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千葉県いすみ市の地域DMOが市内交通空白地域での自家用有償旅客運送を開始

PR TIMES / 2021年4月2日 14時15分

DMOが地域交通のマネジメントを担う全国的な先進事例に

千葉県いすみ市の観光地域づくりを推進する候補DMOの一般社団法人ツーリズムいすみ(所在地:千葉県いすみ市、代表理事 出口幸弘、以下「ツーリズムいすみ」)は、本年4月より、いすみ市内で交通空白地域となっている旧夷隅町エリアにおいて自家用有償旅客運送(自家用車での有料運送サービス)を開始します。旧夷隅町エリアでは、タクシー事業者の廃業後、地域住民の方々や観光客の移動手段について課題を抱えている状況が続いており、この状況を解決するため、ツーリズムいすみが実施主体となり、地域の方々に運転手を担っていただきながら、同エリアにおける交通サービスを観光客・地域住民向けに提供します。本年4月からを「試運転期間」と位置付け、車両1台で土日祝日のみ運行を行い利用客からのフィードバックを集め、より良いサービス提供に取り組みます。DMOが地域交通の提供主体となるのは、全国的にも見ても先進的な事例です。ツーリズムいすみは、今後も、いすみ市における観光地域づくりの舵取り役を担いながら、地域の方々と一緒に、様々な地域課題の解決に分野・業種横断的に取り組みながら、いすみ市にふさわしい観光地域づくりを行ってまいります。



[画像1: https://prtimes.jp/i/71897/4/resize/d71897-4-904566-0.jpg ]


■交通空白地域における課題解決のための「自家用有償旅客運送」

 いすみ市内旧夷隅町エリアでは、タクシー事業者の廃業後、地域住民の方々や観光客の「移動手段」について課題を抱えている状況が続いていました。いすみ鉄道国吉駅を中心とする同地域は、菜の花・桜の時期を中心に多くの観光客も訪れ、自然・歴史・文化・食など魅力的な観光コンテンツを多く有するものの、休日のバスやタクシーの交通手段がないため、特に首都圏から電車で訪れる観光客にとって「観光の足」がなく、気軽に訪れるのが難しい状況となっていました。また、デマンド交通(乗合タクシー)については、運行が平日のみとなっており、地域住民からも、土日の移動手段として「暮らしの足」を求める声も上がっていました。

[画像2: https://prtimes.jp/i/71897/4/resize/d71897-4-235605-1.png ]


 こうした、既存のバス・タクシー事業者による輸送サービスの提供が困難な、いわゆる「交通空白地域」においては、道路運送法上、「自家用有償旅客運送」が実施可能となっています。「自家用有償旅客運送」とは、「バス・タクシー事業が成り立たない場合であって、地域における輸送手段の確保が必要な場合に、必要な安全上の措置をとった上で、市町村やNPO 法人等が、自家用車を用いて提供する運送サービス」です。この「自家用有償旅客運送」は、地域の移動ニーズにきめ細かく対応できるようにするべく昨年11月に改正道路運送法が施行された結果、1.地域住民だけでなく、観光客を含む来訪者も対象として実施できることが法律上明確化され、2.バス・タクシー事業者が運行管理、車両整備管理で協力する「事業者協力型」の「自家用有償旅客運送」が制度として創設され、運送の安全性を向上させつつ実施の円滑化が図られることとなりました。


■全国的に見ても先進事例となる地域DMOによる自家用有償旅客運送の実施

 上記の改正道路運送法も踏まえ、千葉県いすみ市では、いすみ市地域公共交通会議において協議を整え、地域DMOであるツーリズムいすみが実施主体となる「事業者協力型自家用有償旅客運送」を、交通空白地域となっている旧夷隅町エリア(以下図)において、本年4月より、運行管理・車両整備管理に関して地元浪花タクシー有限会社の協力を得ながら実施します。本取り組みにより、ツーリズムいすみは、同地域に外から訪れる観光客の「観光の足」と、地域住民の「暮らしの足」の双方を提供し、同地域内外の交流の活発化を促進するべく取り組んでまいります。なお、昨年の法改正を踏まえた「事業者協力型自家用有償旅客運送」の運用としては関東初の事例となり、地域DMOが自ら「自家用有償旅客運送」の実施主体となることも全国的に珍しい事例といえます。

[画像3: https://prtimes.jp/i/71897/4/resize/d71897-4-801994-2.png ]


 実施にあたっては、運転手の恒常的な確保等の課題も存在するものの、地域住民にも運転手を担っていただくなど、地域のニーズも踏まえながら地域住民で支える持続可能な事業を目指し、サービス提供のあり方を模索してまいります。運送料金については、実費の範囲に設定しタクシー運賃の概ね6割程度とし、運転手の方には、運送料金から一定の割合を歩合制にてお支払いする形をとり、地域を担う運転手の確保に取り組んでいきます。運転手は、普通一種免許を持っている方であれば、講習を受ければどなたでも担うことが可能です。当面の間は、「試運転期間」と位置付け、運行日は土日祝日に限定し、車両については1台で運行することとし、運転手については、ツーリズムいすみのスタッフ及び地域住民の方々で担います。なお、車両においては、クレジットカード・交通系ICカードなどキャッシュレス決済にも対応し、感染症対策を徹底します(以下利用者向けポスター参照。運転手も募集しております)。

[画像4: https://prtimes.jp/i/71897/4/resize/d71897-4-931284-3.png ]



■分野・業種横断的に地域課題を解決し、観光地域づくりを担う地域DMOを目指して

 観光地域づくりにおいては、訪れる観光客の二次交通手段を考えることは必要不可欠です。一般財団法人運輸総合研究所の、観光と地域交通に関する研究会報告書「観光と地域交通」(令和2年7月)によれば、「各地域の観光地域づくりの舵取り役を担うDMOには、観光地域づくりの観点から二次交通問題を主体的にとらえ、地域交通側と観光側との橋渡し・横断的連携を行い、地域交通をマネジメントする役割を求められている」ものの、「DMO側に交通を学んでいる人が少なく、二次交通の課題解消に向けた取り組みが不十分である」という指摘がなされています。その上で、観光地における地域交通について、「観光需要が地域交通の維持に一定の貢献が可能である」ことから、「地域交通側に一任せず、DMOを中心に観光地域側の積極的な関与が求められる」という提言もなされています。 


 今回の地域DMOツーリズムいすみによる「自家用有償旅客運送」は、まさにこうした提言の内容にも沿った形であり、DMOが観光地における地域交通の主体的マネジメントを行うという点で全国的な先進的な事例といえます。地域DMOツーリズムいすみは、Withコロナの時代に首都圏から郊外への移住の動きが増えているトレンドを捉えて、市の空き家・移住定住政策とも連携したツアーを実施するなど、従来の「観光」概念にとらわれないかたちでの観光地域づくりをこれまで進めてまいりました。DMOには、これまでの観光事業者にとどまらず、地域の多様な関係者と協業しながら、地域づくり全体を俯瞰的・全体的に考える視点と事業推進力が不可欠です。ツーリズムいすみは、今後も、いすみ市における観光地域づくりの舵取り役を担いながら、地域の方々と一緒に、交通サービスをはじめとする様々な地域課題の解決に分野・業種横断的に取り組みながら、いすみ市にふさわしい観光地域づくりを行ってまいります。

■地域DMO「ツーリズムいすみ」出口幸弘代表理事(いすみ市商工会長)のコメント
 観光地域づくり法人である地域DMOツーリズムいすみは、地域観光産業の進展を図り、地域に雇用と所得を生み出し、持続可能な地域作りの牽引役となります。これはまさに、地域の魅力に意味と価値を与え、地域の当たり前を魅力にすることで、地域の可能性を引き出し住む人にプライドと尊厳そして夢と希望と活力を取り戻す地域ルネサンス(再生)の取り組みです。そして、その始まりが自家用有償旅客運送であると考えています。地域の魅力ある観光資源・価値を面的につなぐことで、訪れる方にいすみの魅力を十分楽しんで味わっていただく、地域の未来につながる道を今走り出します。

■旧夷隅町エリア 吉田優夷隅商店会会長のコメント
 いすみ市の中でも旧夷隅町エリアは、神社仏閣が多く、歴史と文化の伝統あるまちです。この送迎サービスを利用することで、インバウンドの方々にも気軽に市外からお越しいただき、いすみ鉄道国吉駅で降りて、出雲大社、国吉神社、万木城、行元寺などの歴史あふれる名所を散策いただくことで、観光地域づくり、地域活性化・商店街活性化につなげていきたいと考えています。また、本地域は高齢者が多く暮らしており、地元の方々にも本サービスを「暮らしの足」としてもぜひご利用いただきたいと思います。本取り組みを起爆剤に、市外から観光できた方々がゆっくりと滞在いただける地域となるよう、引き続き魅力あるまちづくりをしてまいります。

■いすみ市について
千葉県の南東部、房総半島の半ばに位置し、温暖な気候と肥沃な耕地に恵まれ四季折々の農作物が豊かに実る田園都市です。 また、漁業も盛んで大原漁港で水揚げされるイセエビは全国有数の漁獲量を誇り「外房イセエビ」として千葉ブランド水産物に認定されています。 気候と景観に恵まれ、美味いものに溢れ、釣りやサーフィンなどのアクティビティもあり、また東京からも70kmと近く、今、多くの、特に欧米や都心の方々の移住者が集まり、またワーケーションに最適の地と注目を集めています。

■一般社団法人ツーリズムいすみ概要
(一社)ツーリズムいすみ は、農泊・漁泊で海外・国内教育旅行のいすみ市内での受け入れを行ってきた「いすみ市農泊・インバウンド推進協議会」を前身とする2020年4月に設立された観光地域づくり法人(観光庁登録候補DMO)です。(一社)ツーリズムいすみは、今後も、いすみ市における観光地域づくりの舵取り役を担いながら、地域の方々と一緒に、交通サービスを含む地域課題の解決に取り組みながら、いすみ市にふさわしい観光地域づくりを行ってまいります。

所在地:〒298-0123 千葉県いすみ市苅谷535-3
HP: https://isumi-tourism.jp/


【※お知らせ】地域おこし協力隊募集【締切間近】
 いすみ市では、地域DMOツーリズムいすみと連携した観光地域づくり事業を担う地域おこし協力隊を募集しています。自然豊かで非常にポテンシャルの高いいすみ市において、観光地域づくりという長期的な視点を持ちつつ、”DMO as a Startup” のベンチャー精神とスピード感で、地域課題解決に取り組むツーリズムいすみと共に、目の前の課題に一つ一つ取り組み、いすみ市ならではの観光地域づくりを一緒に行いませんか?
 詳細・応募等につきましては、いすみ市HP(以下リンク)をご確認ください。
https://www.city.isumi.lg.jp/gyosei/kurashi_tetsuzuki/iju/4136.html

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