メルク、電子材料部門の研究開発・製造拠点である静岡事業所の能力強化に2,000万ユーロの投資を決定
PR TIMES / 2021年4月16日 10時15分
・新規投資により次世代電子機器向けの最先端の半導体材料とディスプレイ材料のイノベーションを加速
・生産、品質管理および分析能力を強化し、エレクトロニクス業界とのコラボレーションを促進
2021年4月15日付、ドイツ・ダルムシュタット発、世界有数のサイエンスとテクノロジーの企業であるMerck(以下メルク)は、静岡事業所の研究開発および製造能力の強化に向けて2022年1月までに2,000万ユーロの投資を行うことを発表しました。これにより新しいインフラストラクチャを整備し、エレクトロニクス材料の分野でイノベーションの加速を目指します。
メルクのセミコンダクターマテリアルズ部門を率いるアナンド・ナンビア(Anand Nambiar)は次のように述べています。「静岡事業所は日本における弊社の重要なテクノロジーハブの一つであり、半導体業界やディスプレイ業界向けの先進的な材料の開発に重点的に取り組んでいます。デジタル経済が発展しデバイスやサーバー、機器がより一層重視されているなか、弊社では新しい革新技術の開発に向けてお客様や研究パートナーとのコラボレーションが増加しています。研究開発、生産、品質管理および分析能力を強化することで、新材料の発見と開発および製造におけるお客様のプロセス促進をサポートできるようになります。さらに日本を含めグローバルで積極的な人材採用を通して取り組みを強化します」
この投資により、静岡事業所では半導体およびディスプレイ業界向けの新材料開発、デバイス統合、アプリケーションテスト、サンプリング、品質管理、製造力強化が予定されています。電子材料市場における需要増大を支えるため、パターニング材料、誘電体、メタルハードマスク、ハイブリッドSOD、新規プリカーサ、EUVリンス液、DSA(自己組織化材料)などの半導体製造向け材料、ディスプレイ向けの誘電体、フォトレジスト材料および量子ドットピクセルカラーコンバーター(QDPCC)などを含む次世代材料の研究開発と製造を行っていきます。また、中国、韓国、台湾、米国の研究開発センターと緊密に連携し現代のデジタルリビングを発展させるための新しいソリューションを探求します。
新型コロナウイルスの影響を受けたデジタル化の進行に伴ってより高速で信頼性の高いデータ処理やストレージのニーズが高まり、半導体材料の需要が増大しています。短いリードタイムでのデバイスのイノベーションの実現と市場投入を可能にするため、メルクはグローバルで機能強化とエレクトロニクス業界との連携強化への投資に注力しています。また、半導体への産業需要の高まりに対応するため研究開発および供給能力強化に向けた大規模投資も計画しています。
2021年1月5日、新施設が稼働開始
静岡事業所ではこの1月、本投資の一環として面積6,000平方メートルの新施設が竣工しました。2階建で静岡県西部の掛川市で最大規模をもつ当施設は230名の社員にオフィススペースを提供しており、今後部門間や顧客との交流促進機能が期待されています。
静岡事業所は1984年の設立以来、フォトレジスト、蒸着材料、コアレジスト、BARCシロキサン、ポリシラザン薄膜、ディスプレイ用フォトレジストなどのパターニング材料の開発をリードし、メルクのグローバルな半導体材料事業に大きく貢献しています。
[画像: https://prtimes.jp/i/77627/1/resize/d77627-1-729065-0.jpg ]
事業統合によりエレクトロニクス業界のイノベーションを加速
将来のデジタルライフに関連するエレクトロニクス関連技術におけるイノベーションの実現には、人工知能や機械学習を次の段階に進めるために必要なパワフルなコンピューターチップや新しいコンピューティングアーキテクチャ開発を可能にする材料研究が不可欠です。メルクは、そのような技術開発を可能にする半導体デバイス製造工程と微細化のための総合的なソリューションを提供します。また材料だけでなく輸送機器や装置、コンテナ、サービスなどの分野の専門性も備えています。さらに、ヴェルサムマテリアルズとインターモレキュラーの統合による独自のプロセスと研究開発力で、メルクはエレクトロニクス分野における革新的な新技術の開発が可能になりました。
メルクについて
Merck(メルク)はヘルスケア、ライフサイエンス、エレクトロニクスの分野における世界有数のサイエンスとテクノロジーの企業です。がんや多発性硬化症のためのバイオ医薬品を用いた治療法から、科学研究と生産に関する最先端システム、スマートフォンや液晶テレビ向けの液晶材料にいたるまで、約58,000人の従業員が人々の暮らしをより良くする技術の一層の進歩を目指しています。2020年は66カ国で175億ユーロの売上高を計上しました。
メルクは1668年に創業された世界で最も歴史の長い医薬・化学品会社で、創業家が今でも、上場企業が率いるグループの株式の過半数を所有しています。メルクの名称およびブランドのグローバルな権利は、メルクが保有しています。唯一の例外は米国とカナダで、両国ではEMDセローノ、ミリポアシグマ、EMDエレクトロニクスとして事業を行っています。
メルクエレクトロニクス株式会社について
メルクエレクトロニクス株式会社は、メルクのエレクトロニクス・ビジネスの日本法人として、液晶ミクスチャ等のディスプレイ向け材料の輸入販売および半導体製造向けと特殊化学品の研究開発、製造および販売を行っています。メルクのエレクトロニクス・ビジネスの詳細については https://www.merckgroup.com/jp-ja/company/who-we-are/electronics.html をご覧ください。
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