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「地位や年収が高くても断られる」結婚相談所のプロフィールに絶対書いてはいけない"NGワード"

プレジデントオンライン / 2022年8月7日 11時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Rattankun Thongbun

結婚相談所のプロフィール欄には婚活が厳しくなるNGワードがある。結婚カウンセラーの大屋優子さんは「それは『喫煙』だ。喫煙者の人はどんなに地位や年収が高い人でも成婚するのは難しい。相談者には『本気で結婚したいなら、まずはタバコと縁を切って』と伝えて禁煙を勧めている」という――。(第3回)

※本稿は、大屋優子、現代洋子『余計なお世話いたします 半年以内に結婚できる20のルール』(集英社)の一部を再編集したものです。

■「100人にお見合いをお申込みしても99人にお断りされると思います」

47歳、成人した子どもあり、会社経営、年収800万円、喫煙……会員のプロフィール欄には、年齢や年収だけでなく、お酒やたばこの嗜好品についての記載もある。結婚相談所に入会すると、初回面談でたばこを吸う人は、禁煙をすすめられる。禁煙できなければ、出会いの機会は格段に減ってしまうからである。

彼は、自分で会社を起こして20年近くになる。前の奥さんとの離婚理由は、性格の不一致とのこと。子どもはひとりいるが、すでに成人して独立している。最近、200坪弱ある土地に一軒家を建てた、そこに両親と同居中。結婚後は、その豪邸に両親とお嫁さんと一緒に住むことを希望している。

「正直申し上げて、ご両親と同居は不利です。たばこを吸われる男性も人気がありません。禁煙できないのでしたら、年収は本当の金額にしてはいかがでしょうか?」
「ハハハ~いや、正直に年収を書いたら、金目的のオンナが来る。だから年収はこのくらいにしておきたい」

自信満々の笑顔で、たばこのヤニ汚れがついた茶色い歯を見せた。彼の実際の年収は、プロフィールに記載した3倍近くある。40歳以下の女性。婚歴は問わないが、子どもがいない人希望。連れ子がいると養育費の問題や、死後、財産分与などで、自分の子どもと分け合う可能性を考えてということだ。今後、自分の子どもが授かるのは大歓迎ではあるが、自分と血のつながらない子どもは望まないという。

「100人にお見合いをお申込みしても、99人にお断りされると思います」と、キッパリ伝えた。

■結局、4カ月で一度もお見合いは成立しなかった

「最初から、テンション下がること言うなあ。俺に婚活させたくないみたいに聞こえるなあ~」

とにかく、喫煙者の婚活は厳しい。お見合いを組める可能性があるとしたら、相手も喫煙者。喫煙者同士が、たまたまご縁があって良い関係になれれば問題はないのだが、男性は自分がたばこを吸っていても、お相手女性には非喫煙を望む人すらいる。「婚活するなら禁煙を」というのは、幸せな結婚を見つけてほしいと願うから。少しでも幅広い条件の中から、お相手探しをしてもらいたいからである。

彼のご両親は同居を望んでいるわけではなく、彼が「年老いていく両親を放っておきたくない」と言ってきかない。親孝行なのは良いことだが、彼が入会してから1カ月が過ぎ、2カ月が過ぎようとしても、申し込みはただの一件も来ない。彼に、なぜ自分から申し込まないのかと聞くと、断られて傷つきたくないからだという。

ベンチに座っている落ち込んだアジアの実業家
写真=iStock.com/metamorworks
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/metamorworks

会社社長として生きる彼のプライドは、とにかく高い。全く傷つくことなく、心折れることなく、完璧な結婚相手に巡り合える会員は、本当に少ない。一生を共にする相手を、そう簡単に手に入れられるはずもない。これでは婚活にならない。彼が結婚相談所に登録してから、4カ月が過ぎようとしているが、未だ一度もお見合いは成立していない。

■「なんとか30歳までに結婚したいんです」と語るアラサー女性

「あの~、お見合いの時間は、日曜日の14時がいいんですよね。そのあとに友人とご飯を食べに行くので、渋谷だとありがたいです」

美容院やエステの予約のように、カウンセラーに連絡を入れてくる。お見合いは、相手があって成立するもの。時間も場所も、こちら指定なんてありえない。双方が合意の場所で行うもの。29歳、専門学校卒、派遣社員として、大手企業の受付をしている。これまでの人生で彼氏がいなかったことはなく、モテまくってきた。高校時代はミス○高と呼ばれたというのも、嘘ではないと思うついこの間まで、年収1000万円超えの彼氏と同棲していたが、彼氏の女癖の悪さと、金遣いの荒さに辟易とし、同棲を解消して実家に舞い戻った。

派遣先の職場にいる独身男性で、彼女が素敵だと思う男性はすでに結婚が決まっていて、このままではまずいと、30歳を目前に婚活サロンに駆け込んできた。

「大屋さん、なんとか30歳までに結婚したいんです。○○さんは、大屋さんのお世話で半年で結婚が決まったそうですね。私もよろしくお願いします」

彼女の次の誕生日までは、あと4カ月。期限付きで、成婚ゴールできる保証などどこにもないし、いくら美人で20代でも、容易にはいかないのが婚活。それに、彼女の希望条件は、決して簡単ではない。

■ハイスペックのイケメンばかりにお見合いを申し込む

「大卒以上、年収700万円以上、40歳まで。背が高くて、出世できそうな、明るい男性が希望です」

彼女がいくら美人でも、婚活プロフィール写真に命をかけている婚活女性たちの写真クオリティは半端なく高い。写真詐欺寸前の、きわどいレベルを攻めてくる。たった一枚の婚活写真に、1カット10万円かけている女性も少なくない。だが彼女は、「写真撮影代がもったいない」からお見合い写真スタジオでの撮影をしたくないという。

提携の写真スタジオの費用は、会費の1カ月分にも満たないのに……。と思いながら、彼女の携帯に入っている写真で、婚活をスタートすることになった。

彼女には、趣味がたくさんある。ゴルフは1年を通して、仲間としょっちゅう行く。冬はスノボを楽しむ。料理教室や株式セミナーや、習い事も大好き。リア充の女性で、出会いも多そうなのになあ……と思うが、婚活したいというのだから、全力でお世話しなくてはならない。さすが美人さんだけあって、連日お見合いの申し込みは来る。

しかし、イケメンで高身長だけど年収320万円とか、45歳の小太りの高年収男性とか、彼女の希望条件に合う男性は、残念ながらなかなか現れない。彼女から申し込みを入れた男性たちは、これは間違いなくモテるだろうな……っていうイケメン・ハイスペックがずらり。年収4000万円の会社経営者とか、年収2500万円のお医者様とかを狙っていくから、成立までの道のりは遠いのだ。

■「自分の予定よりも婚活優先」という人は早期に成婚できるが…

なかなか、お見合いを組めないので、彼女が「やや妥協して」申し込みを入れた年収700万円の男性とやっとお見合いが成立した。実は相手の相談所に直接、ぜひお見合いをお願いできませんかと、懇願メールをさせていただき、成立した貴重な一件である。

大屋優子、現代洋子『余計なお世話いたします 半年以内に結婚できる20のルール』(集英社)
大屋優子、現代洋子『余計なお世話いたします 半年以内に結婚できる20のルール』(集英社)

その大事なお見合いに、彼女はいとも簡単に、美容院の予約をするかのように、時間や場所の希望を言う。美人ゆえに、今まで周囲からチヤホヤされ、たいがいのわがままは通ってきた人生。本当なら、結婚相談所になんか入らなくても、自分なら簡単に玉の輿に乗れると思ってきたはずだ。

たまたま、彼女の知人が、わずか半年で好条件の男性と結婚することになった話を聞きつけ、結婚相談所に入会することにしただけの話。

結婚相談所で短期間に成婚退会していく女性には、ある一定の法則がある。自分の予定より婚活を優先でき、素直にカウンセラーのアドバイスに耳を傾けることができる。こういうタイプの女性なら、特段美人でなくても、ぽっちゃりさんでも、スッと成婚退会できる。

それに対して、彼女はリア充優先、カウンセラーのアドバイスに耳を傾けず、自分好みの男性しか選びたくない。

「土曜日はゴルフで~、日曜日の16時からはレディス株式セミナーで~、来週は女友達と渋谷で女子会で~」

空いている時間に、お見合いし、良い人がいれば結婚したい。そんな都合の良い話なんて、あるはずがない!

彼女の30歳までの成婚退会の夢は、かなうはずもない。

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大屋 優子(おおや・ゆうこ)
結婚カウンセラー
1964年生まれ、株式会社ロックビレッジ取締役。ウエディングに特化した広告代理店を30年以上経営のかたわら、婚活サロンを主宰。世話好き結婚カウンセラーとして奔走。

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(結婚カウンセラー 大屋 優子)

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