保育士の待遇改善が解決への近道!連合が「待機児童問題」のワークショップを開催
PR TIMES / 2017年6月28日 15時24分
~評論家・荻上チキさんや女優・釈由美子さんら4名が登場~
連合は、「クラシノソコアゲ応援団!」キャンペーンの一環として、待機児童問題の改善策を話し合うワークショップを、6月21日(水)に都内で開催しました。
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当日は、司会役の評論家・荻上チキ(おぎうえ)さんをはじめ、労働経済ジャーナリスト・小林美希(こばやしみき)さん、自治労本部 保育部会幹事・前原朝子(まえはらともこ)さん、女優・釈由美子さんの4名が登壇しました。また、聴講者として待機児童問題に関心を寄せる一般のパパ・ママが参加しました。
まず、小林さんから「1997年以降、共働き世帯が専業主婦世帯を逆転し結婚しても働く女性は増え続けている。一方、育児休暇の取得率は、特に約600万人いる非正規社員は約3%と低い。また、2.7万人いるといわれている待機児童の数は、妊娠したら働けないと思い子どもを産まない女性の数などもあわせると潜在的には数十万人いると考えられる。」と待機児童の現状が語られました。さらに政府の対応として「急ピッチに保育所や保育士を増やそうとしている最中だが、追いついていない。子ども・子育て支援に関する政府予算額は年々増加しており平成29年度で7,000億円の財源を確保しているが、本来1兆円超の財源が必要とされており、十分とは言えない。」と保育園や保育士さんの数が足りておらず、共働きのため子どもをあずけたくてもあずけられない人たちがたくさんいる待機児童の現状や政府の動向について語られました。
また、釈さんからは「子供を自分で育てたいが、社会に出て貢献したいという思いもある。バランスを取れるようにできるだけ仕事の時間を減らすようにしている。」という働くママとして率直な思いが語られました。
最初のテーマ「保育の量的拡充について」については、小林さんから「急ピッチで保育所を増やしているが、保育士さんの教育が間に合っておらず、安心して子どもを任せられるベテランが少ない。」と意見があがりました。また、前原さんからは「昔に比べ働き方の多様化や周りに頼れる大人がいないなど様々な理由で保育を必要とする家庭は増えていると実感している。」と量の増加の必要性について語られました。
続いてのテーマ「保育の質の確保について」について、小林さんは「国からでる人件費の補助金を他に回してもよいというルールができてしまった。その制度の改善なくして質が高まることはありえない。人件費の確保で保育士の質を上げる。」と提言がありました。また、前原さんからは「保育時間が延びている。保育士も朝から休憩もとらず働いている。保護者待ちなどのサービス残業もある。保育士の数が少ないというのは子供にとっても過酷な状態。発見や報告の場が失われ子供の安全も守れない。保育士にとってもストレスフリーな状態を作ってあげることが大事。」と保育士の過酷な労働環境について明かされました。釈さんからは「質として求めるのは園のオープン性。いつ行っても保育している様子を見せてくれると安心する。一人あたりの保育士さんが受け持つ子供の数は少ないほうが良い。」と親としての要望が語られました。
一般参加者からの質疑応答では、「財源確保のために私たちできることは何か?」といった質問に対し、小林さんが「個々が声をあげ続けるしかない。政治家を動かすためには世論の形成しかない。」と回答しました。さらに荻上さんからは「ソーシャルでの活動も効果的。海外のケースも参考になるし親達が勉強することも大事。」と付け加えました。
最後に、本日の感想を小林さん「保育士の幸せがこどもの幸せ。優しい保育を目指したい。」、
前原さん「なりたくてなった仕事。子供たちがなりたいと思える職場でありたいと思った。」、
釈さん「現実を知る機会になった。この立場からアピールしていきたいなと思った。」、
と語られ会を締めくくりました。
連合では、今後も「待機児童問題」改善のため、様々な活動を行ってまいります。
■「クラシノソコアゲ応援団!」とは
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連合が実施しているキャンペーン。
私たちの暮らしをみると、一部の企業で史上最高利益を更新する一方、格差は拡大し、「生活が苦しくなった」とする人は増加の一途をたどっています。
この社会で共に生きる人・全体の底上げが進まなければ、デフレの悪影響からの脱却も、人口減少・少子高齢社会に対応することもできません。
「クラシノソコアゲ応援団!」は、暮らしの底割れや格差拡大を食い止め、働き甲斐のある仕事を取戻し、安全・安心に暮らすためのセーフティネットを求め、働く人が報われる政治を取り戻していきます。
URL:https://www.jtuc-rengo.or.jp/kurashinosokoage/
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