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「大企業の部長では通用しない」元経理部長が就活で撃沈…青ざめた50代への“積極求人案件”

プレジデントオンライン / 2022年1月29日 11時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/mamahoohooba

歳を重ねれば、目指す目標を達成できなくなることもある。作家の松尾一也さんは「50代は今までトントン拍子で来た人ほど“人生の断崖”に直面します。転職を余儀なくされた時、それまでの仕事に固執すると道は断たれます。自分の賞味期限切れに気づかずに“まさか”の事態がしのびよることがある」という――。

※本稿は、松尾一也『50代から実る人、枯れる人』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を再編集したものです。

■自分の人生に関心がない人は自分が今どこにいるかわからない

実る人今、どのステージにいるかを見つめ直す
枯れる人自分の人生に関心がない

その年齢でしか見えない風景があります。

5歳の頃に、繁華街の明かりを見てもなんの魅力も感じません。いつも母親の背中を追いかけていました。

20歳の頃には遊びが最大の関心事でレジャー施設に目が奪われます。

30歳の頃には、自分の人生の伴侶(パートナー)候補の異性に目がいっています。

40歳の頃には同世代の仕事ぶりや暮らしぶりが大いに気になります。

そして50歳。社会の風景とのピントが合いだして、やっと様々な実相が見えてくるのです。

「なんと人生とはこのような仕組みだったのか……」

50歳で初めて世の中がクッキリ見えてきて、愕然(がくぜん)とするものです。

これは「悟る」ということではなく、「生活」に追われる日々の中で「人生」というものにようやく気づくという感覚です。

50歳になると習慣のギアが変わりだすことを否応(いやおう)なく思い知らされます。

「そんなに食べたつもりはないのに太りだす」
「お酒をたくさんは飲めなくなる」
「白髪が増えてくる、髪が薄くなる」
「通勤がしんどくなる」
「徹夜が出来なくなる」
「親の介護や見送る日を経験する」

また、手放すものもたくさんある一方で、手に入れるものもあります。

「仕事の経験や醍醐味」
「心のやすらぎ」
「家族や友人のありがたみ」
「食べ物や景色の深いあじわい」
「生きる意味」

そうしたなかで「自分」という生き物が実っているのか、それとも枯れつつあるのか、はっきりしてしまう年齢が50歳なのです。

今、自分が人生のどんなステージにいるのか、50歳を機に冷静に見つめ直すことが大切です。

■ポキッと折れたときには、「よくがんばってるぞ、自分」

実る人客観的に自分をいたわる
枯れる人干からびたままでいる
松尾一也『50代から実る人、枯れる人』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
松尾一也『50代から実る人、枯れる人』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

――ある日の50代のオジサンの場合――

朝の通勤電車の中では、仏頂面(ぶっちょうづら)した乗客に囲まれて、ちょっと肩が当たっただけでも「チッ」とか舌打ちをされます。

会社の会議では、常に数字、成果を求められて「不足」を糾弾(きゅうだん)され続けます。自宅に帰れば、妻から「子供の塾代」「美容代」「トイレの修繕費(しゅうぜんひ)」……と連発して請求されます(日頃、立ち食いソバで節約して、欲しいスーツも我慢している身にもなって欲しいものです)。

テレビを見ていると、出演している老けたオジサンに(55歳)とテロップが出ていて、「なんと俺と同い年か!」とひっくり返ります。

寝る間際にネットニュースで政治家、公務員の背任・横領事件が目に飛び込んでは、「他人の金だと思って、コノヤロー!」と憤(いきどお)りたくなります。

こうして一日を切り取っただけでも50代のオジサンにはいろいろと疲弊することの連続です。「生きるのだけで精一杯」という言葉がピッタリくるのが50代の隠さざる心境。

だからこそ、心がポキッ、ポキッと折れたときには、「よくがんばってるぞ、自分」「心が折れて当然だよ」と深呼吸し、はまり込んでいるつらい状況から客観的に視野を広げられるような慈愛のある言葉を自分にかけてあげましょう。

■トントン拍子で来たエリートほど「人生の断崖」に立つ

実る人挫折免疫力をつける
枯れる人挫折への備えがない

人は大きく分けると、

・より成長したいと思う向上派
・そんな努力はムダと思う虚無(きょむ)派がいます。

どちらのタイプも悩みとともに生きていますが、特に成功・成長を求めている人々こそ、理想と現実の大きなギャップのなかで葛藤(かっとう)に襲われます。

向上心がある人ほど、「今日の自分は全然ダメ」「成長のあとがない」と焦(あせ)り、つらいのです。人は成功を求めて、日々頑張るわけですが、頑張っている人こそ、その成果が得られず徒労に終わる苦しみを感じます。

そして、「もうダメ!」「出来ない」となかなか言えないつらさを抱え、次の理想の景色を探し求めて、悩みもがく生き物なのです。

エリートできた人は自分の能力や成績が評価されない時点でショックを受けます。早くに管理職になった人は遅れてきた人に抜かされると大きく落ち込みます。役員やトップになった人はもう自分がお役御免になったと知った時には絶望感に襲われます。

50代は今までトントン拍子で来た人こそ直面する人生の断崖(だんがい)なのです。

ビジネスマンに海の景色
写真=iStock.com/DNY59
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/DNY59

「挫折免疫力」はありますか?

■「サザエさん」磯野波平は54歳、では自分は?

実る人年相応の魅力を理解する
枯れる人イタイ若づくりに走る

気がつけば思春期からずっと求めてやまないことがあります。

それは男ならカッコよくて、女性にモテることです。

女性だっていつまでも若くてキレイで、男性から熱い視線を寄せてもらいたい願望があるはずです。

この感情は老人になっても大切なことですが、残念ながら50歳くらいになると大きくモデルチェンジを強いられてしまうのです。

・顔のシャープな線が崩れてくる
・姿勢が悪くなり、体形が変わってくる
・動きが俊敏でなくなる

どれも自然の法則であらがいきれません。

・飲み屋で女性にモテようとしても、彼女の本音は「対象外」
・写真を撮るときに気取ってみても老けて写る
・性的エネルギーも落ちてくる

この「初老」の現実も受け止めていないと実に惨(みじ)めな気分を味わうことになります。あの人気漫画「サザエさん」の磯野波平さんも設定では54歳だそうで、昭和のお父さんのイメージはあんな感じということです。

腰痛、緊張した背中、滑ったディスク、医療抽象的な概念
写真=iStock.com/metamorworks
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/metamorworks

一度、この冷徹な現実を踏まえてから、相応の体づくりやモテる術を仕切り直す必要がある年頃なのです。

■今までの仕事の延長線上にしがみつくと道は断たれる

実る人会社での強みが役立たないことを知る
枯れる人視野が狭い

人手不足が叫ばれるご時世でも、実際に50代以降で常に採用募集がある職種は、

・清掃(特にホールの皿洗い)
・警備(特に深夜)
・ドライバー(特に夜間)

と言われていますが、いずれも体力、気力が必要な仕事ばかりです。

実装の洗浄が付いているオフィスの女性
写真=iStock.com/RicardoImagen
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/RicardoImagen

「次の仕事を紹介してもらえませんか?」とたまに相談を受けます。極力、お役に立てるよう丁寧に知恵をしぼってみますが、多くのケースがアカン勘違いをしています。

ひとつは「こんな役職をこなしてきました、こんな企画に関わっていました」と山ほど列記してあるケース。もうひとつが「業務ソフト、汎用(はんよう)ソフトをかなり使いこなしています」という触れ込み。

自分が「強み」と思っていたスキルでは、ステップを上げる引き合いはほとんどないと考えた方がいいです。

以前に大企業の元経理部長が、「中小企業でもいいので財務部の責任者のあてはありませんか?」と相談にきました。会計士、税理士の資格を持っていれば引きも強いでしょうが、50歳過ぎてから「経理に詳しいレベル」ではほとんど口はありません。

今までやり続けていた仕事の延長線上だけにしがみつくと道は断たれます。

(ルネッサンス・アイズ代表取締役会長 松尾 一也)

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