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「4人の子供が予防接種で泣いたことは一度もない」佐藤ママが注射の前に必ずしていた"ある声かけ"

プレジデントオンライン / 2022年5月15日 15時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Hakase_

子供が予防接種を嫌がるときには、どんな言葉が効果的なのか。4人の子供全員を東京大学に合格させた佐藤亮子さんは「わが家の4人の子供たちは、予防接種で泣いたことは一度もありません」という――。

※本稿は、佐藤亮子『子どものやる気がどんどん上がる魔法の声かけ 3男1女東大理三合格の母が12歳までにかけた言葉』(中央公論新社)の一部を再編集したものです。

■「好き嫌いがあると、大きくなれないよ」はNG

食事で好き嫌いをするとき
✕ 好き嫌いしたらダメでしょ。残さずに食べなさい!/好き嫌いがあると、大きくなれないよ
◯ それ、嫌いなんだ。嫌いなら無理して食べなくていいよ。好きなものだけ食べてね

私は、食べ物の好き嫌いがあるのは当たり前だと思っていますので、子どもたちの好き嫌いを注意したことはありません。子どもが食べて「これ、嫌い」と言えば、「それ、嫌いなんだー」と応じ、「嫌いなら無理して食べなくていいよ。好きなものだけ食べてね」と声をかけていました。

先日、あるお母さんから「子どもに料理を作っても、嫌いなものは残すので、子どもが好きなものばかり作っています。レパートリーが増えず、料理を作る意欲がなくなるのですが、どうしたらいいでしょうか」という質問を受けました。いろいろなお料理を食べてほしいと願うお母さんの気持ちはすごくよくわかりますが、小学生ぐらいまではお子さんが好きなものだけを食べさせてもいいと思います。だから、「お子さんの好きな定番メニューを作るだけでいいですよ」とお答えしました。

せっかく作った料理を残してほしくなくて、「好き嫌いしたらダメでしょ。残さずに食べなさい!」というのは良くありませんね。嫌いなものを食べさせていると、食事の時間が苦痛になります。さらに良くないのは、「好き嫌いがあると、大きくなれないよ」と言うことです。このように「こうしないとこうなるよ」といった声かけはネガティブで、子どもを脅すことになります。こういう声かけをしてしまう親は多いですね。

■成長とともに食べられるものは増えていく

小学生までは世界が狭いですが、中学生になると友達と一緒に学校の食堂で食べたり、外食をしたりするようになります。友達が食べているのを見て、苦手だったものを食べられることもありますよ。わが家の次男はトマト、三男はマヨネーズが子どものときからずっと嫌いですが、長男は嫌いだったブロッコリー、長女は苦手だった目玉焼きの白身を食べられるようになりました。

小学生のときは中学受験で子どもも余裕がありませんでしたが、中学生になると、自宅にある料理本や漫画『美味しんぼ』を見て、リクエストされることもありました。成長とともにいろいろなものを食べられるようになりますから、あまり心配はしないで大丈夫。

子どもが嫌いなものを食べさせたいときには、好きな料理に小さく切って混ぜるなど工夫するといいですね。わが家では、長男が生まれる1年前ぐらいから、無農薬の旬の野菜や米などを宅配する「らでぃっしゅぼーや」の会員になりました。

あるとき、子どもたちが苦手な小松菜が大量に届いたので、子どもたちが大好きな餃子にひき肉1対小松菜1ぐらいの割合でたくさん混ぜました。皮に包んでいるときにはそれほど緑を感じなかったのですが、蒸すと皮が透き通り、ビックリするほど緑が目立ち、「しまったー」と思いました(笑)。でも子どもたちは、「今日の餃子、なんだかめちゃくちゃ緑だな~」と言いながらも、基本的には餃子は好きなのでみんなで楽しく食べていました。

アドバイス
子どもの好き嫌いを尊重しましょう。「残さずに食べなさい」と、嫌いなものを食べさせるのではなく、好きなお料理だけを作り、食事を楽しい時間にすることが大切。好きな料理に混ぜると、苦手な食材を食べられることもあります。

■「投げちゃダメでしょ」だけでは説明不足

物を投げたり壊したりしたとき
✕ 投げちゃダメでしょ! こんな大事なもの壊しちゃダメでしょ!
◯ 投げると人に当たって怪我させるかもしれないから、絶対に投げないでね。/壊れちゃったね。物は壊れるものだから、気にしなくても大丈夫

子どもは、人に物を渡すときに投げるんですよね。だから私は、子どもが物を投げたときには、毎回、「投げると人に当たって怪我させるかもしれないから、絶対に投げないでね」と理由を言って注意しました。投げるものによって、「尖ったところが相手に当たると、怪我するよ」とか、「積木は硬いから、当たるとかなり痛いよ」とその都度説明していました。ときには、「投げると勢いがついて、相手に届くときにはスピードが増しているから危ないよ」と注意することもありました。私は基本的に、子どもがしたいことを何でもさせていましたが、危険が伴うことは、うるさく注意していました。

母親の手にのせた積み木をつかむ子供
写真=iStock.com/Alexander_Tarassov
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Alexander_Tarassov

何も理由を言わずに、単に「投げちゃダメでしょ!」と怒るのはNGです。叱るときには必ず、してはいけない理由を説明しましょう。そうすると、子どもも危険なことがわかって次第に投げなくなるはずです。

■祖母の思い出の皿を壊したときに言われた言葉

物を壊したときに、「壊しちゃダメでしょ!」と叱るのもNGです。物は壊れてしまうものだからです。子どもが壊してしまうものとして多いのは、お皿などの食器だと思います。

私自身、5歳ぐらいのときに、父方の祖母が大切にしていた手描きで椿の花が描かれた10枚セットのお皿のうち4枚を割ってしまったことがあります。母がお皿を箱から出して磨いているときに、横を通りかかった私の手が滑って、持っていたコップを運悪くお皿の上に落としてしまったのです。母はお皿が割れた瞬間、はっと息を飲みましたが、私のことを叱りませんでした。祖母はその前年に亡くなっていたのですが、私をとても可愛がってくれていました。母は、「あなたが割ったんだったら、おばあちゃんも怒らないよ。形あるものは壊れるから、大丈夫。壊れないと陶器屋さんがお皿が売れなくて困るよね」と言ってくれました。割った私もびっくりして呆然としていたのですが、その母の言葉に救われましたね。

長男が2歳のとき、お手伝いのつもりで飲み終わったマグカップをキッチンに持っていきました。まだ長男の身長が小さくてシンクのなかが見えないので、手を上に伸ばしてカップをポトンと落とすのです。本人は片付けているつもりなのですが、シンクのなかにはすでにお皿が何枚かあったのでカップもお皿も割れてしまいました。長男はお手伝いのつもりだったので、母が私を叱らなかったのと同じように、私も長男に「割れちゃったね」と言っただけで、叱りませんでした。

■割れてもいい安価なお皿だけを使うようにした

子どもはこういうことをするんだとわかったので、それからは、高価なお皿はしまって、割れてもいい安価なお皿だけを使うことにしました。安いお皿だと、割れたときにそれほど残念な思いはしませんから。それからも、子どもたちが食器を割ってしまうことはありましたが、すぐに「怪我しなかった?」と聞いて、「しなかった」と言えば、「怪我しないでよかったね」と言っていました。

子どもに悪気がなくて壊してしまったときには、絶対に怒らないようにしましょう。お母さんのなかには、子どもが大事なものを壊してしまったときに、「こんな大事なもの壊しちゃダメでしょ!」と叱るお母さんがいるかもしれません。大事なもの、高価なものを壊されると、怒りのボルテージがあがって口調がきつくなりますから、壊されたら怒りたくなるものはお子さんの手が届く場所には置かないことが大切です。

アドバイス
子どもの失敗を「ダメでしょ!」と怒ってばかりいると、のびのびと育ちません。壊されたら困る大事なものは、子どもの手が届かないところにしまってください。子どもが失敗したときに怒らないですむような環境を整えましょう。

■子ども4人が予防接種で泣いたことは一度もない

予防接種を嫌がるとき
✕ 泣いちゃダメでしょ! いつまで泣いているの!
◯ これから注射してもらいに行くけど、注射はしないといけないからね。泣いても注射されるから、泣いてもダメだよ

予防接種を受けに行くと、大泣きしているお子さんをよく見かけましたが、わが家の4人の子どもたちは、予防接種で泣いたことは1度もありません。

まだ赤ちゃんの長男を初めて予防接種に連れていったときに、「これから注射してもらいに行くけど、注射はしないといけないからね。注射はチクッとするけれど、泣いても注射されるから、泣いてもダメだよ」と声をかけました。そう言ったからか、長男は泣きませんでした。たぶん、私が言っていることがなんとなくわかって、大丈夫だと思ったのではないでしょうか。「赤ちゃんでも、親がきちんと説明するとわかるんだ」と感心しました。「お母さんが何か言ってくれているから、大丈夫」だと子どもが感じると、安心するのだと思います。他の3人にも、予防接種に行く前にきちんと説明をしたので、泣きませんでしたね。

乳児のためのワクチン
写真=iStock.com/comzeal
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/comzeal

■何も言わずに注射をされるのは怖い

佐藤亮子『子どものやる気がどんどん上がる魔法の声かけ 3男1女東大理三合格の母が12歳までにかけた言葉』(中央公論新社)
佐藤亮子『子どものやる気がどんどん上がる魔法の声かけ 3男1女東大理三合格の母が12歳までにかけた言葉』(中央公論新社)

よそのお子さんは、打つ前から半分泣いていて、注射されたらわーっと泣いて、終わった後もしばらく泣いているのをよく見かけました。お母さんが子どもに何も言わずに連れていくと、他の子どもが泣いているのを見て、ますます不安になり、怖くなるのではないでしょうか。注射の針を刺されるときもチクッとして痛いですからね。だから、前もって注射の説明をきちんとしてあげることが大事だと思います。今から起きることを話しておくと、子どもも何かされるんだということがわかりますから多少は心の準備ができるのでしょう。

子どもが泣いているのを怒るのはかわいそうです。注射が好きな子どもはいないので泣くのは普通ですが、子どもが泣かないでいいように、出かける前に説明してあげましょう。

アドバイス
子どもは、これから何をされるのかがよくわからなくて、不安や恐怖から泣いてしまうことがあります。注射に限らず、子どもが不安そうなときには、優しい声で説明してあげましょう。説明されると子どもは泣かなくなると思います。

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佐藤 亮子(さとう・りょうこ)
浜学園アドバイザー
大分県生まれ。奈良県在住。津田塾大学卒業。高校の英語教師として勤務したのち結婚。専業主婦として子どもたちの受験のすべてを計画的にサポートし、長男・次男・三男・長女4きょうだい全員が東京大学理科三類に合格。著書に『3男1女東大理Ⅲの母 私は6歳までに子どもをこう育てました』『3男1女東大理Ⅲ合格! 教えて! 佐藤ママ 18歳までに親がやるべきこと』『頭のいい子に育てる3歳までに絶対やるべき幼児教育』『決定版・受験は母親が9割 佐藤ママ流の新入試対策』『東大脳を育てる! 読み聞かせ絵本100』『東大理三に3男1女を合格させた母親が教える 東大に入るお金と時間の使い方』など多数。

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(浜学園アドバイザー 佐藤 亮子)

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