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シリア:北部アザズの市場への空爆で20人死亡、負傷者多数

PR TIMES / 2013年1月15日 14時47分



シリア北部のトルコ国境に近いアザズで1月13日、町の市場が空爆を受け、最低でも20人が死亡し、99人が負傷したと、現地で活動中の国境なき医師団(MSF)が伝えた。負傷者のうち20人はMSFの病院に搬送され手当てを受けた。20人は全員が一般市民だった。

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市民が空爆の標的に

アザズでは数週間前にも医療施設が空爆を受けており、今回の市場への空爆によってさらに壊滅的な被害を受けた。現地の医療体制ではこの規模の被害に対応することができず、負傷者は、MSFがアレッポ地域に持つ病院など、周辺地域の他の医療施設に移送するしかない。MSFの病院では、5人の患者が搬送された時点で死亡し、子供5人を含む20人が治療を受けた。国境に近いトルコ側のキリス病院など周辺の他の病院では、15人が搬送時に既に死亡、79人が治療を受けた。

MSFの看護師アドリアナ・フェラシンは「車と救急車がひっきりなしに訪れ、病院は患者であふれました。多くの患者は手足の切断、頭部の外傷、目や耳からの出血などを抱えていました」と語っている。
シリアのアレッポ近郊にあるアザズは、過去に数回の空爆を受けた。2012年12月に公立病院が爆撃機による攻撃を受けたことにより、医療活動が停止したうえ、多くの一般市民は医療施設に近づくことを恐れるようになっていた。

秘密病院を探すしかない

日本から派遣され、現地でMSFの活動責任者を務める村田慎二郎は「アレッポ周辺地域の医療施設が空爆を受けた後も、現地の医療関係者は医療活動に専念し、地域住民のために最大限の援助を行っています」と状況を伝える。

MSFがシリア国内で展開する3つの病院のうちのひとつ、アレッポ周辺地域の病院では、救急医療、産科、一次医療を、主に妊産婦や小児を対象に提供している。過去数カ月間、この病院では110件の外科手術、70件の出産、約1500人の治療を行ってきた。MSFでは、冬の到来にともなう患者の増加や慢性疾患患者の医療アクセスの問題を懸念している。

シリアでは、砲撃などの暴力が医療も食料も手に入らない脆弱な一般市民に向けられている。食料や燃料、衣類などの物価は急騰し、市民生活はますます困窮するばかりだ。また、アザズのように、多くの人びとは病院が空爆の標的になるという恐れから、秘密病院のような施設を探さなくてはならない事態となっている。

MSFは隣接するイドリブ県でも武力紛争による被害を報告している。繰り返し砲撃の対象となった同県北部の町から戻ったチームによると、地域唯一の医療施設は秘密裏に開設された診療所で、現地の一般市民と少数のシリア人医療スタッフによって運営されていた。

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MSFは、シリア北部の反政府勢力支配下にある地域で3か所の病院を展開し、外科的治療を含む救急医療と母子保健活動を実施している。2012年6月以降、10,000人以上の患者を診察し、900件の外科手術を行っている。また、隣国ヨルダン、レバノン、イラクにおいてもシリア難民へ医療を提供しており、シリア紛争に起因する医療ニーズに対応している。

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