運用者の視点:中国の『2021年の注目点』
PR TIMES / 2021年1月15日 15時45分
三井住友DSアセットマネジメント株式会社(代表取締役社長 兼 CEO:猿田隆)は、経済イベントや市場動向に関するマーケットレポートを日々発行しております。このたび、マーケットレポート「運用者の視点:中国の『2021年の注目点』」を2021年1月14日に発行いたしましたので、お知らせいたします。
<今日のキーワード>
「マーケット・キーワード」では、弊社のアジア株式運用者が運用業務を通して気付いたり、感じたことを“運用者の視点”として定期的にお届けしています。急速かつダイナミックに変革が進む、中国・アジア地域の経済やマーケットの“今”を、独自の視点でお伝えできれば幸いです。今回のテーマは、2020年を振り返るとともに、中国の『2021年の注目点』を見ていきます。
【ポイント1】2020年を振り返る、迅速だった新型コロナ対策や米国との関係
■2020年は、新型コロナウイルスを抜きに語ることは出来ない1年となりました。武漢市で確認されたウイルスは、グローバル化の時代ゆえに、短期間のうちに世界に拡がりました。中国経済は1-3月期に大きく落ち込んだものの、短期間で感染拡大を収束させ、経済活動の正常化が進みました。米中対立は昨年も続き、中国を代表するハイテク企業「ファーウェイ」等への制裁強化で世界のサプライチェーン(供給網)が大きな影響を受けました。米国では11月の大統領選により現職のトランプ大統領が破れ、民主党のバイデン氏が勝利しました。
【ポイント2】中国の株式市場
■株式市場は、年初は前年の12月中旬に米中貿易交渉が第一段階の合意に達したことなどを受けて堅調なスタートとなりました。その後、新型コロナウイルスの感染拡大による世界経済の減速懸念から3月中旬にかけて急落しました。3月下旬以降は、世界各国・地域で相次いで金融・財政政策が打ち出されたことや、中国を先頭に経済活動が段階的に再開されたことなどを受けて、市場は一転、回復基調となりました。11月に入ると、複数の製薬会社からワクチンの高い有効性を示す臨床試験の結果が示されると投資家心理はさらに改善し、通年では大幅な上昇となりました。業種別にみると、Eコマースやオンラインゲーム、食品の宅配など、コロナ禍で需要の拡大が見込まれる分野や、デジタル化の進展、ヘルスケア、新エネルギー車関連などが堅調となりました。
[画像: https://prtimes.jp/i/67873/42/resize/d67873-42-903253-0.jpg ]
【今後の展開】中国の『2021年の注目点』は米中対立や長期政権の行方
■『2021年の注目点』は、引き続き米中対立の行方となりそうです。バイデン次期大統領の、対中政策の中身はまだ不明ですが、ツイッターでの発信は無くなりそうで、政策についての予測可能性は一定程度高まると思われます。中国国内では、2021年から本格的に政治の季節に入ります。7月には共産党結党100周年を迎え、2022年の共産党大会では習近平国家主席が3期目を目指すとみられます。党大会を無事に乗り切り、長期政権を実現するためには、2021年から2022年にかけての経済運営の失敗は許されないと考えられます。現時点では新型コロナウイルスの封じ込めに成功し、景気は回復基調にありますが、2022年にかけては、これまで以上に慎重かつ場合によっては大胆な対応が必要になるかもしれません。
※個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。
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【三井住友DSアセットマネジメント株式会社について】
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