CBREが「アジア発のアウトバウンド不動産投資 2018年」を発表 シンガポールの投資家が2018年上期のアジアからの対外投資を牽引
PR TIMES / 2018年9月20日 18時1分
CBREの集計によると、2018年上期のアジアからの対外不動産投資は総額253億USドルとなり、中でもシンガポールからの投資額がもっとも多く、アジア地域全体の36%を占める
(当リリースは2018年9月3日に香港で発表されたリリースの翻訳版です)
CBRE(日本本社:東京都千代田区丸の内)は本日、「アジア発のアウトバウンド不動産投資 2018年」を発表しました。
足元で中国の対外不動産投資が減速しているにもかかわらず、アジア全体の対外不動産投資は引き続き堅調です。CBREの集計によると、2018年上期のアジアからの対外不動産投資は総額253億USドルとなり、中でもシンガポールからの投資額がもっとも多く、アジア地域全体の36%を占めました。
アジアの投資家が選好している投資先は前年に続きロンドンで、アジアからの投資総額の26%を占めました。アジアの主要国に比べ、ロンドンの事業用不動産は利回りが高く、賃貸期間もより長期であることから、香港やシンガポールの投資家から多額の資金がロンドンに流入しています。
シンガポールからの投資先としては欧州がもっとも多く、2018年上期には同地域に34億USドルが投資されました。シンガポールの投資家は、米国の物流セクターでも活発で、同期間に22億7,000万USドルが投資されています。
中国の対外投資は減速しているものの、アジア全体でみれば対外不動産投資は引き続き活発に行われると予想されます。CBREアジア地域のキャピタルマーケット責任者、トム・モファットは、以下のように述べています。「アジア太平洋地域の投資家の存在感はますます高まっており、今後もポートフォリオを拡大し続けるだろう。中国からの投資が減速した一方で、他の様々な資金の出し手が現れており、アジアにおける対外投資ニーズが高いことを物語っている」
中国の投資家については、今期、海外資産の取得ペースは低下しました。その一方で、過去に行った投資の利益を確定させるための売却が、欧米のアセットを中心にみられ始めています。中国においては、財務体質の強化を目的に資産を売却する動きが、今後も続くとみられています。
投資家タイプ別でみると、アジア全体で最も積極的だったのは不動産会社で、その投資額はアジアの対外投資の半分を占めました(2017年上期は27%)。REITも対外投資を加速させており、シンガポールのREIT2社が欧州に初めて投資しました。一方、機関投資家は、前年同期(2017年上期)にはアジアからの対外投資全体の45%を占めたものの、当期は13%にとどまっています。
CBREアジア太平洋地域リサーチヘッドのヘンリー・チンは、「シンガポール、韓国、香港の投資家の意欲が、特に欧米を中心に旺盛。今後もこれらの地域の投資家が、アジアからの対外投資の主要な推進力となるだろう」と述べています。
インフォグラフィック(英語版のみ)↓
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