メタバースの運用・利用指針を整備したガイドライン策定
PR TIMES / 2022年4月22日 15時15分
~アバターの権利関係や都市連動型ならではの景観再現性など~
KDDI株式会社 (本社:東京都千代田区、代表取締役社長:高橋 誠、以下 KDDI)、東急株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:高橋 和夫、以下 東急)、みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:吉原 昌利、以下 みずほリサーチ&テクノロジーズ)、一般社団法人渋谷未来デザイン(所在地:東京都渋谷区、代表理事:小泉 秀樹、以下 渋谷未来デザイン)で組織している「バーチャルシティコンソーシアム」(以下 本コンソーシアム)は2022年4月22日、メタバース/都市連動型メタバース業界の発展に向けた「バーチャルシティガイドライン ver.1」(以下 本ガイドライン)を策定しました。
本ガイドラインは経済産業省と渋谷区をオブザーバーに迎え、バーチャル渋谷の運営や実在都市のまちづくり活動に携わる事業者および専門家での議論とそれぞれの持つ知見をもとに、メタバース/都市連動型メタバース設立・運用時の注意点や検討項目を明文化しました。
本ガイドラインとその行動指針である「バーチャルシティ宣言」の考え方は、バーチャル渋谷などに順次反映させていくとともに、他のメタバース関連事業者にも活用を提案していくことで、利用者や利害関係者、プラットフォーム提供者が安心安全に活用できる空間を目指していきます。
[画像: https://prtimes.jp/i/48230/70/resize/d48230-70-a9751aedc379b3ea71e7-0.png ]
策定の背景・目的
・昨今、「メタバース」と呼ばれるインターネット上に構成される仮想空間での生活やビジネスが注目されています。
・発展途上であるメタバースには、現行法において法的に保護される知的財産権の対象とならないデジタルアセットの所有権やアバターの肖像権などの「バーチャル・プロパティ」や、プラットフォーム間の相互運用性など整理すべき論点が多数あります。
また、実在都市をメタバースで拡張する都市連動型ならではの景観の再現性や自治体との経済的連携などの論点も、業界内で先駆けて提供した渋谷区公認「バーチャル渋谷」の活動を通じて明らかになってきました。
・このたびコンソーシアムでは、他の自治体やメタバース関連事業者が参考にできるよう関係省庁や専門家などとともに議論を行いガイドラインとして明文化しました。
また日本発のメタバースの発展を見据え、関係団体とさらなる議論が必要な項目を列挙し、議論の方向性を提案します。
今後コンソーシアムでは、ガイドラインver.2に向けてガイドラインver.1で未整理となっている、プライバシーや利用者権利の保護、メタバース間の相互運用性の確保、渋谷以外の他都市での適応に向けた整理などを継続議論していきます。また、メタバース領域で業界や企業の垣根を越えて最先端の情報や世界観を広く共有するハブとなることを目的に2022年3月に設立された一般社団法人Metaverse Japanとも連携していきます。
さらに行政、自治体、民間企業などで進めていくルールメイクの議論に積極的に参加していきます。
なお、策定にあたり参加したメンバーは以下の通り述べています。
デジタルハリウッド大学 学長 杉山 知之(工学博士)
2021年度は、現実の街とデジタルツインとなるバーチャルシティのさまざまな可能性が模索されると共に、知的財産権など幅広く起きうる問題についての検討が行われました。また、バーチャルシティが健全に発展するためには、倫理的なことも含めガイドラインの策定が必要ということになり、多岐にわたる検討も開始されました。近い将来、リアルとバーチャルの間をシームレスにつなぐものとしての期待が膨らみ、バーチャルシティコンソーシアムをさらに深化させていく機運が高まりました。
国際大学グローバル・コミュニケーション・センター 主幹研究員 教授 研究部長 渡辺 智暁
(Ph.D., マスコミュニケーション)
豊かで賑わいのあるメタバースを実現するための検討課題はたくさんあります。私たちの検討結果が幅広い方々の参考になり、より活発な議論、志を共にする方々との連携などにつながり、ひいてはメタバースの持っているポテンシャルをうまく享受できる社会の実現に貢献できれば幸いです。日本には3Dアバターを使いこなす豊かな文化も既に存在していますが、それらを含め、ポテンシャルがどんな風に現実のものになっていくか、個人的にも楽しみにしています。
SAKURA法律事務所 弁護士 道下 剣志郎
メタバースが世界的に注目され、さまざまなメタバース空間が登場し、メタバースに関するビジネスが発展してきています。そのような中、バーチャルシティコンソーシアムは、世界に先駆けて都市連動型メタバースであるバーチャルシティについて、自由闊達に議論を行ってきました。本コンソーシアムが作成したバーチャルシティ宣言およびバーチャルシティガイドラインは、バーチャルシティ特有の論点に関する理解を深めることになるのみならず、黎明期にあるメタバース自体の方向性を考える契機にもなると自負しています。
KDDI株式会社/慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科 特任講師 川本 大功 (修士 政策・メディア)
渋谷区公認「バーチャル渋谷」を企画・提供開始してからもうすぐ3年目となる節目で、これまで暗黙知だったさまざまな考え方や論点を議論し、宣言文およびガイドラインとしてまとめることができました。これらが今後メタバースに携わる人々の一助となれば、これほど嬉しいことはありません。バーチャルシティコンソーシアムでは、何かを止めるためではなく、より加速させるためのオープンな共創型のルールづくりを、今後も継続していきます。
経済産業省 商務情報政策局コンテンツ産業課
コンテンツ産業として、メタバース市場は大いに期待しているところです。このたびは、都市連動型メタバースを検討していくバーチャルシティコンソーシアムのオブザーバーとして参加させていただきましたが、都市との連動による顧客体験の拡張は、デジタル田園都市構想とも親和性が高いものと認識しています。このたびは大変有意義な検討に加えていただき感謝申し上げます。引き続き、本コンソーシアムの検討状況や今後の動きを注視して参りたく存じます。
詳細は別紙をご参照ください。
<別紙>
バーチャルシティガイドラインの主な項目
本ガイドラインは、メタバースおよび都市連動型メタバースを対象としています。アバターを活用した利用者同士のコミュニケーションやユーザー主体での創作活動、実在都市との連携した経済活動の発展を視野に入れ、議論・整理を行いました。
[表1: https://prtimes.jp/data/corp/48230/table/70_1_fb3c658f72709f94a51d20361442a189.jpg ]
ガイドラインは以下ページをご参照ください。
http://shibuya5g.org/research/docs/guideline.pdf
バーチャルシティ宣言
ガイドライン策定において重要視する行動規範や考え方の指針「バーチャルシティ宣言(http://shibuya5g.org/research/docs/declaration.pdf)」を策定し、公表します。
1. 創作活動を促し、人の多様性を開放する
2. 人の生活空間を拡張し、新たな経済圏を創出する
3. グローバルレベルでの「シティプライド」と都市の文化を育む
4. 「ヒト・モノ・コト」の偶発的な出会いと、コミュニケーションを創出する
5. テクノロジーを活用し、ユーザーの権利の適切な保護に努める
6. 公の場としての適切な運営と、オープン性を確保する
7. 民主的なルールメイキング活動を推進する
(参考)
コンソーシアム概要
渋谷区公認の配信プラットフォーム「バーチャル渋谷」の運営に基づくさまざまな知見をもとに、今後の他都市での類似モデル展開や新規ビジネス・技術開発など、日本発メタバースの発展に向けて、オープンに議論・調査研究を行い、ガイドラインの策定や情報発信することを目的とした組織です。
[表2: https://prtimes.jp/data/corp/48230/table/70_2_08d473afcd88326ce13cba66ea9fbcbc.jpg ]
アドバイザリーボード(参画有識者)
[表3: https://prtimes.jp/data/corp/48230/table/70_3_31a2367ccf01865744c018aae5e9afee.jpg ]
オブザーバー
[表4: https://prtimes.jp/data/corp/48230/table/70_4_9f74a2d39a5e504b3c925ecf4912876a.jpg ]
各社の主な役務
[表5: https://prtimes.jp/data/corp/48230/table/70_5_1beb4d4f488049edaf13ef8370eb391b.jpg ]
渋谷区公認 バーチャル渋谷について
「バーチャル渋谷」は、KDDI、渋谷未来デザイン、渋谷区観光協会を中心に組成する「渋谷5Gエンターテイメントプロジェクト」が2020年5月に立ち上げた自治体公認のバーチャル事業としては日本初となる、渋谷区公認の都市連動型メタバースです。
メタバース事業者が一企業で企画・運営しているものではなく、渋谷に関係する複数のステークホルダーが密接に連携し、地域ごとに実在都市とメタバースが共存するためのあり方を議論するなど、実在都市と連動した仮想空間であることが最大の特徴です。取り組みの収益の一部は渋谷の街づくりの活動に還元されています。
(注)利用者がプラットフォームに持ち込む、またはプラットフォームで配信する、利用者の創作物。
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