藻類バイオマス産業を興すための要は大量培養技術! 低コストで大規模化可能な3次元型の藻類培養設備を開発
PR TIMES / 2019年8月20日 11時40分
熱帯環境下における世界最大級の藻類培養設備を公開します
バイオベンチャー企業群 “ちとせグループ” は、三菱商事とサラワク生物多様性センター(Sarawak Biodiversity Centre, SBC)が共同でマレーシアサラワク州に設立した熱帯環境下における世界最大級の藻類培養設備(1,000平方メートル )の設計・監修を行いましたのでお知らせ致します。
本設備は、2019年8月27日に開催する三菱商事とSBC共催の開所式にて公開されます。
[画像1: https://prtimes.jp/i/34251/4/resize/d34251-4-340229-1.jpg ]
三菱商事とマレーシアサラワク州の州立研究機関であるSBCは、2012年10月より現地の有用な藻類の収集&実用化を目指したプロジェクトを開始しました。ちとせグループは、同プロジェクトにおける三菱商事の技術アドバイザーとして、2013年より現場におけるプロジェクト運営やSBC研究員への技術指導を行っております。
今回ちとせグループが設計・監修を行った藻類培養設備は、熱帯環境下での効率的な藻類の培養と大規模化を叶える3次元型の培養設備です。熱帯環境下の、一年を通じて気温が安定しており日射量も豊富であるという利点を存分に活かせる3次元構造でありながら、大規模化が容易な構造になっており、また、大規模化において重要な建設コストを大幅に抑えました。2018年11月に竣工し、その後、現在に至るまで継続的な培養試験行い、本設備を利用した商業化の目処をたてました。本設備で培養した藻類をエビ養殖・孵化場へ提供し、飼料や水質調整剤としての活用も開始しております。
持続可能な社会を実現するためには、化石資源中心の消費型社会からバイオマス資源基点の循環型社会へと利用資源を切り替えていくことが必要です。その中で、 赤道付近を中心とした熱帯地域に位置する国々は、その温暖な気候や豊富な日射量から、将来的なバイオマス資源国として大きく注目されています。藻類は、他のバイオマス資源と比べて生産性が非常に高く、また使用淡水資源も最小限であり、かつ、多様な産業分野での用途が期待されており、化石資源代替として最大の潜在性を示すバイオマス資源です。
ちとせグループは、今後も熱帯環境下における藻類培養設備のさらなる大規模化と培養の効率化・生産コストの削減を追求し、脱化石資源に向けた藻類バイオマス産業の構築を目指してまいります。
<本プロジェクトの責任者から一言>
[画像2: https://prtimes.jp/i/34251/4/resize/d34251-4-917921-0.jpg ]
◯星野 孝仁(藻類活用本部 本部長 ):
『東南アジアで目にする地平線まで広がるパーム農園や、北米で何時間も車窓を埋めるとうもろこし畑と青い空。それらと比べると、今回紹介させて頂く設備の規模は、比較するまでもなくまだまだ小さいものです。しかし、今回の設備は、このタイプとしては現在世界最大級のものであり、この設備の運用から得られる経験は、大言させてもらえば、人類の宝であるとさえ思っています。
今回、実際の運用を通じ、収穫の翌日にはまた深い緑色へと変化している培養液、研究室規模の試験では考えられなかった量の毎日収穫される産物、そうした産物を欲し、利用してくれる方々が増え続ける状況を目の当たりにして、この技術・プロジェクトの今後に対して、これまでになく大きな自信と責任を感じています。もの凄く大きな石が漸く長い坂道を転がり始めた、そんな状況をヒシヒシと感じる毎日です。
現場で真っ黒になって働くSBC研究員とちとせの研究指導員、プロジェクト主体者として多方面から支えて下さる三菱商事やSBCの方々、その他の多くの方々に感謝をしつつ、目前に見える商業的実用化まで、今後もより多くの協力を得ながら、今以上に加速できればと思っています。
バイオマスをどんどん作って、食べたいものをじゃんじゃん食べて、使いたい放題エネルギー使える、且つ持続的。存在するパイを奪い合うのではなく、パイそのものを大きくする(バイオマスの一次生産量そのものを増やす)ことでみんなが楽しめる社会に生きたいと思いませんか?』
<開所式の詳細>
□日時:2019年8月27日(火)
□場所:Sarawak Biodiversity Centre(SBC)@マレーシア サラワク州 クチン
□概要:サラワク州と三菱商事の共催で開催。サラワク州州知事をはじめ、政府関係者や現地企業が数多く参加予定。Seahorse Corporation Sdn. Bhd.(エビ養殖企業)と、SBC, 三菱商事、ちとせグループの4社にてMOUの締結式も行う。
※補足:Sarawak Biodiversity Centre(SBC)とは:サラワク州の生物多様性を継続的に保全・活用することを目的に設立された州立研究所
<ちとせグループの大量培養技術なプロジェクト>
各種産業で利用されている微生物や藻類を大量に培養する技術を保有している。藻類については、鹿児島県に国内最大級の藻類生産実証試験設備を構築し、世界で初めて燃料用藻類(ボツリオコッカス)のパイロットスケールにおける長期連続生産を成功させた(NEDO, IHIらと)。また、静岡県掛川市において食用藻類(スピルリナ)の屋外大規模培養を行い、世界初の生スピルリナ製品の事業化に成功した。
▷参考:藻類バイオ燃料プロジェクト
https://chitose-bio.com/jp/project/2640/
▷参照:ちとせの藻ヂカラ[中編] -ちとせの藻類プロジェクト-
https://journal.chitose-bio.com/algae_expertise-2/
[画像3: https://prtimes.jp/i/34251/4/resize/d34251-4-410497-2.png ]
<ちとせグループとは>
https://chitose-bio.com/jp/
千年先まで人類が豊かに暮らせる環境を残すべく、主に日本と東南アジア全11社(2019.8月現在)で活動するバイオベンチャー企業群。「経済的合理性を常に視野に入れながら進めるバイオ分野の技術開発力」と、「バイオ技術の本質と限界を理解した上で事業化への道筋を引く事業開発力」を武器に、農業・医療・食品・エネルギー・化学などの領域に新たな価値を生み出す。
□統括会社名:CHITOSE BIO EVOLUTION PTE. LTD.(本社:シンガポール)
□創業者・最高経営責任者:藤田 朋宏 Ph.D.
□グループ役員・従業員数:約120名
国籍8カ国(日本、台湾、マレーシア、シンガポール、フィリピン、中国、イラン、ブルネイ)
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