1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. プレスリリース

海藻メーカーの社員の腸内には、「海藻好き」な腸内細菌がいっぱい存在していた!

PR TIMES / 2020年7月29日 17時40分

~ 海藻シェアNo.1メーカー、腸内フローラの研究で明らかに ~

もずく、めかぶ加工品シェアNo.1を誇るカネリョウグループのカネリョウ海藻株式会社(本社:熊本県宇土市笹原町1544番地、代表取締役社長:高木 良樹)は、ウンログ株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:田口 たかし)の提供する腸内フローラ検査「キンログ」を活用したモニター検査を実施し、熊本県の老舗海藻メーカーで勤務する社員の腸内には一般モニターと比べて、海藻を分解できる遺伝子を持つ腸内細菌であるバクテロイデス・プレビウス(Bacteroides plebeius)の組成比率が高いことを明らかにしましたので、お知らせ申し上げます。




背景

四方を海で囲まれた日本は「海の幸」に恵まれており、魚介類だけでなく海の中に生い茂る海藻もまた、私たち日本人の食を支えてきました。日本では約50種類の海藻が日常的に食べられ、重宝されています。世界的にみても、ここまで多様な海藻を加工し食用としているのは私たち日本人だけです。

海藻を食べる食習慣のある日本人の腸内には、バクテロイデス・プレビウス(Bacteroides plebeius、以下、プレビウス菌)という種の腸内細菌が常在しています。このプレビウス菌は海藻の食物繊維を分解する遺伝子を持っていることが知られておりますが、外国人の腸内から見つかったプレビウス菌には、海藻の食物繊維を分解する遺伝子を持っていません。

弊社では、このプレビウス菌に着目し、弊社に勤務している社員と一般モニターとの腸内フローラの比較を行いました。その結果、一般モニターに比べ海藻メーカーで勤務する社員の腸内にはプレビウス菌の組成比率および保菌者率が高いことを、今回、世界で初めて見出しました。
 

バクテロイデス・プレビウス(Bacteroides plebeius)とは

バクテロイデス属(genus Bacteroides)は、バクテロイデス門バクテロイデ綱バクテロイデス目バクテロイデス科の細菌の属である。バクテロイデス・プレビウスは、海藻に含まれる食物繊維を分解できる酵素であるポルフィラナーゼを作ることができる。ヒトは海苔やワカメなどの海藻を消化吸収できないが、プレビウス菌は海苔やワカメなどを分解するので、ヒトにとってエネルギー源となる。日本人においては、その保菌率が高いと言われている。


[画像1: https://prtimes.jp/i/21194/12/resize/d21194-12-737932-1.jpg ]



試験について

腸内に常在するプレビウス菌に関する研究は、今のところ、日本人と北アメリカに住む人との間で行われたもののみであり、海藻を日常的に食べている日本人同士で比較したデータは存在しません。そこで、海藻メーカーで勤務する社員と一般モニターの腸内に常在しているプレビウス菌の組成比率についての比較を行いました。



方法

被験者 :1. 海藻メーカーで勤務する社員12名(41.6±3.1歳)2. 一般モニター10名(37.9±1.6歳)
試験方法:被験者の便からウンログ株式会社が提供する腸内フローラ検査「キンログ」を用いて腸内細菌を採取し、プレビウス菌のもつ 16S rRNA 領域をPCR(polymerase chain reaction) にて増幅させたPCR産物を、次世代シーケンサーで解析することで、腸内に常在しているプレビウス菌の組成比率を算出しました。


結果

16S rRNA菌叢解析の結果、一般モニターの腸内のプレビウス菌の組成比率(結果は平均値±標準誤差)は、0.19±0.1%でありました。一方、熊本県の老舗海藻メーカーで勤務する社員の組成比率は4.63±2.1%で、一般モニターと比較して24倍以上の高い組成比率でありました(図)。また、プレビウス菌の保菌者数は海藻メーカーで勤務する社員:9名/12名(75%)、一般モニター:3名/10名(30%)でありました。
海藻メーカーで勤務する社員は、職業柄、一般モニターと比べて海藻を食べる機会や量が多いことが、今回のこのような結果に繋がったものと考えられます。
[画像2: https://prtimes.jp/i/21194/12/resize/d21194-12-414584-0.jpg ]



今後の展望

腸内に常在しているプレビウス菌に関する研究報告は、日本人と北アメリカに住む人々との間で行われたデータのみが存在しています。私どもの今回の報告は、日常的に海藻を食べている日本人同士を比較した世界で最初のデータであります。

今後さらにデータの蓄積を重ねていき、海藻摂取と腸内プレビウス菌の組成比率との関係を明らかにしていきます。また、プレビウス菌が腸内に常在することでどの様な健康ベネフィットがあるのかについても、明らかにして参ります。


ウンログ株式会社 田口 たかし 社長のコメント

プレビウス菌は、2010年にフランスの科学者が、科学雑誌『Nature』に投稿した論文の中で「プレビウス菌は日本人の腸だけに存在する」と発表して話題になりました。日本人が海藻を食べる習慣があるので、プレビウス菌がいると考えられているようです。今回、日頃から海藻を沢山食べているカネリョウ海藻社員の方から大量のプレビウス菌が検出されたのは、驚きました。日本人の海藻食文化が腸内フローラのバランスを整えていることを示唆しているのではと、今後の研究に期待したいです。
(参考論文: “Transfer of carbohydrate-active enzymes from marine bacteria to Japanese gut microbiota.” By Jan-Hendrik Hehemann, Gaelle Correc, Tristan Barbeyron, William Helbert, Mirjam Czjzek, & Gurvan Michel. Nature, Vol. 464 No. 7290, April 8, 2010.)

【ウンログ株式会社について】
うんちを観察する「観便」を使った、ヘルスケアサービスを展開しています。うんちはあなたの健康情報がつまった体からの大きなお便りです。「観便」を通じて楽しく健康管理できるソリューションを提供し、健康的で豊かな生活を送るための腸活プラットフォームになることを目指しています。うんち記録アプリ「ウンログ」は2019年6月に60万ダウンロードを突破しました。

住所  :〒151-0053 東京都渋谷区代々木2-23-1 ニューステイトメナー107
電話番号:03-6276-5587
代表者 :代表取締役 田口 たかし
事業内容:観便を利用した健康管理・健康増進サービスの開発、販売
URL  :http://unlog.co.jp/

カネリョウ海藻(株)について

カネリョウ海藻は、1954年の創業以来、基礎研究から商品開発、製造、販売までトータルな海藻商品を取扱う総合メーカーです。海藻取扱量では日本一を誇ります。今後も海藻をはじめ、現代社会に必要とされる商品を生み出し、食を通じて社会貢献ができる商品作りを目指し、日々研究を進めてまいります。

社 名 :カネリョウ海藻株式会社
代 表 者:代表取締役社長 高木 良樹
本 社 :〒869-0402 熊本県宇土市笹原町1544
U R L:https://www.kaneryo.co.jp/

企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください