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NVIDIA、エッジ AI 実装に適した、世界最小のスーパーコンピューター、Jetson Xavier NX を発表

PR TIMES / 2019年11月7日 12時15分

Jetson ファミリーの新製品が、Jetson Nano のフォームファクターでXavier の性能を 399 ドルで実現




[画像: https://prtimes.jp/i/12662/137/resize/d12662-137-451091-0.jpg ]

2019 年 11 月 6 日、カリフォルニア州サンタクララ — NVIDIA は本日、エッジにおけるロボティクス デバイスおよび組み込み型コンピューティング デバイスに適した、世界で最も小さく、最もパワフルな AI スーパーコンピューター、Jetson Xavier™ NX を発表しました。

クレジットカードよりも小さい、コンパクトなフォームファクターで、エネルギー効率に優れた Jetson Xavier NX モジュールは、最新の AI ワークロードの処理で最大 21 TOPS の演算能力を備え、電力消費量はわずか 10ワットとなっています。

Jetson Xavier NX は、性能の向上が要求される一方、サイズ、重量、共有電力または費用の制約がある組み込み型エッジ コンピューティング デバイスに、新たな可能性をもたらします。このようなデバイスには、小型の商用ロボット、ドローン、工場のロジスティックスおよび生産ライン向けのインテリジェントな高解像度センサー、光学検査、ネットワーク ビデオレコーダー、携帯医療デバイスならびにその他のインダストリアル IoT システムが含まれています。

NVIDIA のバイス プレジデント兼エッジ コンピューティング担当ジェネラル マネージャーのディープゥ タッラ (Deepu Talla) は、次のように述べています。「AI は、産業を転換させる最新のロボティクスおよび組み込み型デバイスの実現技術となっています。小さなフォームファクターおよび省電力が要件となっているこれらのデバイスの多くは、AI 機能の追加に制約がありました。Jetson Xavier NX により、NVIDIA のお客様とパートナーは、デバイスのサイズや消費電力も増やすことなく、AI 機能を劇的に向上できるようになるでしょう」

Jetson Xavier NX は、最大で 14 TOPS (10W の場合) または 21 TOPS (15W の場合) の演算能力を持ち、Jetson Nano のフォームファクター (70x45mm) で複数のニューラル ネットワークを並行に実行し、複数の高解像度センサーを同時に処理します。Jetson Xavier NX は、すべての Jetson 製品と同じ CUDA-X AI™ ソフトウェア アーキテクチャがベースになっているので、すでに組み込み機器を構築している企業は、マーケットへの投入時間の短縮ならびに開発費用の削減が可能となります。

NVIDIA のソフトウェア アーキテクチャ アプローチの一環として、Jetson Xavier NX は、現代的かつ複雑な AI ネットワーク、ディープラーニングのための高速化ライブラリ、ならびにコンピュータ ビジョン、コンピュータ グラフィックス、マルチメディアなどを実行する、包括的な AI ソフトウェア スタックである、NVIDIA JetPack™ software development kit に対応しています。

エコシステムからのサポート
Jetson Xavier NX は、ロボティクスおよび組み込み型デバイスのエコシステムから強固なサポートを受けています。

Lockheed Martin 社アプライド アーティフィシャル インテリジェンス担当ディレクター兼チーフ アーキテクト、リー リソルツ (Lee Ritholtz) 氏は次のように述べています。
「NVIDIA の組み込み用Jetson 製品により、Lockheed Martin のプラットフォームでの組み込み AI ソリューションの研究、開発および展開が加速します。Jetson Xavier NX の優れた性能、小さなフォームファクターおよび少ない電力消費で、当社はエッジでのリアルタイム処理能力をこれまで以上に向上できるようになるでしょう」

武蔵精密工業株式会社代表取締役社長、大塚浩史氏は次のように述べています。
「当社の目標は、光学検査システムの品質と正確さを劇的に向上させ、Industry 4.0 に向けて事業を加速させることにあります。NVIDIA の Jetson Xavier NX により、当社では、光学検査システムの規模と電力を強化する必要なく、視覚検査の能力を向上させるための演算能力を手に入れられるようになります」

NVIDIA は本日、データセンターおよびエッジでの AI 推論ワークロードの性能を測定する 5 つのベンチマークすべてにおいてトップとなったことを発表しました。これは、AI トレーニングを測定する、最近のベンチマークのいずれにおいても、NVIDIA が強固な地位を築いていることに基づいています。業界初の独立系推論用 AI ベンチマークである MLPerf Inference 0.5 の結果は、データセンター向け NVIDIA Turing™ GPU およびエッジ向け NVIDIA Jetson Xavier システム オン チップ (SoC) の推論能力の高さをはっきりと示しています。Jetson Xavier NX モジュールでは、これらのベンチマークで使用された、Xavier SoC の新しい省電力バージョンが採用されています。

Moor Insights & Strategy 社社長兼主席アナリスト、パトリック ムーアヘッド (Patrick Moorhead) 氏は次のように述べています。
「AI チップが毎日のように発表されている世界において、NVIDIA は、Jetson Xavier NX によって限界を押し広げたと考えています。この製品は、小さなサイズと低電力の優れた性能とともに、パワフルで一貫性のあるソフトウェア アーキテクチャよって、組み込みエッジ コンピューティングに求められているものを実現しています」

Jetson Xavier NX モジュール仕様:
·GPU: 384 の NVIDIA CUDA コア、48 の Tensor コア、ならびに 2 つの NVDLA を搭載した NVIDIA Volta
·CPU: 6 コア Carmel Arm 64 ビット CPU、6MB L2 + 4MB L3
·ビデオ: 2x 4K30 のエンコードおよび 2x 4K60 のデコード
·カメラ: 最大 6 台の CSI カメラ (仮想チャネルを通じては 36 台)、12 レーン (3x4 または 6x2) の MIPI CSI-2
·メモリ: 8GB 128-bit LPDDR4x、51.2GB/秒
·接続性: ギガビット イーサネット
·OS 対応: Ubuntu ベース Linux
·モジュールのサイズ: 70x45mm

Jetson Xavier NX は Jetson ファミリーの新製品であり、他にはJetson Nano、Jetson AGX Xavier シリーズおよび Jetson TX2 シリーズで構成されています。Jetson Xavier NX は、高速の CSI および PCIe から低速の I2C および GPIO に至る、多様な IO のセットを備えています。Jetson Xavier NX の多くの周辺機器およびセンサーとの互換性、ならびに小さなフォームファクターと優れた性能が、組み込み AI およびインダストリアル IoT システムに新たな機能をもたらすでしょう。

Jetson Xavier NX は、Jetson Nano とのピン互換があります。ハードウェア デザインを共通化し、Jetson Nano 実装のボードおよびシステムと共有することによって、Jetson Xavier NX にアップグレードすることも可能です。さらに、Jetson Xavier NX はTensorFlow やPyTorch、MxNet、Caffe などの主要な AI フレームワークすべてに対応しています。

Jetson Xavier NX モジュールは、NVIDIA の流通チャネルを通して、エッジ システムの大量生産を行う企業向けに、3 月に 399 ドルの価格で販売されます。開発者は、Jetson Xavier NX をエミュレートするためのソフトウェア パッチを適用した Jetson AGX Xavier 開発者キットを使用することにより、本日よりアプリケーション開発を行うことができます。

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