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地方独立行政法人東京都健康長寿医療センターと脳内アミロイドβの蓄積を脳MRI画像により予測するプログラム開発に関する共同臨床研究を開始しました 

PR TIMES / 2019年2月27日 16時40分

株式会社ERISA(代表取締役:河原八郎)は、地方独立行政法人 東京都健康長寿医療センター(理事長 井藤英喜)と、人工知能を用いて脳MRI画像と脳アミロイドPET画像の関連性を解析し、脳MRI画像により脳内アミロイドβの蓄積を予測するプログラムを開発することを目的とした共同臨床研究契約を2月26日に締結しました。


 今回の共同研究により、当社は、東京都健康長寿医療センター 神経画像研究チーム・PET画像診断 研究部長石井賢二先生と共同で、脳内アミロイドβの蓄積を脳MRI画像により予測するプログラムの開発を目指します。

 現在、アミロイドPETにより、アルツハイマー型認知症と関連していると考えられる脳内アミロイドβの蓄積を直接可視化することができるようになり、アルツハイマー病による認知症発症前の経過が観察可能になっています。しかし、その検査費用は高額であること、また放射性薬剤を使用するため被ばくの恐れがあること、検査装置自体が非常に高額であること等から、PET検査は限られた少数の機関でしか実施されていません。一方、MRIはPETよりも広く普及し、検査費用も比較的低額であり、放射性薬剤も用いないため、数多くの方を対象とすることができ、スクリーニングに適しています。そこで、本共同研究においては、東京都健康長寿医療センターにおいて取得された、既存の脳MRI画像と脳アミロイドPET画像のペア300例程度を対象として人工知能を用いて比較解析を行うことにより、アミロイドPETをMRIで代替する可能性を探ります。

 アミロイドPETと比較して、より簡便で安価かつ侵襲性の低いMRIにより、脳内アミロイドβの蓄積が予測できることにより、認知症治療薬開発を目指した治験実施時の被験者スクリーニング及び治験薬の薬効評価への利用、認知症早期発見を目指した健康診断への利用、認知症の診断に関する医療現場での利用など、様々な分野での利用が想定されます。

 当社の位置する島根県は、全国において高齢化率が常に上位であり、そのような高齢化先進地域より先駆けて、認知症への最新の研究成果を実用化して普及させることは、大きな社会的意義があると考えております。当社は、今後とも、統計解析技術を核として、医療・介護・福祉の分野で、健康寿命の延伸という社会的課題に地域から挑戦してまいります。


【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社ERISA 取締役 開発責任者 野津 良幸
Tel 0852-61-8400  Email y-notsu@erisa.co.jp Fax 0852-61-8401

当資料取り扱い上の注意点
 資料中の当社による現在の計画、見通し、戦略、確信などのうち、歴史的事実でないものは、将来の業績に関する見通しであり、これらは現時点において入手可能な情報から得られた当社経営陣の判断に基づくものですが、重大なリスクや不確実性を含んでいる情報から得られた多くの仮定および考えに基づきなされたものであります。実際の業績は、さまざまな要素によりこれら予測とは大きく異なる結果となり得ることをご承知おきください。実際の業績に影響を与える要素には、経済情勢、特に消費動向、為替レートの変動、法律・行政制度の変化、競合会社の価格・製品戦略による圧力、当社の既存製品および新製品の販売力の低下、生産中断、当社の知的所有権に対する侵害、急速な技術革新、重大な訴訟における不利な判決等がありますが、業績に影響を与える要素はこれらに限定されるものではありません。

【企業概要】
株式会社ERISA
設 立 時 期:2017年4月
所 在 地 :島根県松江市
資 本 金 :8,250万円
代表取締役 :河原八郎
業 務 内 容:データの統計・分析・解析業務
ホームページ: http://www.erisa.co.jp/

【共同研究概要】

研究題目
 脳MR画像と脳アミロイドPET画像のAI(人工知能)を用いた比較解析
研究目的
 アミロイドPETによりアミロイドの蓄積が直接可視化され、アルツハイマー病(AD)による認知症発症前の経過が観察可能になった。しかし、その検査費用は高額であり、また放射性薬剤を使用するため、その利用には制約がある。一方、MRIはPETよりも広く普及し、検査費用も比較的低額であり、放射性薬剤も用いないため、スクリーニングに適する。そこで、東京都健康長寿医療センターにおいて取得された既存の脳MRI画像と脳アミロイドPET画像のペア300例程度を対象として比較解析を行いその関連性を調べ、一部のアミロイドPETのMRIでの代替可能性を探ることを主目的とし、副次的に、進行性の軽度認知障害(pMCI)群を両画像とAI(人工知能)及び機械学習的手法により推定する方法も探索する。これらはADの早期発見、発症遅延・予防法の開発と検証にも有用であると考えられる。
研究期間
 2019 年 2 月 26 日から 2020 年 3 月 31 日まで
契約者
 地方独立行政法人 東京都健康長寿医療センター
 株式会社ERISA
研究責任者
 地方独立行政法人 東京都健康長寿医療センター
 神経画像研究チーム・PET画像診断 研究部長 石井賢二 先生

【語句説明】
軽度認知障害(MCI)
 認知機能の低下は見られるものの認知症にまで進行していない状態をMCI(Mild Cognitive Impairment:軽度認知障害)と呼びます。MCIは認知症の前段階と考えられていましたが、最近の研究によると、認知症に進行せずMCIの状態を保つか又は健常に戻る非進行性MCIも存在することが分かりました。非進行性MCIに対して、診断されてから3年以内に認知症に移行するものを進行性MCIと呼びます。進行性MCIかどうかを適切に見極め、早期に適切な介入を進めることが大切と考えられています。

MRI (核磁気共鳴画像法・Magnetic Resonance Imaging)
 磁気を用いて人間の体内を画像として可視化する技術です。磁石によって作られた磁場を利用するため、人体への影響はほぼないと考えられており、侵襲性の非常に低い検査方法の1つです。水素原子核を磁化させることにより水分を含む体内の部位を可視化させることができるため、水分量が多い血管や脳の診断に用いられています。また、血流の変化を可視化させる機能画像(fMRI)により神経活動を観察することもできます。

人工知能(Artificial Intelligence)
 人工的にコンピューター上で人間の知能と類似した機能を再現する技術で、英語表記からAIとも呼ばれます。人間の話す言語を理解する言語認識機能や、画像の物体を認識する画像解析システムなどに応用されます。画像認識においては、深層学習(ディープラーニング)という手法を用いることにより、コンピューターが自ら画像の識別方法を習得していくことが出来ます。

アミロイドPET
 PETは目的物質に集積する放射性薬剤を体内に投与し、その分布を特殊なカメラで撮影し、可視化する技術です。特に、アルツハイマー型認知症の原因とされるアミロイドβの蓄積をみるものが、アミロイドPETです。

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