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ステラーラ(R)(ウステキヌマブ)を投与した中等症から重症のクローン病患者における1週間以内の症状改善を示唆する最新データを発表

PR TIMES / 2017年11月15日 12時1分


・抗TNF薬で効果不十分または忍容性を示さなかった患者における患者報告ベースの調査で速やかな症状改善が得られることが示されました
・今回追加で公表されたデータにより、ウステキヌマブ投与開始8週後時点のクリニカルレスポンスの有無にかかわらず、投与を継続する事の有用性が裏づけられました

10月30日(月)スペイン バルセロナ
ヤンセン・シラグ・インターナショナル社(「以下、ヤンセン」)は本日、ステラーラ(R)(一般名:ウステキヌマブ)のUNITI-1試験において、点滴静注剤(以下、静注)による投与開始後から2週間におけるクローン病の症状改善を評価した最新データを発表しました1)。第25回欧州消化器病週間(UEGW 2017)で発表されたこの最新データでは、プラセボと比較してウステキヌマブ静注後1日目から患者の報告に基づく症状改善が始まり、8日目以降も一貫した改善が認められることが示されました1)。

「クローン病の症状は多くの患者さんに深刻な苦痛をもたらします。そのため、速やかに作用して症状を軽くする治療法を見つけることが重要です。今回のUNITI-1試験からの新たな結果は、希望を与えてくれます。ウステキヌマブの投与により、多くの患者さんにおいて1~2週間以内にクローン病の症状を軽減できることが示されたのですから。」と、米国カリフォルニア大学サンディエゴ校のWilliam Sandborn教授は述べました。

UNITI-1 試験は、抗TNF薬で効果不十分または忍容性を示さなかった中等症から重症のクローン病患者を対象に分析を行いました。患者は0週時(ベースライン)に、ウステキヌマブ(130 mgまたは~6mg/kg)またはプラセボの静注投与を受けました。症状の改善は、クローン病活動指数(CDAI)において患者が報告するアウトカムに基づいて評価しました。1日当たりの下痢の頻度(SF)、腹痛(AP)、全般的な健康状態(GWB)の3つの要素が測定されました。0週時からCDAIデータを患者日誌に記録することで、症状改善が見られた最初の時期を治験責任医師が特定できるようにしました1)。

分析の結果、~6mg/kg のウステキヌマブ静注投与を受けた患者の19.6%、および130 mgの静注投与を受けた患者の17.6%が、7日以内に症状改善(SFおよびAPスコアが50ポイント以上改善)を報告したことが明らかになりました。14日後には、ウステキヌマブ~6mg/kg 投与群の29.3%(p<0.05)、130mg投与群の31.4%(p<0.01)が有意な症状改善を報告しました1)。

ヤンセンは、ウステキヌマブ投与後8週時においてクリニカルレスポンスが得られた患者と得られていなかった患者における、16週時のウステキヌマブの有効性をUNITI試験の統合解析に基づいて評価した新たなデータも発表しました。このデータから、UNITI-1およびUNITI-2で導入療法としてウステキヌマブ静注(~6 mg/kg)後にクリニカルレスポンスが得られていなかった患者219人のうちそれぞれ37.6% および60.5%が、 維持療法であるウステキヌマブ90mg皮下注の初回投与から8週後である16週時に、反応を示したことが判明しました2)。

UNITI-1試験で導入療法としてウステキヌマブ6mg/kg静注投与を受けた患者の反応率および寛解率は、8週時でそれぞれ 37.8%および20.9%であり、16週時(維持療法であるウステキヌマブ90mg皮下注の初回投与から8週後)には47.4%および24.1%へと上昇しました。UNITI-2試験で導入療法としてウステキヌマブ6mg/kg静注投与を受けた患者の反応率および寛解率は、8週時でそれぞれ57.9%および40.7%で、16週時には73.7%および55.5%へと上昇しました2)。

乾癬、関節症性乾癬およびクローン病の成人患者を対象としてウステキヌマブを用いた臨床試験において、対照比較期間中に最も多く見られた有害事象は鼻咽頭炎と頭痛でした。そのほとんどが軽度であり、治験薬の投与中止の必要はありませんでした。ウステキヌマブに関し報告された最も重篤な有害反応は、アナフィラキシーを含む重篤な過敏性反応です。ウステキヌマブの安全性プロフィールは、中等症から重症の尋常性乾癬、関節症性乾癬、および中等症から重症のクローン病を含む承認済みの適応症と同様なものでした3)。

ヤンセンはUEGW 2017において、ウステキヌマブに関する抄録を合計6本発表しています。


クローン病について
クローン病は、炎症性腸疾患の一つで、日本では約40,000人以上の患者4)がいるとされています。クローン病の原因は不明ですが、遺伝的素因や食事、他の環境因子が誘引と考えられる免疫系の異常と関係があります。クローン病の症状はさまざまですが、しばしば腹痛や腹部圧痛、頻回な下痢、直腸出血、体重減少及び発熱が生じます。現在、クローン病を完治させる治療法はありません5)。

UNITI試験について
UNITI-1試験では、抗TNFα薬の投与で効果不十分であった患者において、ウステキヌマブ投与群は6週時にプラセボ群(p=0.003)と比べ有意に高いクリニカルレスポンスを示しました6)。 主な副次評価項目である、 8週時の臨床的寛解および8週時のクリニカルレスポンスについても、ウステキヌマブ静注投与群はプラセボ静注投与群と比べ有意に高い結果を示しました(それぞれp<0.001 )6)。 クリニカルレスポンスとは、ベースラインと比べたCDAIスコアの100ポイント以上の改善、または臨床的寛解と定義しました。CDAIスコア150未満の場合を、臨床的寛解と定義しました7)。CDAIは、クローン病の症状に基づく疾患評価ツールで、症状を定量的に把握し治療薬による改善効果を測定します7)。

UNITI-2試験でも、既存治療で効果不十分で、抗TNFα療法を受けたことがないか無効を示したことがない患者において、ウステキヌマブ静注投与群は6週時にプラセボ群(p<0.001)と比べ有意に高いクリニカルレスポンスを示しました。副次評価項目である8週時の臨床的寛解についても、ウステキヌマブ投与群はプラセボ群と比べ有意に高い結果を示しました(ウステキヌマブ~6 mg/kg投与群はp<0.001、ウステキヌマブ130mg投与群はp=0.009)6)。

IM-UNITI試験では、UNITI-1、UNITI-2第3相寛解導入試験でウステキヌマブ単回静注後8週時にクリニカルレスポンスが得られた患者を対象に、維持療法の試験を行いました。その結果、維持療法としてウステキヌマブ皮下投与を受けた患者は、プラセボ群と比べ有意に高い割合で44週時に臨床的寛解を獲得しました( 8週毎の群でp=0.005、12週毎の群でp=0.04;主要評価項目)。8週毎、12週毎の両群とも、44週時のクリニカルレスポンスがプラセボ群と比べ有意に高くなりました。他の副次評価項目である、コルチコステロイド非併用での44週時の臨床的寛解についても、8週毎のウステキヌマブ維持投与群はプラセボ群と比べ有意に高い結果となりました6)。

ウステキヌマブについて3)
EUではウステキヌマブは、シクロスポリン、メトトレキサート(MTX)、ソラレンと紫外線A照射の併用(PUVA)を含む他の全身療法で効果不十分であったか、忍容性を示さない、またはこれらの療法が禁忌である成人の中等症から重症の尋常性乾癬の治療薬として承認されています。また、他の全身療法や光線療法では管理不良であるか、忍容性を示さない12歳以上の青年期の患者の中等症から重症の尋常性乾癬も適応となっています。加えてウステキヌマブは単剤またはMTXと併用で、非生物学的な疾患修飾抗リウマチ薬(DMARD)で効果不十分であった成人の関節症性乾癬の治療薬としても承認されています。欧州委員会は2016年11月、既存療法または抗TNFα薬で効果不十分であるか忍容性を示さない、またはこれらの治療法が禁忌である、中等症から重症のクローン病成人患者の治療薬としてウステキヌマブを承認しました。

重要な安全性情報
欧州連合(EU)の詳細な処方薬情報については、以下をご覧ください。
http://www.ema.europa.eu/ema/index.jsp?curl=pages/medicines/human/medicines/000958/human_med_001065.jsp&mid=WC0b01ac058001d124

ヤンセンについて
ジョンソン・エンド・ジョンソングループの医薬品部門であるヤンセンは、病気のない世界を実現するために日々努力しています。今までにない、より良い方法で疾患を予防・撲滅・治療・治癒し、人々の命に貢献することが私たちの望みです。そして、常に患者さんのことを考え、最も有望なサイエンスを追及しています。私たちヤンセンは、人々の希望と命を明日につなぐため、世界中とコラボレーションしています。さらに詳しい情報はwww.janssen.com/japanをご覧ください。

参考文献
1) Talk: LB07; Ustekinumab IV induction Results in Crohn’s Disease Symptom Improvement within the First Week in Anti-TNF Refractory Patients. Session: Clinical and observational trials in inflammatory bowel diseases. Session type: late breaking abstracts. Date: Monday, October 30, 2017. Time: 14:00-15:30. Session room: room A3. Presenting Author William J. Sanborn. United European Gastroenterology Week (UEGW 2017); 28 October – 1 November 2017; Barcelona, Spain.

2)Colombel JF, Sloan S, Gasink C et al. Response and Remission after 16 Weeks of Ustekinumab – An All Patients Analysis from the UNITI Crohn’s Studies. United European Gastroenterology Week (UEGW 2017); 28 October – 1 November 2017; Barcelona, Spain: UEGW 2017 ID# 2728.

3)Summary of Product Characteristics Stelara 45 mg solution. Janssen-Cilag International NV http://www.ema.europa.eu/docs/en_GB/document_library/EPAR_-_Product_Information/human/000958/WC500058513.pdf  (last accessed October 2017).

4)Japan Intractable Disease Information Center: http://www.nanbyou.or.jp/entry/81. (last accessed 17 March 2017).

5)Crohn’s and Colitis UK. Crohn’s disease. Available at http://www.crohnsandcolitis.org.uk/about-inflammatory-bowel-disease/crohns-disease (last accessed October 2017).

6)Feagan BG, Sandborn WJ, Gasink C et al. Ustekinumab as Induction and Maintenance Therapy for Crohn’s Disease. N Engl J Med 2016; 375:1946-1960.7 Best WR, et al. Gastroenterol 1976;70(3):439–44.


【本件に関するお問合せ先】
ヤンセンファーマ株式会社 コミュニケーション&パブリックアフェアーズ部
TEL:03-4411-5046 FAX: 03-4411-5050  E-mail: JP-PR@its.jnj.com

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