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あらゆる人・組織・機関による行動変容と社会の変革が必要~政府「SDGsアクションプラン2022」へのSDGs市民社会ネットワークの見解を発表~

PR TIMES / 2021年12月30日 13時45分

一般社団法人SDGs市民社会ネットワーク(SDGsジャパン)は、12月24日に日本政府が公表した2022年の日本政府のSDGsに関わる行動計画をまとめた「SDGsアクションプラン2022~全ての人が生きがいを感じられる、新しい社会へ~」(アクションプラン2022)に対し、「不平等がパンデミックを長引かせている状況を克服し、経済、社会、環境の諸課題に統合的にアプローチして、「誰一人取り残さない」SDGsの実現に向けて社会の大胆な変革を加速させることが必要」として、見解を発表しました。





[画像: https://prtimes.jp/i/27673/33/resize/d27673-33-45d8de9be92f6b9ba3d1-0.gif ]


12月24日、日本政府「SDGs推進本部」の会合が開催され、2022年の日本政府のSDGsに関わる行動計画をまとめた「SDGsアクションプラン2022~全ての人が生きがいを感じられる、新しい社会へ~」(以下、アクションプラン2022)が公表されました。

パンデミックがSDGsの達成をさらに脅かしている状況下、「アクションプラン2022」はSDGsを「より良い未来に導くための重要な羅針盤」と位置づけ、2030年の目標達成に向けて「前例にとらわれない戦略」による取り組みの加速化を強調しています。

今こそ、不平等がパンデミックを長引かせている状況を克服し、経済、社会、環境の諸課題に統合的にアプローチして、「誰一人取り残さない」SDGsの実現に向けて社会の大胆な変革を加速させることが必要だという認識の下、以下4点の見解を示します。

(1)アクションプラン2022に、これまでの私たちの主張が多く取り入れられたことを歓迎します。


私たちは、アクションプラン2022における施策の記載が、SDGs推進の国家戦略である「SDGs実施指針」の8つの優先課題に基づいて整理されたことを歓迎します。
特に、2022年に重点的に取り組む施策が、「2030アジェンダ」に掲げられている5つのP、すなわちPeople(人間)、Planet(地球)、Prosperity(繁栄)、Peace(平和)、Partnership(パートナーシップ)に基づき記載され、日本のSDGs達成に向けた課題と施策が、世界の課題とより緊密に関連づけられ可視化されたことを評価します。
また、アクションプラン2022策定にあたっての基本的な考え方として、「前例にとらわれない戦略を立て、団結して取組を加速しなければならない」と表明していることについても、コロナ下において世界と日本で顕在化し悪化している不平等の克服、格差の是正、貧困の解消なくしてはSDGsの達成は不可能であることを提言し続けてきた私たちの主張が取り入れられた成果として歓迎します。
さらに、2023年の実施指針改定に向けて、2022年中に幅広いステークホルダーとの意見交換会をおこなうという方針についても、当事者団体を含む幅広い市民社会の声を反映させたSDGs施策を推進することを求めてきた私たちの主張が反映された成果として歓迎します。


(2)SDGsの実現には、脆弱な立場に置かれ周縁化されている多様な人々を取り残さない公平で包摂的な施策が必要です。


コロナ下で、SDGsの達成にとって必要な保健医療や社会保障の改革と充実、教育や雇用機会の保障、国際協力の拡充、あらゆる貧困と格差の是正など、様々な分野における課題が深刻化しています。女性、子ども、若者、高齢者、障害者、生活困窮者、海外にルーツをもつ人などへの影響は特に深刻です。また、気候危機に代表される環境の持続不可能性への対応は一刻の猶予も許さない状況ですが、気候危機からの影響を最も強く受けるのも脆弱な立場に置かれ周縁化されがちな人たちです。そうした人々に必要なサポートが届く取り組みを、アクションプランでは是非とも示していただきたいと考えます。
また、各施策の実施にあたっては、マルチベネフィットの創出と併せ、トレードオフへの十分な配慮が必要になります。その観点からは、アクションプランに「公正な移行」という視点を入れることが重要です。


(3)SDGsの進捗評価には、ベースラインデータに基づく達成期限を明確化した目標値の設定が必要不可欠です。


アクションプラン2022に記載された施策を進める際には、具体的な達成期限を示した目標値の設定が欠かせません。それがあって初めて、未来のあるべき姿からのバックキャスティングも可能になります。また、貧困・格差の解消やジェンダー平等の実現、障害者や高齢者および子ども・若者などが直面する課題への取り組みを評価するためには、性別、年齢別、障害の有無などによる「属性別のデータ」の収集・分析が不可欠です。
また「SDGsスポットライトレポート2021」においても指摘しているように、現在、整備されていないグローバル指標(91/247)については、代替指標の活用を含め、SDGsの進捗評価が可能になるデータの整備が必要です。さらに進捗評価のプロセスには、各課題の当事者や当事者を支援する市民団体などの参加を最大限確保し、当事者の声を政策の評価と施策の立案に反映させることが決定的に重要です。


(4)ワクチン不平等の解消に貢献する「グローバルヘルス戦略」や科学技術イノベーションの公正で包摂的な推進が重要です。


新たな「グローバルヘルス戦略」を6月までの可能な早いタイミングで策定するという具体的な計画が示されている中で、「誰一人取り残さない」未来をつくるには、パンデミックからのBuild Forward Betterに資する「グローバルヘルス戦略」が重要です。日本政府には、パンデミックからの回復に関する不平等と格差をさらに拡大する要因となっているワクチン供給の不平等の解消や医療へのアクセス保障に貢献する国際協力をさらに強化することが求められます。科学技術イノベーションの推進にあたっては、不平等と格差をさらに拡大することがないよう、ディジタルディバイドの解消を重点に据えた、取り残されがちな人が恩恵から排除されることのない施策の実施が必要です。
あらゆる人・組織・機関による行動変容と社会の変革が求められています。


SDGsジャパンは公正で包摂的な「誰一人取り残さない」SDGsを実現するための政策と施策を、今後も提言してまいります。

「SDGsアクションプラン2022~全ての人が生きがいを感じられる、新しい社会へ~」
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/pdf/SDGs_Action_Plan_2022.pdf

見解(PDF)は以下よりDL可能です。
https://prtimes.jp/a/?f=d27673-20211229-0cb2b48893e6e90dd0ddc174bba83b50.pdf

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