SDGs、企業の24.4%が積極的

PR TIMES / 2020年7月14日 19時40分

力を入れて取り組む目標は『8.働きがいも経済成長も』がトップ

SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)は、2015年9月の国連サミットにおいて、世界193カ国が産官学民などのステークホルダーとともに同意した「2030年アジェンダ」に掲載されている世界共通の目標である。採択から5年が経過しようとするなか、政府や行政機関のみならず民間企業の経営指針としても急速に注目を集めている。

そこで、帝国データバンクは、SDGsに関する企業の見解について調査を実施した。本調査は、TDB景気動向調査2020年6月調査とともに行った。



■調査期間は2020年6月17日~30日、調査対象は全国2万3,681社で、有効回答企業数は1万1,275社(回答率47.6%)
■本調査における詳細データは景気動向オンライン( https://www.tdb-di.com)に掲載している


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<調査結果(要旨)>

自社におけるSDGsへの理解や取り組みについて、「意味および重要性を理解し、取り組んでいる」企業は8.0%となった。「意味もしくは重要性を理解し、取り組んでいる」(16.4%)と合わせて、企業の24.4%がSDGsに積極的だった。他方、「言葉は知っていて意味もしくは重要性を理解できるが、取り組んでいない」(32.9%)が3割超となり、「言葉は知っているが意味もしくは重要性を理解できない」(14.8%)も含めると、半数近くがSDGsを知りつつも取り組んでいないという結果となった
SDGsの17目標のうち現在力を入れている項目は、目標8の「働きがいも経済成長も」が27.1%でトップとなった(複数回答)。次いで「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」(15.9%)、「つくる責任つかう責任」(14.8%)が続いた。また、今後最も取り組みたい項目においても「働きがいも経済成長も」(14.8%)が最も高かった(単一回答)
SDGsの達成への貢献によって向上される企業価値では、「企業好感度」が53.3%(「非常にそう思う」と「ある程度そう思う」の合計)でトップだった。「社会的評価」も50.4%で半数超となり、SDGsによって社外からの見られ方に好影響があるとの意見が強い
SDGsの達成に向けて付加価値を生むために取り組みたいテーマでは、「顧客・人財確保」(33.8%)、「適正な労働時間・環境・内容」(30.0%)といったヒトに関連する項目が上位となった。また、原材料や生産工程への配慮といった環境面に関する項目も続いている
企業経営上大切にしていることを1位~3位まで尋ねたところ、「顧客・従業員満足度」が最も高く、「自社事業拡大」、「社会貢献」が続いた



SDGs に積極的な企業は 24.4%、一方で半数近くは認知しつつも取り組んでいない

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自社における SDGs への理解や取り組みについて尋ねたところ、「意味および重要性を理解し、 取り組んでいる」企業は 8.0%となった。また、「意味もしくは重要性を理解し、取り組みたいと 思っている」は 16.4%で、合計すると SDGs に積極的な企業は 24.4%で 4 社に 1 社という結果と なった。また、「言葉は知っていて意味もしくは重要性を理解できるが、取り組んでいない」(32.9%) が 3 割超となり、「言葉は知っているが意味もしくは重要性を理解できない」(14.8%)といった、 SDGs の存在は認知しているものの取り組んでいない企業が半数近くにのぼった。

SDGs に積極的な企業を規模別でみると「大企 業」は 34.9%で全体(24.4%)を 10.5 ポイン ト上回っている。しかし、「中小企業」は 22.1%、 「小規模企業」は 19.0%となっており、大企業 と比べて大きく下回っている。 業界別では、『金融』が 41.5%で 4 割を上回 ってトップとなったものの、その他の 8 業界は 2 割台となっている。 SDGs に取り組んでいる企業からは、「SDGs に 取り上げられている項目は全て未来に私たち 世代が引き継ぐべき目標。地球のためにという 大目的で中小企業も含めて取り組むべきもの だと感じる」(電力制御装置製造、千葉県)や「ま ずは男女平等で働きがいのある職場など、足元の環境づくりからはじめたい」(その他の卸売、福 井県)といった前向きな声があがっている。

一方で、SDGs に取り組んでいない企業からは、「SDGs は大変意義のある重要なことだとは理解しているが、会社の売り上げや利益につながるのかがよ く分からない」(金属工作機械製造、岡山県)、「環境等を守るためには普通の設備よりも性能の高 い機材の導入や材料のコストも高くなる。そうしたことは資金力のある大企業と同じようにはで きない」(不動産代理・仲介、埼玉県)といった意見が、中小企業を中心に多くあげられていた。
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SDGs の 17 目標のうち、「働きがいも経済成長も」が最も関心が高い

SDGs で掲げられている 17 目標のうち、現在力を入れて取り組んでいる項目を尋ねたところ、目 標の 8 つ目に掲げられている「働きがいも経済成長も」が 2


7.1%で最も高かった(複数回答、以 下同)。働き方改革など、既に注目されているテーマを含んでいることが一因とみられる。

次いで、 「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」(15.9%)、「つくる責任つかう責任」(14.8%)、「気候 変動に具体的な対策を」(14.7%)などが続いた。企業活動に結びつきやすい項目では取り組む企 業も多いが、一方で「貧困をなくそう」(5.5%)や「飢餓をゼロに」(3.1%)は低位にとどまった。 また、今後最も取り組みたい項目について尋ねたところ、「働きがいも経済成長も」が 14.8%で トップとなった(単一回答、以下同)。次いで、「パートナーシップで目標を達成しよう」(6.0%)、 「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」(5.6%)が続いた。

ただし、現在と今後のいずれにおいても「分からない」とする割合が高く、企業からは「具体的 にどのあたりから目標として掲げるべきか分からない部分が多い」(コンクリート工事、長崎県) といった意見があげられている。
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SDGs の達成への貢献による企業価値の向上、「企業好感度」と「社会的評価」が上位に

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SDGs の達成に貢献することによって、どのような企業価値の向上に役立つと思うか尋ねたとこ ろ、「企業好感度」に関して企業の 53.3%が『そう思う』(「非常にそう思 う」と「ある程度そう思う」の合計) と考えていた。さらに、「社会的評価」 が 50.4%で 5 割を上回るなど、SDGs に 取り組むことで社外からの見られ方 に好影響があるとする意見が強い結 果となった。

一方で、「世界ブランド」や「地域ブ ランド」では「どちらともいえない」 「あまり思わない」とする割合が高 い。また「株価等」に関しては、SDGs の達成で向上すると考えている企業 は 12.7%だった一方、企業の 4 割が 「分からない」としている。


付加価値を生むために取り組むテーマ、ヒトに関連する内容と環境への配慮が目立つ

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SDGs の達成に向けて地域や国際社会に付加価値を生むテーマについて、インパクトの大きいと 考えるものを尋ねたところ、異能な地域人財の 活用など「顧客・人財確保」が 33.8%でトップ となった(複数回答 3 つまで、以下同)。次いで 地域ワーク・シェアリング(複業化)などを含む 「適正な労働時間・環境・内容」(30.0%)が 3 割台で続き、ヒトに関連する項目が上位にあげ られている。

企業からは、「従業員の『働きやす さ』と『やりがい』が業績や社員の収入にきちん とリンクして経営させる」(広告制作、大阪府) や「地域雇用を創出し、生活・経済の活性化を図 る」(回転電気機械製造、千葉県)などの声がみ られる。

また、ゼロ・エミッションなどの「気候変動・環境汚染を起こさない原材料・生産工程」(24.6%)、 ゼロ・ウェイストなどの「ゴミを出さない・全て資源で活用する原材料・生産工程」(22.2%)と いった環境面に関する項目が続いた。企業からは「地産地消で全ての有機物も無駄をなくして完 全循環型にすることで貢献する」(一般機械器具卸売、東京都)や「再生エネルギーや自然を利用 した資源を活用して自然環境と調和し、バランスがとれた経済活動を行う」(森林組合、茨城県) といった意見があがった。


企業経営上最も大切にしていること、「顧客・従業員満足度」がトップ

ビジネスの目的や企業理念など、企業経営上大切にしていることを 1 位から 3 位まで尋ねたと ころ、総合順位1 では「顧客・従業員満足度」が総合ポイント 3.32 点となり、企業経営を行う上で 最も大切にしている結果となった。「顧客・従業員満足度」は 1 位にあげた企業が 45.6%、2 位に あげた企業も 32.1%でともに各順位で最も高い割合となり、3 位も含めると企業の 85.4%が企業 経営上大切であるとしていた。また、「自社事業拡大」は総合ポイントが 2.22 点で 2 番目に高く、 企業の約 3 割が 1 位と選択していた。「社会貢献」は総合ポイントが 1.49 点となっており、企業 の 27.6%が 3 位としてあげていた。

企業からは、「小さな会社ということもあり、持続的な成長として顧客、従業員満足度を高める ことを第一に考えている」(紙製品卸売、群馬県)や、「従業員満足度を上げることで、従業員が地 域で貢献し、地球環境にも貢献できるように繋がっていければいい」(事業サービス、石川県)と いった、「ヒト」への注力に関する意見があげられている。
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SDGs は政府や自治体を中心に展開されていたが、近年は民間企業においても積極的に関与する 機運が高まっている。また、SDGs の目標達成への貢献によって新たなビジネスチャンスへのつな がりや企業の魅力向上、それにともなう新たな人材の獲得など、さまざまな効果も期待されてい る。さらに、新型コロナウイルスにともなう社会・経済活動や新しい生活様式において、SDGs は 感染拡大防止対策や企業の持続可能性に対する考え方としても有効と考えられている。

本調査では、SDGs に積極的である企業は 24.4%となり、4 社に 1 社という結果となった。一方 で、SDGs という言葉を知りつつ取り組んでいない企業は半数近くにのぼった。「機械化による労働 者の負担軽減や、お客さまの負担軽減とともにコストの低減に努めている」(不動産管理、兵庫県) や、「取り組みたいのはやまやまであるが、現状では全く余裕がない」(旅館、大阪府)などさまざ まな意見がみられる。

また、企業規模でも取り組みに差が表れていた。 SDGs の 17 目標のうち、現在力を入れている項目と今後最も力を入れる項目では、それぞれで 「働きがいも経済成長も」の割合が最も高い結果となった。既に取り組みが進められている「働 き方改革」に関連した目標であることが一因になっていると考えられる。さらに、「エネルギーを みんなにそしてクリーンに」も割合が高い。これは SDGs の達成に向けて付加価値を生むインパク トの大きいテーマに関して尋ねた際にも同様の傾向がみられ、顧客・人財確保や適正な労働時間 のようなヒトに関する項目や、原材料・生産工程への配慮といった環境面があげられている。

また、企業からは「SDGs が認知されるようになってきたが、公共事業などのさまざまな事業や 取り組みが、17 目標に対してどのように貢献できるのかを明示してほしい」(土木工事、東京都) や「政府や県、市町村が取り組みを拡大していることは認識しているが、まだまだ周知度が薄い ように感じる」(一般管工事、石川県)といった指摘もあった。

今後 SDGs に取り組む企業を増や すためには、SDGs と企業活動とのつながりを示すなど、企業が取り組みに前向きになるような働 きかけやきっかけの提供が必要となろう。

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