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『工場排熱利用と熱の再利用によるオール電化システム』を発明

PR TIMES / 2021年11月17日 20時15分

地球温暖化対策、工場のボイラ蒸気を化石燃料から電化に置き換えてCO2排出ゼロへ

化学工場や食品工場などの製造工程で用いられる大量の加熱エネルギーは、排熱として大気に放出されていることが多く、加熱に用いられるボイラ蒸気を発生させる過程では、CO2が排出されています。このたび、木村化工機株式会社(以下「当社」)は電化によるCO2排出ゼロ工場への変革をテーマに『工場排熱利用と熱の再利用によるオール電化システム』(以下「本システム」)を発明しました。本システムのフローとシミュレーションプログラムを開発し、特許を出願しました。本システムは、これまでヒートポンプの採用が困難とされていた不連続でエネルギーの需給がランダムとなるケースにおいて、効率よく熱を回収することが可能です。地球温暖化対策の観点から化石燃料由来のボイラ蒸気をゼロにして、原子力又は再生可能エネルギー由来の電力に置き換えることによりCO2排出ゼロが達成できると考えております。本システムは、長年当社が蒸発・蒸留装置の省エネ化で培ったノウハウを最大限発揮できるような構成となっています。



●特徴:ヒートポンプと蒸気圧縮機とで工場内の様々な熱を移動させ、不連続なエネルギーを有効利用
冷却塔から排出されるエネルギーを温水として回収し、更に真空蒸気を発生させ蒸気圧縮機で加圧蒸気に圧縮します。又、使用済み蒸気エネルギーから蒸気圧縮機で熱回収した蒸気も2基のアキュムレータに蓄熱しながらエネルギーを有効に再利用します。冷却塔から排出されるエネルギーを温水として回収し、更に真空蒸気を発生させ蒸気圧縮機で加圧蒸気に圧縮します。又、使用済み蒸気エネルギーから蒸気圧縮機で熱回収した蒸気も2基のアキュムレータに蓄熱しながらエネルギーを有効に再利用します。


●特徴:シミュレーションプログラムの自社開発
加熱、冷却ユーザの使用量及び使用頻度データを当社独自開発のプログラムでシミュレーションすることにより最適なシステム設計が可能です。
[画像1: https://prtimes.jp/i/84547/4/resize/d84547-4-d2966eb3f31b60d6c2e7-2.jpg ]



従来検討されていたヒートポンプ省エネ型熱回収システムと本システムとの相違点を説明します。

●連続装置でエネルギーの需給が完結できる場合(従来型)
  省エネルギーを検討する場合、ヒートポンプで熱を回収し有効利用する事例が多くあります。ヒートポンプは内部で冷媒が圧縮と膨張を繰り返し循環しながら、蒸発潜熱が持つ大きなエネルギーを移動させています。つまり、エネルギーの移動は、連続であることが必要となります。従いまして、ヒートポンプは蒸発・蒸留装置のように装置内で加熱による蒸発と、冷却による凝縮とが対となっている連続操作には容易に適用が可能です。この理由から省エネルギーの検討は、連続装置でエネルギーの需給が完結できるケースを優先します。


・ヒートポンプ式蒸発・蒸留装置
・MVR式蒸発・蒸留装置
ポイント
・温度差の小さなヒートポンプほどCOPが高くなる。
・コンデンサとリボイラの温度差がポイントとなる。
・設計が比較的容易である。

[画像2: https://prtimes.jp/i/84547/4/resize/d84547-4-84a3345461e8369dc543-3.jpg ]



●不連続でエネルギーの需給がランダムとなる場合(本システム)
 このたび、当社が発明した本システムは、これまでヒートポンプの採用が困難とされていた不連続でエネルギーの需給がランダムとなるケースにおいて、効率よく熱を回収することが可能です。冷却塔から捨てられていた低温のエネルギーをヒートポンプで回収し、蒸気としてアキュムレータに蓄熱し再利用します。この際に、低温のエネルギーをダイレクトに蒸気にする回収システムは効率が悪いため、複数のヒートポンプを直列に配置し、段階的にエネルギーを回収しています。これにより中間温度での加熱及び冷却が可能となり、熱回収の効率を表すCOPも高くなります。つまり本システムは、単純な電化だけでなく、省エネルギーを優先しています。従いまして、本システムの採用により、エネルギー消費量の削減及びランニングコスト削減も期待できます。又、不連続でエネルギーの需給がランダムとなるケースが、ヒートポンプの採用を困難にしていた理由は、必要とされるヒートポンプの能力及び台数を把握することの難しさにありました。この課題に対し、当社は独自のシミュレーションプログラムの開発に成功しました。


・バッチ式処理装置
・加熱殺菌・滅菌装置
ポイント
・温度差の小さなヒートポンプほどCOPが高くなる。
・プレヒータ・プレクーラを追加して温度差を小さくし、COPを高くする。
・必要なプロセス温度にできるだけ近い加熱又は冷却源を作り出す。

プレクーラを追加した熱回収例

[画像3: https://prtimes.jp/i/84547/4/resize/d84547-4-e1f9b35fe35c02afa283-4.jpg ]



―その他の特徴-

●低圧蒸気圧縮機
真空蒸気を低圧蒸気に圧縮する蒸気圧縮機は真空蒸発・蒸留装置で多くの実績があるファン式圧縮機を採用しています。
直列多段に連結し、必要な温度差を確保しています。能力調整には、省エネに有利なインバータ制御を採用しています。

[画像4: https://prtimes.jp/i/84547/4/resize/d84547-4-bf92cd877b1d1f0440e6-5.jpg ]



●中圧蒸気圧縮機
本システムで用いる中圧蒸気圧縮機は、コベルコ・コンプレッサ製「スクリュ式小型蒸気圧縮機MSRC」の採用を前提としております。
[画像5: https://prtimes.jp/i/84547/4/resize/d84547-4-15f3fe78e3da34190ea9-6.jpg ]


●直列2段式アキュムレータ
 低圧アキュムレータと中圧アキュムレータを蒸気圧縮機で連結することにより、直列に配置しています。低圧蒸気がより有効に使用できるように中圧アキュムレータから低圧アキュムレータへ蒸気を送れるラインを設けています。より高温の蒸気が必要な場合は、高圧アキュムレータを追加して3段式とすることも可能です。

[画像6: https://prtimes.jp/i/84547/4/resize/d84547-4-21263a6afaf594750ad5-7.jpg ]


以上

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