横浜美術館の2016年夏のテーマは、画業を貫き通した「女性たち」。
PR TIMES / 2016年7月4日 17時31分
印象派の女流画家「メアリー・カサット展」と「横浜美術館コレクション展2016年度第1期:しなやかさとたくましさ―横浜美術館コレクションに見る女性の眼差し」を開催中。
2016年夏、横浜美術館では女性作家にフォーカスを当てる企画展とコレクション展が開催されています。
6月25日から始まった企画展では、故郷のアメリカを飛び出し、フランスで印象派画家として活躍したメアリー・カサットの生涯と作品を紹介、コレクション展では、日本の洋画の黎明期から現代に至るまでの女性作家の活躍を取り上げています。
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■温かいまなざしを持ちながら、果敢に生きた女性
アメリカに生まれたメアリー・カサットは画家を志し、19世紀半ばに家族の反対を押しきってパリに渡り、印象派画家として活躍した女性です。母子を温かいまなざしで捉えた作品が特に有名ですが、女性の職業画家がまだ少なかった時代に、さまざまな困難を乗り越えて画家となる意志を貫き通した女性でもありました。
今回は国内では35年ぶりとなる回顧展で、カサットの初期から晩年までの画業の全貌を紹介しています。
油彩画やパステル画、版画の代表作に加え、エドガー・ドガ、ベルト・モリゾなど交流のあった画家たちの作品、カサットが愛した日本の浮世絵版画や屏風絵などもあわせて、約100点が展示されています。
[表1: http://prtimes.jp/data/corp/14302/table/120_1.jpg ]
■「女性作家」の活躍に焦点を当てた初めてのコレクション展
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横浜美術館では、渡辺幽香、上村松園をはじめとする明治の画家から、片岡球子、桂ゆき、田中敦子、さらに、福田美蘭(ふくだ・みらん)、石内都、内田あぐ り、遠藤彰子、辰野登恵子(たつの・とえこ)、松井冬子といった現代日本を代表する作家まで、さまざまな分野の女性作家の作品を収集しています。
また、 企画展でも片岡球子や松井冬子を個展で紹介するなど、女性作家たちによる豊かな表現に注目してきました。
横浜美術館コレクション展2016年度第1期では、企画展「メアリー・カサット展」に連動して、「しなやかさとたくましさ―横浜美術館コレクションに見る女性の眼差し」を開催しています。
コレクションを「女性作家」というテーマで展示するのは初めての試みです。
■困難な道を切り開いてきた我が国の女性画家たちの足跡を辿る
今、もし画家になろうとしたら、美術を教える学校への進学を思いつくかもしれません。
しかし、メアリー・カサットがパリに渡った19世紀はフランスの国立美術学校は女性の入学を認めず、同じく日本でも明治22年開校の官立の東京美術学校(現・東京藝術大学美術学部の前身)には、開設当初、女性の入学者はいませんでした。女性というだけで画家を志すことが困難な時代もありました。
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日本における女性洋画家の草分け的存在、渡辺幽香は、五姓芳柳(初代)の娘で、草創期の洋画家五姓田義松の妹です。恵まれた環境も手伝って、絵画制作への強い意欲で画家となった幽香は、メアリー・カサットが、世界コロンブス博覧会(1893年、シカゴ)で壁画を描いた婦人館に、日本を代表する女性画家の一人として《幼児図》を出品しました。五姓田派などの画家たちの作品と併せて、幽香の生きた時代の作品が紹介されています。
また、戦後日本においては、美術界に羽ばたく女性たちが数多く登場します。
多くの女性作家たちは、人としてたくましく生き抜く力強さとしなやかさを、作品に託しました。
特有の美意識で自らの表現を追究する女性作家たちの多彩な表現を、コレクションの中に見ることができます。
[表2: http://prtimes.jp/data/corp/14302/table/120_2.jpg ]
女性の活躍が話題となっている昨今ですが、男性中心の画壇で勇敢に道を切り拓いてきた女性作家たち、またカサットのように故郷をはなれ、外国で画家として活躍した女性が存在しました。
彼女たちの姿は、現代の私たちにも勇気を与えてくれます。
女性作家たちが残した素晴らしい軌跡を、ぜひ横浜美術館でご覧ください。
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