Interbrand “Best Japan Brands 2020”
PR TIMES / 2020年2月18日 17時55分
ブランド価値による日本ブランドのランキングTop100を発表
・ランキングを一本化し、ブランド価値金額順の日本のTop100ブランドを発表
・日本ブランド全体の対前年成長率は+0.9%。Best Global Brands 2019ランクインブランド全体の成長率(+5.6%)に対して劣後
・ToyotaがBest Japan Brandsで12年連続の第1位
・Shiseidoが23% 増でランキング最高の成長率
・Seven-Eleven、HOYA、KEYENCE、Pigeon、Murata、Asahi Kasei、KONAMI、WORKMAN、Kewpieが初ランクイン
日本最大のブランディング会社である株式会社インターブランドジャパン(東京都渋谷区、代表取締役社長 兼 CEO:並木将仁)は、ブランドの持つ価値を金額換算する独自のブランド価値評価(Brand ValuationTM)手法を用い、日本発のブランドを対象としたブランド価値ランキング「Best Japan Brands 2020」を発表いたしました。
今年で12回目の発表となるBest Japan Brands 2020は、本年度より、日本の「Global Brands」(海外売上高比率30%以上)、「Domestic Brands」(海外売上高比率30%未満)の2つのランキングを一本化したTop100ブランドのブランド価値金額ランキングとなります。ランクインブランド数は、昨年までの「Global Brands」 40、「Domestic Brands」 40の合計80ブランドから、100ブランドに拡大し、より多くのブランドを評価しています。
Best Japan Brandsは、インターブランドが2000年より毎年発表するグローバルのブランド価値ランキングBest Global Brands と共通の評価方法を用いており、同じモノサシでみたグローバルのリーディングブランドと日本ブランドの価値を比較することで、世界基準で、ビジネスの資産としてのブランド価値を考察します。
[画像1: https://prtimes.jp/i/92/97/resize/d92-97-193012-0.jpg ]
Best Japan Brands 2020 概況
ブランドは、これまで以上にめまぐるしく変化する環境の中に置かれています。顧客の潜在的なニーズに耳を傾け、その期待に応えること、またはその期待を超えるブランド体験を提供することで、ビジネスに効果をもたらすこと。それらの活動の実践が、企業の持続的な成長の実現の鍵となることが顕著になっています。
昨年秋発表したグローバルブランドのランキングBest Global Brands 2019 全体のブランド価値合計金額の対前年成長率は+5.6%。これに対して、Best Japan Brands 2020のうち昨年もランクインした80ブランドの対前年成長率は+0.9%に留まっており、日本ブランドの成長が劣後する結果となりました。また、Best Japan Brandsのうち、海外売上高比率30%以上の「Global Brands」のブランド価値合計金額は対前年比+2.5%、「Domestic Brands」(海外売上高比率30%未満)のブランド価値合計金額は対前年比-2.7%となりました。日本のTop100ブランドに、57の「Global Brands」が名を連ねており、「Global Brands」が日本のブランドの成長を牽引しています。
本ランキングで成長率の高いブランドに共通する点は、Shiseidoの「SHISEIDO FOREST VALLEY」、Nintendoの「Nintendo TOKYO」、BANDAI NAMCOの「バンダイナムコエンターテインメントフェスティバル」、KOSÉの「メゾンコーセー(Maison KOSÉ)」など顧客のブランド体験を重要視した活動が見受けられることです。顧客が、リアルに、そのブランドの世界観を体験することを通して、ブランドへの理解を深め、ブランドに対する愛着や共感を得ることで、ロイヤリティを構築することに成功しています。顧客が真に求める期待に応える、またはその期待を超えるブランド体験の提供が、ブランド価値の向上に寄与しています。
ランキング全体を業種別でみると、金融ブランド(12ブランド)、「小売」関連ブランド(11ブランド)、自動車ブランド(10ブランド)、エレクトロニクスブランド(10ブランド)、「化粧品・トイレタリー」関連ブランド(7ブランド)で、ランキング全体の半分の50ブランドを占めています。昨年に続き、化粧品・トイレタリー関連ブランドの成長が顕著で、最も成長率の高かったShiseido(17位、前年比+23%)、成長率が5位のKOSÉ(37位、前年比+14%)、そしてKao(20位、前年比+9%)などが、ブランド価値を拡大させています。
高いブランド価値を持つ「Domestic Brands」には、NTT DOCOMO、SoftBank、auなど通信業界のブランド、Suntory、Asahi、Kirinなど食品業界のブランドが続く状況となっています。
Best Japan Brands 2020 (1-50位)
[画像2: https://prtimes.jp/i/92/97/resize/d92-97-406037-1.jpg ]
Best Japan Brands 2020 (51-100位)
[画像3: https://prtimes.jp/i/92/97/resize/d92-97-211570-2.jpg ]
Best Japan Brands 2020のブランド価値評価について
評価対象基準
グローバルに展開される日本発のブランドについて,そのブランド価値を明らかにし、「世界共通の尺度」で、そのポジションを相対比較することを目的に、以下の基準を満たすブランドを抽出し評価します。
•日本発のブランドであること:日本の企業によって生み出されたコーポレートおよび事業ブランドであること
•各種財務情報が公表されていること:2019年10月30日時点で上場しており、アナリストによる業績予測が入手可能な企業であること
•「Best Global Brands 2019」ランクインブランドは 2019 年度のブランド価値を適用
•日本で一般に認知されていること
評価手法
インターブランドのブランド価値評価手法は、財務力、ブランドが購買意思決定に与える影響力、そしてブランドによる将来収益の確かさ、という観点からみたブランド価値の評価です。証券アナリストが事業の価値を分析・評価するのと同じように、「将来どれくらい収益を上げると予想されるか」という視点に基づいて、ブランドの価値を分析・評価します。ブランドの金銭的価値測定のための世界標準として、国際標準化機構(ISO)からISO10668の認定を受けており、以下3つの分析によって評価されます。
1. 財務分析:企業が生み出す利益の将来予測を行う
まず、ブランドが冠された事業の現在および将来の収益を予想します。そして,その売上から営業費用、税金、投下資本に応じた資本コストを差し引き、将来の経済的利益を算出します。本分析は公開されている企業情報を基にし、将来予測はアナリストによる業績予想(※)を基にしています。
※ 本評価のアナリストの業績予想は、IFISコンセンサスデータ http://www.ifis.co.jp/ より取得したアナリストによる将来予測を用いています。将来予測については、2019年10月30日時点のものを採用しています。
2. ブランドの役割分析:利益のうちブランドの貢献分を抽出する
財務分析で算出された将来の経済的利益のうち、ブランドによってもたらされた利益を抽出するために、ブランドがどの程度顧客の購買意思決定に影響を与えているかを分析します。本評価においては、ブランドが消費者の購買動向に果たす役割について、インターブランドが過去30年以上にわたり実施した10,000を超えるブランド価値評価実績のデータベースを活用し、業界別にベンチマーク分析を行います。それを基にして、独自の調査・分析により個別ブランドのブランドの貢献分のスコアを算出します。
3. ブランド強度分析 :ブランドによる利益の将来の確実性を評価する
ブランド強度分析は、市場でのロイヤリティ、消費者の継続購入や囲い込みといったクライアントのニーズを喚起する力(将来の収益を維持する力)を測り、ブランドによる利益を割り引いて現在価値に換算するものです。 この評価は、ブランドのリスクを判断する体系的な手法であり、以下の10項目で評価されます。経営層や従業員のブランドへの支持や管理体制などの社内評価、市場でのブランドのポジション、消費者の認知・好感度、イメージなど社外評価を踏まえ、同業種の他ブランドと比較して、100をパーフェクトブランドとする0から100までのスコアで表されます。公表されているさまざまな報告書等使用し、弊社コンサルタントの多面的な評価を踏まえ算定されます。
ブランド強度評価モデル10要素(Brand Strength Model 10 Factors)
[画像4: https://prtimes.jp/i/92/97/resize/d92-97-731522-3.png ]
最後に、このブランド強度スコアは、インターブランド独自の計算手法により割引率に変換され、その割引率で将来のブランド利益を割り引くことで、ブランド価値が算定されます。
インターブランドについて
インターブランドは、1974年にロンドンで設立された、世界最大のブランディング専門会社です。インターブランドは、ブランドをLiving business asset(常に変化する事業資産)と定義し、組織が明確な戦略を持ち、優れた顧客体験を提供する時、成長がもたらされると考えています。世界14カ国、18のオフィスを拠点に、戦略、クリエイティブ、テクノロジーの組み合わせにより、クライアントのブランドとビジネス双方の成長を促進する支援を行っています。
インターブランドの「ブランド価値(Brand ValuationTM)」は、ISOにより世界で最初にブランドの金銭的価値測定における世界標準として認められました。インターブランドは、グローバルブランドの価値を評価したブランドランキングである Best Global Brandsをはじめとする各種ブランド価値・ブランド強度分析レポートを公表しています。インターブランドでは、先端的な手法を用いる戦略分析チームと高い芸術性を持つクリエイティブチームが一つのチームとなり、プロジェクトを推進します。ブランド価値評価・ブランド戦略構築をリードする戦略コンサルタント、ブランドロゴ・パッケージ・空間・デジタルデザインを開発するデザイナー、ネーミング・スローガン・メッセージを開発するコピーライターなどが在籍し、分析から実行、全ての流れを自社のリソースで完結します。
インターブランドジャパンは、ロンドン、ニューヨークに次ぐ、インターブランド第3の拠点として、1983年に東京で設立されました。日系企業、外資系企業、政府・官公庁など様々な組織・団体に対し、トータルなブランディングサービスを提供しています。
インターブランドについての詳しい情報はhttps://www.interbrandjapan.comをご覧ください。
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