そのすぐ後、元婚約者に解決金を払うといい出したことだ。

私が、小室母子の代理人なら、「絶対にそれはやめたほうがいい」といったはずだ。なぜ、代理人がついていながら、あのようなことをいわせたのか。代理人は説明すべきだと思う。

■注目の入籍日はいつになるのか

さて、結婚の話に戻ろう。

パラリンピックの閉会を待たずメディアにリークしたのは、時間が切迫し、さまざまな手順を踏んでいる余裕がないためではないかと、私は思っている。

年末年始には多くの皇室行事がある。11月30日には秋篠宮の誕生日があり、12月1日は天皇の長女・愛子さんの20歳の誕生日である。

そう考えるとタイムリミットは眞子さんの誕生日である10月23日までということになるはずだ。

彼女は以前から、30歳前には結婚したいといっていたから、その前日に入籍するのではないだろうか。

先の朝日は、「同庁(宮内庁=筆者注)はお二人が心境を語る会見などの場を設けることも検討していく」と報じているから、もし会見を開くとすれば遅くとも10月初旬までになるはずだ。

9月中旬までに小室圭が帰国して、秋篠宮家への挨拶と眞子さんとの結婚の許しを得なければならない。その後に眞子さんの皇籍離脱、結婚ということになるのだろう。

婚約延期から4年近くが経つ。2人は“はるばる来ぬる”という心境であろう。

■これまでの道のりは2人にとって過酷だった

私は、秋篠宮眞子さんと小室圭の婚約延期以来ウオッチしてきて、2人は間違いなく結婚するといい続けてきた。

そう確信できたのは虚実入り混じったメディア報道の中で、眞子さんの小室圭を思う心は揺るがないと信じられたからである。

現代版「ロミオとジュリエット」ともいわれた。英国のヘンリー王子とメーガン妃に比せられたこともあった。

花嫁と花婿の手
写真=iStock.com/vivanity
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/vivanity

だが、眞子&圭のケースは、もっと過酷だったと思う。

なぜなら、“籠の鳥”同然の眞子さんに、結婚に反対する両親や宮内庁だけではなく、中傷とでもいいたくなるような週刊誌報道や、SNSによる心ない書き込みなどが多く寄せられたからである。

SNSで中傷され、心を病んで自死してしまったタレントのことが問題になったが、それ以上の、あたかも日本中の人間が2人の結婚に反対しているかのような状況の中で、妹・佳子さんの支えがあったとしても、眞子さんが不安を覚え、迷った夜がどれだけあったことだろう。

■結婚する娘に、何といって送り出すのだろうか

小室圭と毎日携帯電話を通して話ができても、実際に触れ合えないもどかしさは、想像するに余りある。

生半可な愛ならば、とうに壊れていてもおかしくはなかった。

この愛情物語は、あと何年か経てば21世紀を代表する恋物語として単行本になり、映画化され、世界中の若い女性たちが紅涙を絞るはずである。

2人だけの新婚生活は、小室圭の住むニューヨークで始めるそうだ。

長女が別れを告げに来た時、父親は何といって送り出すのだろう。

われわれ庶民なら愁嘆場になるところだが、そうした感情を露わにすることはせず、万感の思いを込めてただ頷くだけなのだろうか。

私には娘を送り出す母親の気持ちはよく分からない。紀子さんが、異国の地で新生活を始める娘に贈る「餞の言葉」はどのようなものになるのだろう。(文中敬称略)

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元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任する。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『編集者の教室』(徳間書店)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)、近著に『野垂れ死に ある講談社・雑誌編集者の回想』(現代書館)などがある。

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(ジャーナリスト 元木 昌彦)

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