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スマートフォングローバル市場、2022年第1四半期において、供給不足と地政学の不確実性により前年同期比7%減少に

PR TIMES / 2022年5月12日 10時45分

Samsungの出荷は前年同期比3%減ったものの、市場シェアは前四半期の19%から23%に増え、2022年第1四半期の首位の座をAppleから奪還。

カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ (英文名: Counterpoint Technology Market Research 以下、カウンターポイント社)は、スマートフォングローバル市場の2022年第1四半期は前年同期比7%減少し、3.28億台の出荷となったというMarket Monitorサービスによる最新調査を発表致しました。



この結果を招いた要因は、今も続く部品供給不足、四半期前半のCOVIDの再拡大、四半期後半のロシア-ウクライナ戦争にあり、前四半期と比較してスマートフォングローバル市場は12%減少しました。

スマートフォングローバル市場全体の動向に関して、カウンターポイント社シニアアナリストHarmeet Singh Walia氏は次の通り述べています。
「2022年第1四半期のスマートフォングローバル市場は、各社の業績がまだら模様となった。Samsungは昨年同社の供給体制に影響を及ぼした部品供給不足を乗り越えたようで、実際、フラグシップ機種の発売が遅かったにも関わらず、想定を超える成長をみせた。その一方で、Xiaomi、OPPO、vivoなどの中国の主要メーカーは、部品供給不足の影響を大きく被り、前年同期比で出荷はそれぞれ20%、19%、19%と減少した。」

スマートフォンメーカー出荷量の推移・四半期別 (100万単位)
[画像: https://prtimes.jp/i/33140/140/resize/d33140-140-50e6a2d42692a3e8e0b5-1.png ]

出典: カウンターポイント社Quarterly Market Monitor, Q1 2022


Samsungは、2022年第1四半期に7,400万台を出荷し、前年同期比の落ち込みはわずか3%だった。トップ5社のうち、コロナ前の第1四半期の出荷水準を確保できたのは2社だけで、そのうちの1社がSamsungである。フラグシップ機種の発売は2月末(昨年より1ヵ月遅い)で、しかも前身機のS21シリーズよりも高価格(BOM上の部品原価は逆に低い)にもかかわらず、消費者の反応は良好で、前四半期より7%出荷が伸びた。
Appleの2022年第1四半期スマートフォン出荷は、2021年第1四半期と同程度の5,900万台となった。iPhone 13の根強い需要と、SEシリーズとしては初の5G対応機を早く発売したことが功を奏した。この結果、市場が縮小する中でAppleのシェアは2021年第1四半期の17%から18%へと増加した。四半期の出荷台数は前四半期より28%減少したが、これは主に例年の季節性の傾向である。
Xiaomiのグローバルでのスマートフォン出荷は、2022年第1四半期に前年同期比20%減の3,900万台となり、シェアは昨年の同四半期の14%から12%へと下落した。これは、Redmi 9Aと10Sの売れ行きがそれほど良くなかったことに加え、Xiaomiはチップ不足のダメージが他社よりも大きかったことが原因である。Xiaomiは中国の春節商戦でもふるわず、世界最大のスマートフォン市場である中国でのシェアは15%を下回った(前の四半期も昨年第1四半期も16%を超えていた)。
OPPO*の2022年第1四半期の出荷は、前年同期比で19%、前の四半期比で9%減少し、3,100万台となった。部品供給不足が影響した。オフライン(路面店)チャンネルを重視する戦略だったことと、大型の新製品投入がほとんどなかったこととが響き、COVID-19オミクロン株流行の影響をOPPOは強く受けてしまった。特に同社の主要市場であるインドで影響が大きかった。その結果、同社のシェアは2021年第1四半期の11%から9%へと低下した。
vivoの2022年第1四半期の出荷は、前年同期比で19%、前四半期比で3%減少し、シェアも昨年同四半期の10%から9%へ低下した。vivoも、OPPOと同様、部品供給不足の影響が昨年末からより厳しくなっている。また、vivoの出荷台数の大半を占める、数量の出る価格帯での競争が激化していることも要因である。このため、中国国内ではAppleに代わるトップスマートフォンブランドとして好業績の同社も、世界全体への出荷数量は減少した。


カウンターポイント社リサーチディレクターのJan Stryjak氏は、当該市場の状況に関して次の通り述べています。
「部品不足問題はまもなく緩和されるだろうが、ロシア-ウクライナ戦争がスマートフォン市場の回復に向けた新たな懸念材料となっている。2022年第1四半期には、スマートフォングローバル出荷に戦争の影響はほとんど無かった。SamsungとAppleは3月上旬にロシア市場から撤退したが、世界全体で見れば、その影響は今のところ小さい。この2社はロシアにおけるスマートフォン出荷のほぼ半分を占めるが、世界全体で見ればスマートフォン出荷台数の2%未満に過ぎない。しかし、この戦争によって、今後、原材料の供給量低下、価格高騰、さらなるインフレ圧力、あるいは他社のロシア撤退といった事態が発展すると、その影響がいろいろな形で大きく現れるかもしれない。」

その他3社の動向:

HONORの2022年第1四半期の出荷は、前年同期比148%伸び、1,600万台となった。Huaweiから分離後に進めてきた、部品供給会社との関係再構築が進んできている。また、スマートフォングローバル市場の出荷が季節変動で減少する中、前の四半期比でも7%の成長を達成した。この結果、同社のシェアは5%と、前の四半期の4%や昨年同四半期2%から増加した。中国本土でも好調で、最速で成長するスマートフォンメーカーとなった。
realmeの2022年第1四半期の出荷は1,450万台で、前年同期比13%の伸びとなった。特に欧州で前年同期比163%成長したのを始め、海外市場で業績を拡大した。その一方で、記録的であった前の四半期と比べると、出荷は30%の減少であるが、ロシア-ウクライナ戦争による欧州向け出荷の影響は7%と小さかった。インドにおいては、同国でのトップ5社の中でrealmeだけが、2022年第1四半期の前年同期比成長(40%)を遂げた。この四半期において、インドで第3位となった。
Transsion Group は、傘下のTecno、Infinix、itelの業績好調が続き、年間で23%成長した。特にInfinixが業績を牽引し、同社は前年同期比で76%、前四半期比で4%成長した。インドや他のアジア太平洋地域、中東、アフリカで出荷を伸ばした。Tecnoも前年同期比28%伸びたが、itelは3%減少した。

*注:2021年第3四半期以降のOPPOの統計にはOnePlusの数字を含む。

【カウンターポイント社概要】
Counterpoint Technology Market ResearchはTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化した国際的な調査会社である。主要なテクノロジー企業や金融系の会社に、月報、個別プロジェクト、およびモバイルとハイテク市場についての詳細な分析を提供している。主なアナリストは業界のエキスパートで、平均13年以上の経験をハイテク業界で積んだ経験を持つ。
公式ウェブサイト: https://www.counterpointresearch.com/

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