植物由来のシリコーン? 植物由来のシリコーン機能原料を開発
PR TIMES / 2013年8月8日 11時52分
ダメージケアとスカルプケアが 同時にできるシャンプーの開発が可能に
「皮膚の理想を形にする」をテーマに化粧品の研究開発を行う株式会社サティス製薬(代表取締役:山崎智士、本社:埼玉県吉川市、以下サティス製薬)は、2013年5月、合成シリコーンと同等の毛髪コーティング性を持ち、かつビルドアップしない植物由来原料を開発しました。これによりシリコーンと同等のダメージケアと、頭皮に優しいスカルプケアを同時に実現できるシャンプーの開発が可能になります。
シリコーンのメリットとノンシリコンのメリットの両方を併せ持つ植物由来の素材に着目
一般にダメージ毛用シャンプーに汎用される合成原料のシリコーンは、毛髪の表面をコーティングし、キューティクルの摩擦を軽減する役割を担います。滑らかな指通りを実現し、毛髪のダメージを防止する効果が高い原料であると言えます。
毛髪のダメージは、表面のキューティクルが剥がれて内部の潤いが流出することで生じます。特に洗髪中はキューティクルが摩擦の影響を受けやすい状態にあるため、毛髪にダメージを与える大きな要因となります。そのため、ダメージ毛用シャンプーにはキューティクルを保護して摩擦を軽減する機能が求められるのです。
一般にダメージ毛用シャンプーに汎用される合成原料のシリコーンは、毛髪の表面をコーティングし、キューティクルの摩擦を軽減する役割を担います。滑らかな指通りを実現し、毛髪のダメージを防止する効果が高い原料であると言えます。
しかしながら、ヘアケア製品に配合される高重合シリコーン(※1)や変性シリコーン(※2)は、毛髪への高い付着性が原因で、長期間使用することによって頭皮の毛穴を塞いだり髪表面に過剰に蓄積する「ビルドアップ」という現象を起こします。その結果、頭皮環境を悪化させたりキューティクルを剥がすなど、頭皮や毛髪に悪影響を及ぼす恐れがあります。加えて、ヘアカラーの染色やパーマのかかりを阻害することもあります。
近年は、化粧品市場全体の自然派ニーズの高まりと、シリコーンを敬遠する消費者ニーズが影響し、ノンシリコンシャンプーの市場規模が拡大しています。ノンシリコンシャンプーは、文字通りシリコーンを使用しないため、ビルドアップによる毛髪表面や頭皮への悪影響はありません。しかしながら、シリコーンに代替可能な性能(持続力のある付着性、毛髪への滑らかさの付与)を持つ原料がないため、ノンシリコンシャンプーは洗髪時の毛髪の摩擦を抑える機能が弱く、ダメージケアには不向きです。
このように、ダメージ毛用シャンプーの開発において、洗髪時の摩擦軽減効果によるダメージケアと、ビルドアップを防ぎ頭皮や毛髪を正常に保つスカルプケアを両立させることは難しく、技術的にトレードオフの関係にあると言えます。
(※1)高重合シリコーン
保護皮膜用シリコーンとして、耐水性、保湿性、耐皮脂性を毛髪に付与する。
(※2)変性シリコーン
高重合シリコーンよりも吸着性が向上し、コンディショニング効果の持続性が向上する。
毛髪への高いコーティング力で「摩擦軽減」、それでいて「蓄積しない」を両立。
植物でシリコーン機能を実現する5つのポイント
サティス製薬は、ダメージケアとスカルプケアというトレードオフを解消するために、シリコーン代替を可能とする機能性原料の開発に取り組んできました。このシリコーン様の機能性を、身の回りにある植物で再現するという開発テーマにおいて、まずは実現すべき機能・構造を次の5点に絞り込みました。[1]撥水性、[2]高重合性、[3]シロキサン鎖構造、[4]カチオン電荷性、[5]再乳化性。この中で技術的難易度が高かったのが[5]再乳化性であり、毛髪への高いコーティング性能=摩擦軽減、をシリコーン同等レベルに発揮しつつ、それを頭皮・毛髪へ蓄積させないという相反する作用を実現するには、この再乳化性がキーとなります。様々な植物由来の油脂の中から、毛髪への付着性と浸透性の面で最適な油脂を選定し、それらの機能性を個別に高めるため重合等の加工を施し、さらに3種類を組み合わせることで、シリコーンと同等のコーティング作用を実現する植物性原料の開発に成功しました。そして最後の仕上げが再乳化。再度シャンプーする際に再乳化を起こす事を目的に、付着性の高い特徴を持ちながらも洗い流され毛髪や毛穴に蓄積させなくする再乳化。4種類目の植物を加えた事により再乳化性が高まり、シリコーンと同等の高いダメージケア効果とスカルプケアが同時に実現できるノンシリコンシャンプーの開発が可能になりました。
(1)ダメージケア効果(枝毛の予防効果)
比較する3種類のシャンプーそれぞれで、毛髪の毛束を14回洗浄し、その後300回ブラッシング後に枝毛の本数を調査。グラフのように、ブラッシング後の枝毛本数は、 サティス製薬 植物性シリコーン代替原料配合シャンプー(14本)、一般のノンシリコンシャンプー(17本)、そしてシリコーン配合シャンプー(24本)の順で、高い枝毛防止効果が認められる結果となった。
(2)毛髪の表面拡大写真(ビルドアップの有無)
比較する3種類のシャンプーそれぞれで、毛髪の毛束を14回洗浄し、その後300回ブラッシング後に枝毛の本数を調査。グラフのように、ブラッシング後の枝毛本数は、 サティス製薬 植物性シリコーン代替原料配合シャンプー(14本)、一般のノンシリコンシャンプー(17本)、そしてシリコーン配合シャンプー(24本)の順で、高い枝毛防止効果が認められる結果となった。
[伊豆大島発]
平安時代から日本女性の黒髪を守ってきた「椿油」
良質な椿油から高い再乳化性を発見
この度開発した植物由来のシリコーン機能原料において、再乳化性に大きく寄与した4種類目の植物は椿。サティス製薬オリジナルの「フィトログ 玉締め純正椿油」は、伊豆大島の過酷な環境で育ったヤブツバキだけから採れる無添加の100%ピュアオイル。大正時代から続く伝統の玉締め製法で手間暇かけて絞られた椿油は、濃厚で栄養価が凝縮された貴重な油です。皮膚や毛髪に多く含まれるオレイン酸がオリーブ油よりも多い85%~90%も含まれているため、毛髪への吸収性が高く枝毛の防止に効果的です。また同時に、キューティクルの剥がれを抑制し毛髪の柔軟性を高めるため、毛髪の摩擦を軽減してダメージ毛保護の面で有効に働きます。さらに、良質無添加の椿油はこの毛髪保護性能に加えて、再乳化され易く、それがビルドアップしない原料の特性となっています。
今後の展開
植物性シリコーン代替原料は、「毛髪のダメージケア」と「スカルプケア」を同時に実現する、従来のトレードオフを解消したこれまでにない技術です。サティス製薬は、本技術によりヘアケア市場で新たなダメージケアシャンプーの開発需要を取り込めると見込んでいます。2013年12月末までに、通販化粧品メーカー2社の新商品へ本技術の採用を目指し、製品化後1年間に1億2千万円の売上を目標としてまいります。また、シャンプーだけでなくトリートメント等、他のダメージ毛用ヘアケア製品の開発にも応用してまいります。
【サティス製薬会社概要】
会社名 :株式会社サティス製薬
代表者名:代表取締役社長 山崎 智士
資本金 :5,100万円
所在地 :埼玉県吉川市中井57-1
設 立:1999年12月
WEBサイト:http://www.saticine-md.co.jp/
事業内容:化粧品、医薬部外品、石鹸、処方開発及び受託(OEM)製造
お問い合わせ:広報担当 太田 TEL:048-984-2233 FAX:048-984-2234
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