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世界中で流行している感染症(VPD)から子どもを守ろう! 書籍『小児科医ママとパパのやさしい予防接種BOOK』発売

PR TIMES / 2019年9月20日 11時20分

株式会社内外出版社(東京・上野/代表取締役社長:清田名人)は、2019年9月21日、小児科医・森戸やすみさん、宮原篤さんの共著書『小児科医ママとパパのやさしい予防接種BOOK』を発売します。



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『小児科医ママとパパのやさしい予防接種BOOK』
著者:森戸やすみ 宮原篤
本体:1500円+税
https://amzn.to/2ZwV2li


この書籍の発売を記念して、著者のお二人にインタビューしました!


――なぜ、今、予防接種の本を書こうと思われたのでしょうか。

森戸 いちばんは、VPD(ワクチンで防ぐことのできる感染症)が増えているからです。どうして増えているかというと、世界的にワクチンに対する不正確な情報が流れていて、不信感を持つ人が増えていることが理由の一つ。次に予防接種/ワクチンについての、わかりやすい一般向けの本が見当たらないからです。これでは、正しい情報が伝わらないと危機感を覚えました。

宮原 私も同じです。保護者向けの正確でわかりやすいワクチンの本が見当たらない……、その一方で不安を煽るだけの不正確な一般書はたくさんあります。最終的には保護者がワクチンを接種する・接種しないを決めるにしても、正しい情報が得られないと、正しい判断ができなくなってしまいます。

[画像2: https://prtimes.jp/i/21817/125/resize/d21817-125-790559-2.jpg ]


――今、感染症が蔓延しているといわれていますが、どういう状況ですか? そんなに流行しているのでしょうか?

森戸 日本のことでいえば、いったんは麻疹の排除国になったのに、近年は何度も感染が広がっています。2018年からの風疹の流行によって、先天性風疹症候群のお子さんが既に3人生まれています。最近では、百日咳の流行もニュースになりました。日本では、5~6歳で百日咳ワクチンの追加接種がないため、流行してしまっているのです。
また、おたふく風邪の患者数は、多かった2005年の1年間で135.6万人、少なかった2007年で43.1万人と推定されています。200~1000人に1人が治らない難聴に、約3~10%は無菌性髄膜炎になるのに、任意接種であるおたふく風邪ワクチンの接種率はよくて40%以下。だから、数年おきに流行が起こるのです。たまたま身近に感染者がいないとわかりにくいのですが、VPDのリスクは確かにあります。


――アメリカでも反ワクチン運動があるようですが…

宮原 アメリカでは、「MMRワクチンを接種すると自閉症になる」という間違った情報が広まってしまい、アメリカ小児科学会が2017年に声明「Vaccines are safe. Vaccines are effective. Vaccines save lives. ワクチンは安全。ワクチンは効果がある。ワクチンは命を救う」を出したにもかかわらず、ワクチンの接種率が低下してきています。そのため、麻疹が流行しているのです。最悪なことに、これはヨーロッパも南アメリカでも同じです。イタリアでも、イギリスでも、ブラジルでも麻疹が流行しています。デマによる予防接種率の低下、さらなる感染症の流行は決して対岸の火事ではありません。


――「予防接種はしたい人だけがすればいい」と言う人もいます

森戸 そうはいきません。予防接種を打てるようになるまでの赤ちゃん、病気などでワクチンを打てない人たちを守るためにも、集団免疫が必要です。例えば、麻疹の感染力は非常に強く、1人の感染者から12~18人にうつる可能性があります。しかも、症状が出ていない時期であっても感染します。この恐ろしい麻疹の流行を抑えるために必要な接種率(集団免疫閾値)は91~94%です。みんなで予防接種をする必要があるのです。


――「海外で流行していても日本には関係ない」「日本に入ってこないようにすればいい」と言う人もいます

宮原 日本が完全な鎖国をし、渡り鳥さえも禁止すれば入ってこないかもしれませんが、そんなことは不可能ですよね。

森戸 実際、新型インフルエンザのときもそうだったのですが、様々な国と行き来がある以上、水際で止めるなんてできません。何しろ潜伏期間があります。すべての入国者を空港や港に2~3週間も留め置くことはできませんから、その場で熱などの症状がある人だけを見つけても、すべては防ぎきれませんよね。

宮原 特に、来年2020年は東京オリンピックの年です。オリンピックには、世界各国の人たちが一度に密集します(マスギャザリング)。そのような状況下では、様々な感染症が日本に持ち込まれて感染者が増えますし、反対に日本で感染した旅行者が日本から帰国すれば各国に感染症が持ち込まれるリスクがあります。


――世界中で、日本でもVPDが流行している状態でのオリンピックの開催は確かに心配です

宮原 「風疹」や「麻疹」の抗体が十分にあるかどうかを確認して、不足している場合はぜひ接種しておきましょう。もちろん、抗体検査をしないで、MRワクチンを接種しても構いません。また、特にオリンピック関係者は、集団内で広まりやすいのに日本ではほとんどの人が未接種の「髄膜炎菌ワクチン」を接種したほうがいいと思います。もちろん、ボランティアの方も必要なワクチンを接種するべきだと思うのですが、きちんとした対策が考えられているかどうか……。

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――ワクチンは大切なものなのに、どうして怖いものだと思われてしまうのでしょうか?

森戸 本にも書いたのですが、人類の歴史は、感染症との闘いの歴史です。天然痘やポリオなど……、様々な感染症が流行して本当にたくさんの人が亡くなってきました。だからこそ、ワクチンが開発され、多くの人が感染症から身を守ることができるようになったわけです。ところが、ワクチンによって悲惨な感染症を目にすることが減った結果、ワクチンの効果が忘れ去られ、副反応だけに目が向きやすくなったからというのが大きいでしょう。皮肉な話です。

宮原 それに加えて、多くの人は、<損をする話>や<危険を煽る話>に敏感に反応しやすいことも理由のひとつかもしれません。だからこそ、「ワクチンは効かない」「ワクチンは危険である」などと謳う本に多くの人が興味をそそられて購入します。売れるからこそ、一部の出版社が反ワクチン本を出し、さらにそういった本が売れることで一般の保護者の方が根拠のない情報に煽られてしまうのです。

森戸 根底には「人工は悪、自然は善」という考えもあるのでしょうね。でも、自然が安全とは限りません。自然の植物にさわって皮膚がかぶれたり、自然の植物を食べて食中毒になったりすることもありますよね。まあ、そもそも、実際のところ、ワクチンに入っている成分は自然な成分が多いんですよ!


――そうなんですよね! 書籍を読んでとても驚きました

森戸 書籍の中で詳しく説明していますが、例えばアルミニウム。「ワクチンの中に金属が入っているなんて!」と言われがちですが、アルミニウムは地殻を構成する元素の中で3番目に多く、土壌や水や空気の中に存在しているものです。だから当然、食べ物にも含まれています。私たちが1日に食事から接種するアルミニウムに比べて、ワクチンに含まれるアルミニウムは少量です。ぜひ、この本で成分や分量を知っていただきたいです。

宮原 また、一部で「血液の中にワクチンの成分を入れるなんて」と言われていますが、ほとんどは皮下注射か筋肉注射です。血液の中に直接入れるワクチンなんてありません。ワクチンは、私たちの体に備わっている自然な免疫反応を利用して、抗体をつけるものです。そのあたりについても詳しく書いているので、読んでいただけるといいなと思います。

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――どんな人に読んでもらいたいですか?

森戸 ワクチンを接種する子どもたちの保護者の方たちに読んでいただきたいですが、特にワクチンに不安を感じている人、ワクチンの接種をためらっている人にぜひ読んでいただきたいです。それから次に医療関係者や行政関係者にも読んでいただけたら。

宮原 私も同じです。医師や看護師、保健師、助産師などの医療関係者、幼稚園教諭や保育士さんなど、子どもに関わる職業の方に読んでいただけたらと思っています。基本的にエンドユーザーであるワクチンを受ける側の立場で書いていますが、医学情報については現場の医療関係者が読んでも十分耐えられる内容だと思っています。私はもちろん、森戸さんも編集者も、自信を持って勧められる本です。

また、メディアの方にも、正確な記事を書くために読んでいただきたいです。私は病気で死ぬ子どもも、予防接種による被害を受ける子どもも、両方少なくしていきたいと思っています。メディアの方々にも、そのような視点で、正確に報道していただきたいです。


――最後にメッセージを!

森戸 予防接種/ワクチンに懐疑的な方も、まずは目次だけでも読んでみてください。そして気になるところがあれば、拾い読みでもいいので読んでみていただきたいです。いつか予防接種を受けたいと思い直されたときのためにも、ぜひ。

宮原 現在ワクチンに関しては様々なデマが流れています。特に子どもや不妊に関するデマというものはセンシティブで、できれば避けたいかもしれません。しかし、デマに対しては誰かが火中の栗を拾わないと、将来の子どもたちが犠牲になってしまいます。医療関係者、メディア、保護者のみなさん、子どもを守るために勇気を持って連帯していきましょう。


<著者プロフィール>

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森戸やすみ(もりとやすみ)
1971年、東京生まれ。小児科専門医。一般小児科、NICU(新生児特定集中治療室)などを経て、現在は東京都千歳船橋の「さくらが丘小児科クリニック」勤務。医療者と非医療者の架け橋となる記事を書いていきたいと思っている。


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宮原篤(みやはらあつし)
1972年、東京生まれ。小児科専門医、臨床遺伝専門医。成育医療研究センター成育遺伝部での研究などを経て、総合病院小児科に勤務後、東京都千歳船橋に「かるがもクリニック」開設。小児医療に貢献したいと考えている。


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『小児科医ママとパパのやさしい予防接種BOOK』
著者:森戸やすみ 宮原篤
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