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HuaweiがAppleを抜き、世界第2位のスマートフォンブランドに

PR TIMES / 2018年8月10日 10時10分

スマートフォン出荷台数は、2018年第2四半期に年率換算2%の減少となり、第1四半期の3%減から引き続き減少傾向。また、中国の主要メーカーは、平均販売価格を上げ、利益を重要視する傾向に。

カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ (英文名: Counterpoint Technology Market Research 以下、カウンターポイント社)は、自社のMarket Monitorサービスによる2018年第2四半期のスマートフォン市場の最新市場調査を発表致しました。



全世界のスマートフォン出荷台数は、2018年第2四半期には年率換算で2%の減少となり、トップ10社が市場の79%を占め、残りの21%の市場で600以上のメーカーが熾烈な競争を繰り広げている状況です。中国、米国、西欧などの先進国では、買い替えのサイクルが長くなった結果、販売が失速し、世界のスマートフォン需要を押し下げる傾向が顕著に見られます。Huaweiは、飽和しつつある中国市場において首位、そしてグローバルでは単一四半期として初めてとなる第2位の座を獲得しました。

Huaweiの躍進について、カウンターポイント社のアソシエイトディレクターTarun Pathak氏は以下のように述べています。

「2018年第2四半期におけるHuaweiの業績は好調であり、スマートフォン出荷台数でAppleを上回り、過去7年間続いたAppleとSamsungの二強体制に代わって、全世界のスマートフォンランキングで第2位の座を獲得した。Huaweiは、プレミアム機種を市場へ投入するとともに、サブブランドであるHonorの急成長で、中級機市場セグメントを取り込むことで、市場シェアを伸ばした。幅広い品ぞろえを誇るHonorは、海外市場向けに買いやすい価格設定へとポートフォリオを刷新したことで、狙い通り海外市場で躍進した。Honorは、すでにインターネット通信販売チャネルでは強力なブランドだが、東南アジア市場では、Honorブランドのリアル店舗販売を組み合わせたマルチチャネル戦略を仕掛けている。将来的には、こうしたリアル店舗の売上も効果を上げると予想している。」

図1: 全世界のスマートフォン出荷ランキングとシェア - 2018年第2四半期
[画像: https://prtimes.jp/i/33140/10/resize/d33140-10-815611-0.jpg ]

出典: カウンターポイント社: Quarterly Market Monitor 2018年第2四半期

主要ブランドにおける平均販売価格の上昇傾向に関して、リサーチアナリストのShobhit Srivastava氏は以下のようにコメントしています。

「OPPO、vivo、Huaweiなどの中国の主要ブランドは、ASPを上げることに力を入れている。その為、AI、ベゼル無しディスプレイ、デュアルカメラなど機能を搭載すると共に、デザイン、色、材質、仕上げを施した手ごろな価格帯の端末を、プレミアム市場に持ち込むことで、商品ポートフォリオをアップグレードしながら次第に高価格へ移行させている。また、中級機セグメントを狙うブランドでは、同一機種でストレージ容量が違うモデルを複数投入し、よりスペックの高い機種を購入させるよう誘導している。そうした幅広い商品ポートフォリオ戦略により、売上にドライブをかけつつ、高い値段で販売することでマージンも増加させている。」

マーケットサマリー

2018年第2四半期のスマートフォン出荷台数は、前年比2%減少し、3.6億台となった
中国のスマートフォン市場は、直近の4四半期で連続して縮小している為、OPPO、vivo、Meizu、Gioneeなどの中国メーカーの出荷の伸びに影響が出ている
中国メーカーは、中国以外の国と地域へ投資を続け、本国市場における需要の弱さを補完しようとしている。その中でも、中国メーカーにとって、インド、東南アジア、中東、アフリカは、事業拡大のための鍵となる市場となる
2018年第2四半期には、トップ10社がスマートフォン出荷台数の79%を占めた
Nokia HMD、OnePlus、Tecno、Xiaomi、Infinix、Huaweiは、今四半期において急速に成長を遂げた。Lenovo、Gionee、Micromax、Sonyは、2018年第2四半期に、過去最高となる出荷下げ幅を記録した
Tecnoは、初めてスマートフォン市場でトップ10社入りを果たした。Transsion holdings参加の3ブランド(Tecno、iTel、Inifinix)で、2018年第2四半期に940万台超を出荷した


各メーカーの業績に関する考察

Samsungは、販売ボリュームにおいてスマートフォン市場をリードしており、2018年第2四半期のシェアは20%を獲得しているが、フラグシップ機種であるGalaxy S9シリーズの売上が弱く、前年比11%減少の売上となった
全世界でSamsungの出荷台数は減少しているものの、インド市場ではこの第2四半期に売上記録を樹立し、トップの座を奪還した
Samsungは、フラグシップのGalaxy Note 9を投入し、競合各社の一連のプレミアム機種発売に対抗しつつ、9月の新型iPhone発売前に売上に弾みをつけようとしている。どの価格帯でも高機能な新機種を投入することで、熾烈を極める競争に対応している
Huaweiの出荷台数は、2018年第2四半期には前年から41%増加した。同社は、中国市場が縮小する中、最速で成長するブランド(21%)となり、特に海外では71%の伸びを達成した
Huaweiは、中国以外での成長にむけて努力した結果、サブブランドであるHonorをスマートフォンランキングでトップ5に入る成長を遂げ、ヨーロッパ(+75%)、中東・アフリカ(+67%)、インド(+188%)と、力強い年率成長を遂げた。
Appleは、4130万台のiPhoneを2018年第2四半期に出荷し、前年同期比1%の成長となった。この四半期、Appleで最も売れたのはiPhoneXである。平均販売価格は、前の四半期と比べ若干減少した。これは、iPhone 8、8 Plus及び、それより古い機種の割合が増えたことに起因する
中国国内でのAppleの出荷は前年同期比横ばいとなった。今四半期のAppleにおけるインターネット通信販売シェアは、前期比および前年比で増加した。これはリアル店舗と比較して、インターネットで大幅な割引を行ったことに起因する
チャネル戦略の変更を行ったため、世界第3位の市場インドでのAppleの今四半期の成績は芳しくない。加えて、インド国内での組み立て生産がまだ軌道に乗っておらず、インドでの販売を今なお輸入に頼っていることも一つの要因である。今四半期におけるAppleのインド市場シェアは、1%であり、同社史上最低となった
Xiaomiは、3300万台のスマートフォンを出荷し、2018年第2四半期に、世界で9%のシェアを獲得した
Xiaomiは、2018年第2四半期も最も早く成長する企業群に名を連ねた(+43%)。これはインドで、年率112%の記録的な成長をしたことによる。また、中国とインド以外への出荷も、今四半期は前年比186%の伸びを示した
OPPOとvivoは、今四半期の第5位と第6位であり、それぞれシェア8%と7%を確保した。OPPOは前年比3%の減少となったが、vivoは1%成長した
今四半期、OPPOとvivoは、Find X や Nex の投入によって、プレミアム機セグメントでも存在感を示した。自国市場が2018年以降飽和する中で、国外での積極的な拡大戦略が、両社にとって成長の鍵となると予測される
LGは、1020万台を2018年第2四半期に出荷した。中級機と低価格機の販売が北米および中米で減少したことが響き、LGのスマートフォン出荷は前年比23%減少した
Lenovo(Motorolaを含む)は、第8位でシェア3%を確保した。Motorolaブランドは、前年比で成長したものの、Lenovoブランドの冠を付けたスマートフォンの減少によって打ち消されてしまった
Nokia HMDは、同社がスマートフォンに再参入を果たして以来、初めてグローバルのトップ10に名を連ねた。Nokia HMDは、ポートフォリオを充実させてきており、これが同社のプレゼンスを全世界で高めている
Tecnoも初めてグローバルのトップ10に名を連ねた。Tecnoは、中東やアフリカではメジャーなブランドであり、インドを含む事業展開の主要国においてスマートフォン専業メーカーという打ち出しを行っている


最新の調査、分析、およびプレスリリースについてのご質問は、press@counterpointresearch.comまでお問い合わせ下さい。

Counterpoint Technology Market ResearchはTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化した国際的な調査会社である。主要なテクノロジー企業や金融系の会社に、月報、個別プロジェクト、およびモバイルとハイテク市場についての詳細な分析を提供している。主なアナリストは業界のエキスパートで、平均13年以上の経験をハイテク業界で積んでいる。

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