HashiCorp、インフラストラクチャ管理用のドリフト検出機能をTerraformに追加
PR TIMES / 2022年6月28日 14時15分
新機能で運用段階のオペレーションを標準化し、マルチクラウドインフラストラクチャのチーム全体での可視性とガバナンスを実現
マルチクラウドインフラ自動化ソフトウェアを提供する米HashiCorp(本社:米国カリフォルニア州、URL:https://www.hashicorp.com/ 、読み方:ハシコープ)は、組織における運用段階(Day 2)オペレーションへのアプローチの標準化を可能にする、Terraform向けドリフト検出機能のリリースを発表しました。この機能により、インフラストラクチャのライフサイクル全体でプロビジョニングを標準化し、運用効率とコンプライアンスを改善するとともに、ダウンタイムとセキュリティリスクを低減できます。
多くの組織は、Infrastructure as Codeを採用しクラウドインフラストラクチャの効率維持やリスク低減を実践しています。今日では、セキュリティ、コンプライアンス、運用上の一貫性を支援するための新機能を構築する必要性に迫られています。インフラストラクチャのプロビジョニング前には、ITチームは構成ミスや障害につながる可能性のあるコードのテストを行う必要があり、トレンドマイクロではこうしたミスや障害がセキュリティイベントのうちの70%に関わっていると発表しています。また、インフラストラクチャのプロビジョニング後にも、インフラストラクチャの実際の状態が、既知の記録されたインフラストラクチャの状態を継続的に反映しているかを確認する必要があります。
ITチームはTerraform CloudとTerraformエンタープライズ版の一貫したアプローチを利用して、あらゆるインフラストラクチャをプロビジョニングするためのInfrastructure as Codeの構築、コラボレーション、公開、再利用を行えます。HashiCorpは、Day2運用段階の更なる課題に対応できるようにするために、Terraformの使用を確実に標準化して組織の能力を強化する機能を以下の通り提供します。
ドリフトの検出機能による継続的なチェックで、インフラストラクチャとTerraformが状態ファイルで反映しているものとの差分を検出します。ドリフトが検出された場合は通知が送信されるので、適切なチームによる対応アクションを実行できます。
Terraform 1.2で利用可能な事前および事後の条件で、コード内での詳細なテストやエラーメッセージのためのフレームワークを追加できます。これは、Terraform Runの計画または適用時に検証されます。
Run Tasksでのエコシステムチェックで、ポリシーやその他のチェックを外部サービスからTerraform Cloudワークフローに挿入できます。Bridgecrew、Infracost、Snyk、Styraなどを含む12の統合で発生するタスクを実行し、セキュリティ、コンプライアンス、コードスキャン、コスト分析に役立てられます。
HashiCorpでインフラストラクチャ製品マーケティング担当シニアディレクターを務めるMeghan Lieseは次のように述べています。「組織はTerraform Cloudの強化された機能を活用して、インフラストラクチャの継続的な管理を行い、マルチクラウドの可視性を実現できます。継続的な手作業の介入によって生じる煩わしさやリスクは発生しません。HashiCorpは、クラウド運用でお客様が必要とするサポートを、開始時のみならず運用段階以降においても提供したいと考えています。Terraform Cloudであれば、プロビジョニングしたインフラストラクチャをよりよく把握することでリスクを低減することが可能です。また、継続的なチェックをインフラストラクチャのプロビジョニングと管理に組み込むことで、セキュリティ、コンプライアンス、クラウド支出に影響する脆弱性を最小に抑えることができます。」
Terraform CloudとTerraformエンタープライズ版のサービスを利用する企業は世界で2,000以上にのぼります。2,000社のプロバイダーからなる成長中のエコシステムに支えられ、200の技術パートナーが提供する250の統合を実装しています。また、Terraformオープンソース版は1億回以上ダウンロードされています。主な利用顧客は、Terraformエンタープライズ版は、3M、ABN AMRO、booking.com、Comcast、Decathlon、Deutsche Boerse Group、KeyCorp、Lufthansa、MediaMarkt、Morgan Stanley、OVHcloud、Roche、Samsung、Starbucks、State Farm、Vodafone、Wayfairです。
たとえば、給与へのアクセスサービスを提供する金融サービス会社であるEarninは、Terraformを3年以上使用した結果、クラウド運用チームによるプロビジョニングなどの運用プロセスのスピードを5倍加速させることに成功しました。
Earninでクラウド運用担当技術管理者を務めるJoe Brinkman氏は次のように述べています。「Terraformエンタープライズ版のおかげで、システムアーキテクチャやガバナンスなど、クラウド運用チームが行う高度なタスクのための時間を確保できました。Terraformであれば繰り返しの単調なプロセスを自動化できるシーンが多いため、重要なものごとに力を使えるようになり、ビジネスの推進やコミュニティメンバーへの還元につなげられます。Earninのクラウド運用チームは、Terraformの構成をわずか数行のコードで構築しています。ワークスペースのプロビジョニングはわずか数分で行うことができ、すべてのソースコードに対する可視性も実現できます。Terraformがなければ、インフラストラクチャの管理や、コミュニティメンバーをサポートするためのスケーリングを行うことはできなかったでしょう。」
利用可能状況
Terraform Cloudのドリフト検出機能はTerraform Cloud Business Planで利用可能な機能です。現在Public Beta期間中です。早期利用を検討される方は営業担当にお問い合わせください。Terraformエンタープライズ版への機能追加は近日提供を予定しています。
リソース(英語)
Terraform Cloudのドリフト検出機能(https://www.hashicorp.com/campaign/drift-detection-for-terraform-cloud)
Earninのセルフサービス型のインフラストラクチャを介した、給与へのオンデマンドのアクセス(https://www.hashicorp.com/resources/on-demand-access-to-earnings-via-self-serve-infrastructure-at-earnin)
Earninが、HashiCorpとAWSでスピードと効率を5倍に(https://aws.amazon.com/partners/success/earnin-hashicorp/)
HashiCorpについて
HashiCorpは、マルチクラウドのインフラ自動化ソフトウェアにおけるリーディングカンパニーです。提供するソフトウェア製品群は、あらゆるインフラのプロビジョニング、セキュリティ、ネットワーク、アプリケーション開発などクラウドでのアプリケーション提供に関わる重要なプロセスを自動化するために、一貫性のあるワークフローと標準化されたアプローチを採用することを可能にします。HashiCorpのオープンソースツールには、Vagrant™、Packer™、Terraform(R)、Vault™、Consul(R)、Nomad™、Boundary、Waypoint™があり、それぞれオープンソース版、エンタープライズ版、マネージドクラウドサービス版として提供しています。HashiCorpはサンフランシスコに本社を構え、世界中に拠点を置いています。社員のほとんどがリモートワークにて就業し、世界各地から戦略的にビジネスを展開しています。
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