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シニア人材の労働実態に関する最新調査――シニア人材の労働時間単価は定年退職時の80%未満に減少することが判明

PR TIMES / 2022年5月18日 16時40分

民間企業の雇用統計から読み解く「シニア人材の労働実態」を調査

組織・人事コンサルティングファームであるセレクションアンドバリエーション株式会社(以下、当社、本社:東京都港区南青山、大阪市西区、名古屋市西区 / 代表取締役社長:平康慶浩 / URL:https://sele-vari.co.jp/)は、シニア人材の労働実態に関する調査を実施し、民間企業の雇用統計から読み解く「シニア人材の労働実態」を公表いたしました。



民間企業を調査対象とした2019年のデータ(出典※1)によると、正社員の定年年齢を65歳に設定している企業の割合は、5年比で3.2%から7.8%に増加しています。2021年4月には改正高年齢者雇用安定法が施行され、70歳までの就業機会確保がより一層企業に求められるようになっています。

このように、高齢化が進む我が国では、人手不足を解消するためのシニア人材の躍進に注目が集まっています。企業にとっては、今後も急増していくシニア人材を活かしていくため、シニア人材に対して、適正な処遇や労働環境を提供することが必要不可欠だと考えられます。

本レポートでは、再雇用者における「退職金、年金及び定年制事情調査」および「民間企業の勤務条件制度等調査」から、日本企業におけるシニア人材の労働実態を調査し、概説します。


調査結果概要

(1)シニア人材の定年退職時と再雇用時の労働時間比較(出典※2)
・シニア人材の再雇用時の労働時間は、平成25年から令和元年まで大きな変動は見られません。
・令和元年において、シニア人材の再雇用時の労働時間は、「定年退職時と同じ」である割合が全体の78.2%と大部分を占めています。

[画像1: https://prtimes.jp/i/83936/34/resize/d83936-34-9df06d1d8ae3effe57fb-0.jpg ]


(2)シニア人材の定年退職時と再雇用時の基本給(時間単価)の変化(出典※2)
・シニア人材の再雇用時における基本給(時間単価)は、平成25年から令和元年まで大きな変動は見られません。
・令和元年において、シニア人材の再雇用時の基本給の時間単価は、「定年退職時の50%未満」が27.6%、「定年退職時の50%以上80%未満」が52.9%と、定年退職時よりも少ないケースが大半です。

[画像2: https://prtimes.jp/i/83936/34/resize/d83936-34-4e0b520694c56da038cc-2.jpg ]


(3)企業規模別、再雇用における最高雇用年齢が70歳以上の企業割合(出典※3)
・再雇用の対象となる最高年齢が70歳以上である企業割合は、すべての規模の企業において、近年増加傾向です。平成29年から平成30年にかけて、規模計0.3%から14.9%にまで急増した後、緩やかに増加しています。
・令和2年において、企業規模別に比較すると、再雇用の対象となる最高年齢が70歳以上である企業割合は、50人以上100人未満の企業にて20.6%と最も多いです。

[画像3: https://prtimes.jp/i/83936/34/resize/d83936-34-7beab5fd9d89c6f8d7cc-1.jpg ]


《 まとめ 》
調査の結果、シニア人材(再雇用者)の労働時間は定年退職時と大きな変化がないものの、時間単価は減少しており、労働時間と賃金水準に差が生じていることが分かりました。他方、再雇用における最高雇用年齢が70歳以上の企業が増加しており、シニア人材のニーズが増加していることが明らかになりました。

シニア人材の時間単価が定年退職前から減少している理由としては、同一労働同一賃金※の考え方に基づき、業務量が変化した可能性や、定年退職時に就いていた役職から外れたことで役職手当が除された可能性が考えられます。

企業としては、シニア人材の定年延長を今後も視野にいれつつ、役割・職務と賃金水準の不均衡の解消に向けた取り組みを検討する必要があると思われます。

※ 同一企業内において、非正規労働者であっても、同じ仕事をしていれば通常の労働者と同じ賃金を支払う考え方

本調査レポート、民間企業の雇用統計から読み解く「シニア人材の労働実態」については、こちら(https://sele-vari.co.jp/knowledge/report/)をご覧ください。
レポートでは、より詳細な調査結果や考察も記載しております。


調査概要

調査にあたり、以下のデータを使用。
※1 総務省統計局「統計からみた我が国の高齢者人材-「敬老の日」にちなんで-」
※2 中央労働委員会「平成25年・平成27年・平成29年・令和元年 退職金、年金及び定年制事情調査」
※3 人事院「平成29年~令和2年 民間企業の勤務条件制度等調査」


セレクションアンドバリエーション株式会社について

「組織・人事領域」に特化した高い専門性を持つ人事コンサルティングファーム。東証一部上場企業から従業員数数十名規模の中小企業まで多様な業種、規模の企業に対して戦略実現と業績向上に資する変革を支援。
企業の人事戦略策定、人事制度設計、人事制度運用、組織風土改善、その他経営幹部教育など、人と組織にかかる変革を促進している。

■「ジョブ型雇用」にいち早く対応した実績をもとに改革を支援
代表の平康は、90年代の成果主義人事制度が広がっていた時代にいち早く大手電機メーカーに対し、ジョブ型雇用に対応した人事制度導入を実現しました。以来、新卒一括採用、年功序列昇格、定期昇給、終身雇用に対し「本当に企業は成長できるか」「事業を伸ばし利益を出すために人事にできることは何か」を問いかけつつ200社以上の変革を支援してきました。
今私たちはコロナショックによる働き方の変化、ライフスタイルの変化をもとに、ピンチをチャンスとして伸ばすためのマネジメント変革を支援しています。

■2020年度以降のご支援実績企業の一部
製薬業(東証一部上場)
ITプラットフォーマー(東証一部上場)
専門商社(東証一部上場)
システム開発業(東証一部上場)
監査法人系コンサルティングファーム
通信建設業(東証一部上場)
その他非上場企業(製造業、サービス業等)

【会社概要】

[画像4: https://prtimes.jp/i/83936/34/resize/d83936-34-74422d3f77f85c7a1e0f-3.gif ]

ミッション: 企業と個人の成長をあたりまえにする
会社名:   セレクションアンドバリエーション株式会社
本社所在地: 〒107-0062 東京都港区南青山2丁目2-15 ウィン青山1403
事業内容:  組織・人事コンサルティング
設立:    2006年3月有限会社として設立(2011年6月株式会社化)
会社HP:   https://sele-vari.co.jp/

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