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【開催レポート公開】高校就職勉強会

PR TIMES / 2021年11月17日 12時15分

『高校教員・採用企業・高卒社会人と考える「超早期離職」を防ぐためにできること』

高校生の就職支援と企業の高卒新卒採用を支援するジョブドラフトの運営を行う株式会社ジンジブ(本社:大阪府大阪市、代表取締役:佐々木 満秀)では、2021年10月14日(木)に、メディア様、 企業の人事ご担当者様向けに高校就活勉強会『高校教員・採用企業・高卒社会人と考える「超早期離職」を防ぐためにできること』を開催いたしましたので、レポートを公開いたします。



[画像1: https://prtimes.jp/i/48030/54/resize/d48030-54-0e3ca89d2bf1549944dd-1.jpg ]

■開催の背景
高校生の就職活動では一人一社ずつの応募や短期間での応募先確定など学校を介して行われる「学校斡旋」が一般的です。高い内定率を誇る一方、求人票のみの情報や短期スケジュールでの活動による、情報不足が引き起こすミスマッチや入社後のフォロー不足は入社1年未満の「超早期離職」などの課題につながっています。超早期離職とは入社1年未満の離職と定義し、大卒の11.6%と比較し16.9%(※1)と高く、高校生の就職活動の中でも特に課題視されています。
本勉強会では、長引くコロナ禍が及ぼす就職活動への影響や、2022年卒の採用動向、高校新卒就活における超早期離職の課題点を整理し、今後の超早期離職を防ぐために民間企業がどのような支援が行えるのかについてお伝えしました。パネルディスカッションでは、大阪府で進路指導を担当する教員、高卒採用に力を入れ採用後に定着のための取り組みを行う企業、コロナ禍での高卒就活を経験した高卒新卒社員の方にご登壇頂き、それぞれの体験談を通して超早期離職の防止についてディスカッションを行いました。

■目次
第一部:講演 株式会社ジンジブ 代表取締役 佐々木 満秀
「高卒新卒採用22卒の動向、高卒人財の超早期離職の要因と防ぐためにできること」


第二部:パネルディスカッション
テーマ:「超早期離職を防ぐために何ができるか」
トークゲスト:
中央学園高等専修学校 進路指導主事 迫 亮一郎様
大和物流株式会社 人事部  芹田 拓也様
株式会社リエイ 人財開発部 研修課 課長 小林 香織様 ・ 採用課 林梨絵様
株式会社メンテナンスケア 野村 将吾様
株式会社ジンジブ キャリアコンサルティング部 十河 寧々


■講演内容
第一部:講演「高卒新卒採用22卒の動向、高卒人財の超早期離職の要因と防ぐためにできること」
佐々木 満秀 / 株式会社ジンジブ 代表取締役

[画像2: https://prtimes.jp/i/48030/54/resize/d48030-54-23bff77fb998df315408-0.jpg ]

22年卒の高校就職活動では、長引くコロナの影響で求人数の減少や求人業種の偏りが懸念され、7月末時点での求職者数は昨年と比較し10.3%減少しました。当社で行った「コロナの影響で進路選択での不安」について質問したアンケートでは、約6割の高校生が「就職できるかどうか」と回答しました。また、企業側は、22卒で採用人数を「増やす」「変わらない」「新たにはじめる」と回答した企業が79.9%と、採用意欲は高まっていると言えます。理由は「若手採用のため」74.6%と、コロナ禍であっても若手人材を求める企業が増えていることが分かります。しかし、コロナ以前と比較すると求人数は約22%減少しており、まだまだ従来通りとは言えません。

また、高校生の就活は一人一社ずつの応募や短期間での応募先確定など学校を介して行われる「学校斡旋」が一般的です。高い内定率を誇る一方、リクルートワークス研究所の調査によると高校生は「1社だけを調べ見て、1社だけを受けて、1社に内定した人」が55.4%と、半数以上が1社だけを見て就職活動をする状況があります。(※2)
こうした情報不足の就職活動での入社前後のミスマッチにより、高卒社員の1年未満での超早期離職率は16.9%と、大卒の11.6%と大きく差が生じています。(※1)また、20代後半までに約60%が初職を離職しており、そのうち約39%が非正規または非就業という現状があり、早期に離職してしまった若者は再就職が難しいと言えます。

当社アンケートにて、21卒に高卒者を採用した企業に質問したところ、35.1%の企業が「すでに離職した社員がいる」と回答し、離職時期は、入社後3か月未満の4~6月が最多となりました。離職理由としては、「業務内容でのミスマッチ」50%、「人間関係によるストレス」48.1%、「他にやりたいことが見つかったため」27.8%でした。高校新卒採用において課題を感じている点は「入社後の離職防止」が52.9%と、多くの企業が課題視していることが分かります。
高校生の超早期離職を防ぐ取り組みとしては、入社前のキャリア教育での正しい職業観の育成や、就職活動時に複数の求人を比較して納得して就職先を決めること、入社後のフォローアップなどが上げられます。学校、採用企業、民間支援がそれぞれの立場で必要な支援を行うことで、高校生が主体的に進路選択をし、入社後に活躍できる環境をつくることが大切と言えます。

<超早期離職を防ぐ入社前の取り組み>
■学校
・早期のキャリア教育を行うことで、自己分析と業界・職種理解をした上で就職活動を行うことが大切
・入社後のギャップを埋めるため、内定者懇親会などがある場合は積極的に参加できる環境をつくる
・複数社の職場見学への参加
・合同企業説明会
・インターンシップ

■企業
・職業体験の機会
・若手社員とのコミュニケーション機会
・文字情報のみでなく、写真や動画で伝える

<超早期離職を防ぐ入社後の取り組み>
■企業
・キャリアアップの仕組みを整える
・研修プログラムの充実やメンター制度などを設け、教育体制を整える
・定期的な面談など、社内での密なコミュニケーションを心掛けメンタル的なケアを行う

(※1)『新規学卒就職者の離職状況(平成30年3月卒業者の状況)』厚生労働省
(※2)リクルートワークス研究所「高校生の就職とキャリア」

第二部:パネルディスカッション「超早期離職を防ぐために何ができるか」


―超早期離職(入社1年未満の離職)にはどのような要因があると思いますか?

[画像3: https://prtimes.jp/i/48030/54/resize/d48030-54-7849e11948c1538b4691-2.jpg ]

▶中央学園高等専修学校 迫先生
アルバイト経験をした生徒は、少しは働くことへのイメージを持っていますが、ほとんどの生徒が未経験です。また、高校生は企業に内定を得てから入社するまでの半年間、ほとんど企業との接点を持たずに入社します。人間関係の構築が出来ていないまま働き始めることで、人間関係に悩み、だんだんと仕事に足が向かなくなるのではないでしょうか。

▶株式会社リエイ 林様
1人1人離職される背景が違うため一概には言えませんが、「業務内容でのミスマッチ」が非常に多いと感じます。特に当社での介護のお仕事では、高齢者へのケアやサービスとなり、毎日思いがけない出来事もあります。その中で、思い描いていた業務内容とギャップを感じて辞めてしまうのではないかと考察しております。

―超早期離職においてどのような取組みをしていますか?
▶株式会社リエイ 林様
入社前の取り組みは、職場見学から選考にかけて丁寧にコミュニケーションを取り業界について知っていただきます。また、不安払拭のためにも介護の資格を無料で取得して頂ける機会を設けております。入社前から施設に足を運んでいただけるため、入社後の仕事のイメージも湧きやすくなるのではないでしょうか。

▶株式会社リエイ 小林様
入社後は現場と本社の人事担当が連携することで、定期的なフォローアップ研修や面談の実施を行っています。また新卒社員向けの懇親会を開催し、大変なことや嬉しかったことの意見を同期同士で共有する機会を設けています。

▶大和物流株式会社 芹田様
入社後のギャップを感じないように、応募前職場見学の際に良いところより大変なところや辛いところについて重きをおいてお話しすることで、入社後のミスマッチが減少し離職率が非常に低くなりました。入社後に関しては、2~3週間の研修を行うことで社会人のマインドセットのアイドリング期間を設けております。また、現場の若手社員と連携を行うことでギャップの波をおさえ、社員の成長意欲の向上に繋げていくことを大切にしております。

―高卒社員の方へ、入社前に知りたかったことなどはありますか?
▶株式会社メンテナンスケア 野村さん
新型コロナウイルスの感染拡大が続き、時間短縮などもあって難しい環境でしたが、当時職場見学は事務所のみの見学でした。実際に働く現場を見させていただけたら、入社後よりスムーズに職場に馴染むことができたのではと感じます。

▶株式会社ジンジブ 十河さん
入社後すぐに新型コロナウイルスの影響で、在宅での勤務になりました。当時は、人事の方や同期とのコミュニケーションは多かったのですが、先輩との交流がほとんどなかったため不安に感じていました。現場の方と携わる機会があれば良かったと感じます。

―超早期離職を防ぐためにどんなことができるでしょうか?
▶株式会社ジンジブ 十河さん
イメージでお仕事を選択してしまう高校生が多いため、超早期離職に繋がっているのではないかなと感じます。入社前に実際に仕事に触れる時間を設け、業界を理解しギャップを埋めることで納得して就職することができるのではないでしょうか。

▶中央学園高等専修学校 迫先生
やはり内定後に何の接点もないまま入社するのではなく、入社までの期間に企業側への来社の機会を設けていただきコミュニケーションが取りやすい雰囲気づくりをお願いしたいです。企業側から接点を持っていただくことで、仕事内容や企業の雰囲気をより詳しく知ることができ、スムーズな入社式を迎えることが出来るのではないかと思います。また、進路ガイダンスでは、民間支援や採用企業の方に実際にお話して頂く機会を設けることで、刺激を受けてもらいたいと思います。私自身も企業目線でのサポートを心掛けています。

▶株式会社リエイ 林様
当社ではその方に合った育成ができるよう、職場見学や面接時の会話内容や本人の特性を記録したものを、育成担当者に共有するようにしています。

▶大和物流株式会社 芹田様
社会人は学生とは違い、お金をもらって働く立場になるため、可能な限り早期の段階で職業観や価値観など「キャリア観」を育成することが大切になると思います。企業側としては、全社的に新卒社員をフォローできる環境づくりを行うことで、「スキル面」と「メンタル面」での入社後のサポートが重要になるかと思います。


■勉強会を通して
勉強会を通して高校・採用企業・高校新卒社員・民間支援のそれぞれの立場から、高校新卒の「超早期離職を防ぐ」を考えました。
超早期離職を防ぐためには入社前と入社後のミスマッチの防止が必要であると言えます。
入社前のミスマッチの防止として、高校生が職場見学やインターンシップを通して複数の企業を知り主体的に就職活動を行うことや、内定後の会社とのコミュニケーションの場を設けるなど企業との接点を持ち、入社時に会社の環境に馴染むことができるようにすることが大切です。また、早期のキャリア教育を通して、自己理解や職業観の育成を深めることが入社後のギャップ防止に繋がります。採用企業は、求人票では伝えきれない業務内容や企業の雰囲気が伝わる写真や動画を用いたツールの作成や、合同企業説明会など直接接点が取れる機会を設けることで、入社後の人間関係や業務内容でのミスマッチの軽減に繋げることができます。
入社後のミスマッチの防止として、企業は育成体制を整え、密なコミュニケーション機会を取ることで、スキル面と精神面でのケアを行うことが大切です。
以上のことから、高校新卒の超早期離職を防ぐためには、高校・採用企業・民間支援のそれぞれがフォローし、入社をゴールとするのではなく、入社後に高卒新卒社員が活躍できる環境づくりが重要と言えます。

■運営会社
<株式会社ジンジブ>
株式会社ジンジブは、就職する高校生が学歴や「高卒」という偏見に捉われることなく、自己決定の上希望を持って社会に出ること、企業が若手採用を継続すること、これらを実現するために、高卒採用にまつわる社会課題の解決に取り組んでおります。
「ジョブドラフト」は高校生と高校新卒採用をする企業を支援するサービスです。進路が決まっていない高校生に対してはキャリア教育や進路決定のサポートを、就職を決めた高校生に対しては求人情報サイト「ジョブドラフトNavi」や合同企業説明会「ジョブドラフトFes」による情報提供や、就職相談での内定までの就職サポートを行い、主体的に将来を選択できるよう支援します。企業に対しては採用コンサルティングにより高校生に選ばれる会社作りの支援、Naviへの掲載やFesへの出展により高校生へ直接知らせる採用活動の実現、高校との接点支援により先生を通して知らせる採用活動の支援をします。ジョブドラフトが目指すのは未来を担う高校生と成長に向かう企業を輝かせることです。
ジョブドラフトを基軸に、教育支援事業として採用後の定着支援をサポートする「ルーキーズクラブ」、社会に出た高卒者の人財育成と就職支援を行うプログラム「キミの天職」、採用アセスメントや組織サーベイについてのHRTech支援事業など高卒者を支援する事業も展開してまいります。

<会社概要>
◆株式会社ジンジブ (https://jinjib.co.jp/
本社所在地:大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル14階
代表取締役:佐々木 満秀
設立:2015年3月23日(グループ創業1998年9月1日)
資本金:9,800万円
事業内容:高校生の新卒採用支援、高校生のための就職求人サイト「ジョブドラフトNavi」運営
高校生のための合同企業説明会「ジョブドラフトFes」運営
採用後の教育・定着支援「ルーキーズクラブ」運営、キャリア教育支援「ジョブドラフトキャリア」運営
人材紹介事業(厚生労働省許可番号 13-ユ-312000)、労働派遣事業(厚生労働省許可番号 派13-314749)

2016年「革新ビジネスアワード2016」(主催:イノベーションズアイ、フジサンケイビジネスアイ[日本工業新聞社])にて「よい仕事おこし賞」、2017年「第106回かわさき起業家オーディション ビジネス・アイデアシーズ市場」(主催:公益財団法人 川崎市産業振興財団)にて「かわさき起業家優秀賞」を受賞。
2021年ジョブドラフトNaviが『高校生が活用する就職情報サイト人気 No.1』『後輩にお勧めしたい就職情報サイト No.1』『就職情報サイト利用満足度 No.1』に輝きました。

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