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食品ロスの削減による二酸化炭素排出量の削減効果を確認!

PR TIMES / 2015年4月6日 16時57分



 一般財団法人日本気象協会(本社:東京都豊島区、会長:繩野 克彦)は、天気予報で物流を変える取り組みとして「需要予測の精度向上による食品ロス削減及び省エネ物流プロジェクト」を実施してきました。日本気象協会が気象情報とPOSデータなどのビッグデータを解析し、高度な需要予測を行った上でサプライチェーンに情報を共有することにより、食品ロスの削減と、返品・返送、回収、廃棄、リサイクルなどで不要に発生している二酸化炭素の5%削減を目指す取り組みです。

 本プロジェクトは、東日本大震災以降の省エネルギー対策の抜本的強化に向けて、従前の施策だけでは十分に省エネルギー対策を図ることが出来ない物流分野の対策を進めることが重要視されている中で、2014年7月11日に、経済産業省の「平成26年度次世代物流システム構築事業(※1)」として採択され、多数の企業や関係者の協力、連携を基に取り組みを進めてまいりました。
 本取り組みは、平成27年度も、更に多くの企業や関係者の皆様と連携し、継続して実施をしていく予定ではありますが、取り組み初年度の最終報告として、平成27年度4月現在の事業結果を発表させていただきます。
※本件に協力いただいている各種企業や、関係各所に関しては、併せてご案内している報道用補足資料を参照いただきますようお願い申し上げます。

【平成26年度の日本気象協会の取り組み成果】
需要予測の高度化による食品ロスの削減で、以下のことが確認されました。
「不要に発生している二酸化炭素を冷やし中華つゆでは約40%(最終生産量比)、豆腐では約30%削減できる」

平成26年度の取り組みでは、株式会社Mizkan(本社:愛知県半田市)の販売している季節商品(賞味期限は長いものの特定の季節に需要が集中する商品)の冷やし中華つゆと、相模屋食料株式会社(本社:前橋市)の販売している日配品(豆腐・牛乳など冷蔵を要し、あまり日持ちのしない食品)の豆腐についての各種データ(売上・発注量・廃棄量・気象)解析、需要予測手法の検討、解析を行いました。

 なお、上記の結果は今回の解析に基づく予測であり、実際には1.サプライチェーン関係業者との調整、2.最適在庫、3.プロモーションの影響などをさらに考慮する必要はありますが、物流分野で天気予報が活用できるということが客観的に明らかとなりました。

◆食品ロス削減・二酸化炭素排出量の削減効果に関して
○冷やし中華つゆの解析結果
 冷やし中華つゆを対象とした解析では、市場規模との連動性の強い一商品を対象に、各年によってばらつきが大きく予測困難である季節終盤の最終生産量の解析を行いました。解析を進めるうえで、夏場の気温の高まりと売り上げの伸びとの関係性は高いものの、平均気温が一旦ピークを迎えると、暑さのピークを迎える前に売り上げが伸びなくなるという点に着目し、「気温による消費者心理の転換」や「実効気温」を合わせて考慮することで、売り上げの97%は気象をもとにした当社独自手法で説明できることが分かりました。その結果、予測困難である季節終盤の最終生産量のうち、食品ロスの削減により不要に発生している二酸化炭素を約40%削減できることが分かりました。
[画像1: http://prtimes.jp/i/10554/34/resize/d10554-34-423188-0.jpg ]

        使用データ:インテージSRI 2009年1月から2013年12月 冷やし中華つゆ 販売個数

○豆腐の解析結果
 豆腐を対象とした解析では、気象状況による変化が小さい絹豆腐や木綿豆腐などの定番商品ではなく、夏場に消費量が大きく増加する一商品を対象とし、日々の発注量解析を行いました。「現在どのような気温であるか」より、「どのような経緯をたどりこの気温にいたっているか」を定式化して解析することにより、売り上げの64%は気象をもとにした当社独自手法で説明できることが分かりました。その結果、冷やし中華つゆと同様に食品ロスの削減により不要に発生している二酸化炭素を約30%削減できることが分かりました。
[画像2: http://prtimes.jp/i/10554/34/resize/d10554-34-793312-1.jpg ]

              使用データ:インテージSRI 2009年1月から2012年12月 豆腐 販売個数

◆平成27年度以降の計画に関して
(1)対象商品・対象地域の拡大
 平成26年度は、対象商品を冷やし中華つゆ・鍋つゆ・豆腐に、対象地域を関東地方に絞って解析を行ってきました。平成27年度は取り組みを拡大し、対象エリアを全国に広げるとともに、対象商品に冷やし麺、アイスコーヒーを加える予定です。その他、対象商品は、アイスやシチューなどの気象感応度の高い商品にも広げたいと考えています。

○その他、検討中の気象感度の高い商品群
■季節:夏
■種類
 日配品:冷やし麺・牛乳・パン・お惣菜(弁当・寿司・揚げ物)
 季節商品:アイスコーヒー・清涼飲料水・アイス・ビール・麦茶・紅茶・シリアル・乾麺

■季節:冬
■種類
 日配品:練り物・ホットコーヒー・肉まん
季節商品:シチュー・ココア・のど飴

(2)需要予測の高度化
平成27年度は人工知能分野の技術を用いた新たな解析手法を検討し、来店客数や曜日、特売などで売上の変動の大きい小売店の需要予測の実証実験を行う予定です。

今後も、本プロジェクトにより食品ロスの削減をすることで、不要に発生している二酸化炭素の削減につながるよう、引き続き検討を進めてまいります。平成27年度の計画に関しては、7月をめどに発表を行う予定です。

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