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オンライン上の「雰囲気」から失業率の増加を予測

PR TIMES / 2012年3月29日 16時28分

オンライン上の「雰囲気」から失業率の増加を予測
~SASと国連、ソーシャルメディアの分析により失業率急増の兆候や影響を発見~


*2012年3月12日に米国SAS Institute Inc.より発表されたプレスリリースの抄訳です。


米国ノースカロライナ州キャリー発
SASと国連グローバルパルスの共同調査により、ソーシャルメディア上のユーザーの会話に見られる感情から、失業増加の兆候が発見できる可能性が高く、政策当局が失業者の急増を事前に把握するための手がかりとなり得ることが分かりました。SASのソーシャルメディア分析ソリューション「SAS(R) Social Media Analytics」およびテキストマイニング・ソリューション「SAS(R) Text Miner」により、米国とアイルランドにおける約50万のブログや掲示板、ニュースサイトから抽出した2年分のソーシャルメディアデータを分析し、人々の日々の葛藤と失業率との関連を検証しました。

SASは、スコア化したソーシャルメディア上の「雰囲気」と会話量を、公式な雇用統計と比較し、失業に関連する話題の増加が失業率上昇の指標となっているかどうかの分析を行いました。その結果、食料品の買い控え、公共交通機関の利用増加、グレードの低い自動車への買い替えなどに関する会話の増加が、失業率急増の前兆であることがわかりました。

失業率が急増した後は、旅行のキャンセル、医療費の節約、差し押さえや立ち退きといった話題がソーシャルメディア上で多く見られるようになります。失業率の増加による悪影響を緩和したい政策当局にとっては、こうしたタイムラグを伴う経済現象についての情報も貴重な手がかりとなります。

国連グローバルパルスでは、こうした新しいタイプのデータを用いることで、各種の危機が世界の人々に及ぼす影響に関する公式統計を、どのように補完・補強できるかついて研究を行っています。SASと国連グローバルパルスによる調査は、ソーシャルメディアというこれまでにない強力なデータソースを活用し、それらを分析することによって、政策当局はリアルタイムのフィードバックを得ることが可能となり、危機への対応力を高めることができることを示唆しています。

国連の潘基文事務総長は、2011年11月の国連総会において、「民間企業はこのような新しいタイプのデータを分析することで、リアルタイムに顧客を理解しようとしています。これらのデータには、成長の手がかりとなるシグナルが数多く含まれているのです。我々はこうした手法を駆使して、起きている出来事を起きている最中に知る必要があります」と述べています。

各国の「雰囲気」を分析する

一国の雰囲気の変化も、失業率増加の指標となり得ます。センチメント(感情)の分析から、それぞれの失業者の発言ごとに、彼らが将来について楽観的であるか、あるいは悲観的であるかを示す「ムードスコア」が得られます。SASでは、「車を差し押さえられた」、「家の差し押さえ手続きに入った」などの言葉をもとに、住宅、輸送手段、ファイナンスなどのテーマごとにデータ分類を行いました。

米国では、「とげとげしい」あるいは「落ち込んだ」雰囲気が会話の中で増えたのは、失業率急増の4か月前でした。アイルランドでは、失業について「不安を感じる」という会話が増えてから5か月後に、失業率が急上昇しました。「悩んでいる」という会話は3か月前に増加し、一方「自信がある」という会話は失業率増加の2か月前に急に影をひそめました。調査結果の一覧画面には、トレンド、ソーシャルメディア上で見られる失業に関連する会話、その経時的変化、および失業率が急上昇した前後の先行・遅行指標がまとめられています。

SASのインターナショナルデベロップメント担当グローバルマネージャーのI-sah Hsiehは、「ソーシャルメディアやインターネット上のコンテンツは、従来、組織が情報源としてきた手紙や電話と同様のものといえます。しかし、そうしたデータが膨大な量のデジタル情報として公開されるようになったのは、ごく最近のことです。この手つかずの宝の山は、政策に関するリアルタイムのフィードバックを提供し、治安の改善、市民の結びつきの強化、より意義のある社会学的研究を可能にします。しかし、生のテキストを分析して、隠されたシグナルや感情を読み取ったり、膨大な量のデータを処理したり、予測分析を実行するには、アナリティクスのテクノロジーが必要不可欠なのです」と述べています。


<グローバルパルスについて>
グローバルパルスは、国連事務総長の下で行われている画期的なイニシアチブであり、世界の発展に寄与する目的で国連の内外から専門家が結集し、最先端のデジタルデータとリアルタイム分析を行うための開発拠点となっています。より的確な情報にいち早くアクセスするための手法を開発する活動を通じて、国際社会における持続的な成長、世界で最も弱い立場にある人々の保護、世界を震撼させる危機からの回復力強化などの実現を目指しています。


<SAS Institute Inc.について>
SASは、ビジネス・アナリティクス・ソフトウェアとサービスのリーディング・カンパニーであり、ビジネス・インテリジェンス市場においても最大の独立系ベンダーです。SASは、高度な分析と将来予測を実現するフレームワークにもとづき、顧客企業の55,000以上のサイトに革新的なソリューションを提供しています。複雑な経営課題を解決するビジネス・ソリューションによって迅速で正確な意思決定を実現することで、顧客のパフォーマンス向上と価値の創出を支援します。1976年の設立以来、「The Power to Know(R)(知る力)」を世界各地の顧客に提供し続けています。本社:米国ノースカロライナ州キャリー、社員数:Worldwide約1万2千名、日本法人約210名(http://www.sas.com/

*SASとその他の製品は米国とその他の国における米国SAS Institute Inc.の商標または登録商標です。その他の会社名ならびに製品名は、各社の商標または登録商標です。


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