シリア:周辺国経由での援助拡大を呼び掛け――国連会合に公開書簡

PR TIMES / 2013年12月19日 14時54分



内戦続くシリアに対する人道援助に関連し、国境なき医師団(MSF)は、本日から始まる対シリア支援に関する国連会合の参加国に公開書簡を宛て、周辺国を経由した人道援助の大幅な拡大の必要性を訴えた。(公開書簡:http://www.msf.or.jp/news/detail/voice_949.html

シリアに関するハイレベル・グループ会合は12月19日、ジュネーブで開催。10月2日の国連安保理議長声明により、同グループがシリアへの援助推進の発案をすることになっている。しかし、急務である周辺国を経由した反体制派支配地域への支援は議題にあがっていない。国連は、周辺国経由の支援はシリア政府が許容できない一線という見解だ。現在、ほぼすべての国際人道援助が首都ダマスカスを経由している。

MSFインターナショナル会長のジョアンヌ・リュー医師は、「シリア政府が今後も多くの国際人道援助の中継者であり続けるなら、何百万もの人びとが十分な支援を受けられないままになるでしょう」と警鐘を鳴らしている。

<全被害者への人道援助推進を>

現在、国連機関と国際団体はシリア政府による厳しい管理下に置かれ、反体制派支配地域での人道援助は制限または禁止されている。医療援助はその最たる例だ。

こうした障壁が、ダマスカス近郊のグータのように反体制派支配下でありながら、政府軍に包囲された孤立地帯の人びとへの人道援助を遮断している。さらに、国境沿いの反体制派支配地域の500万~700万人にはダマスカスからの医療援助が届かず、物的支援も最低限にとどまっており、周辺国経由の支援拡大の必要性が際立っている。

国連機関は自らのダマスカスでの活動が、シリア政府から報復的に制限されるリスクを見越し、反体制派支配地域の人びと対し周辺国経由で接触を求める交渉努力をおざなりにしてきた。こうした地域の人びとの頼みの綱は、絆に基づく互助的なつながりと、MSFを含むNGOの活動以外にない。MSFはトルコなどの周辺国を経由した援助を展開中だが、現実のニーズの高さに対し、既存の援助はやはり大幅に不足している。

リュー医師は、「シリアに関するハイレベル・グループには、紛争の全被害者への人道援助推進を求めます。ダマスカス経由か、周辺国経由かは問題ではありません。一部地域には援助を阻む反体制派武装勢力もいるなど、シリア国内の多くの障壁も解消の必要があります。しかし、周辺国経由の反体制派支配地域への援助は、人道を巡る議論に欠かせない重要な主題です。さもなければ、何百万人もが援助を受けられないままになるでしょう。ハイレベル・グループは、もろもろの取り決めがシリア国内の人道援助の具体的な拡大に直結するよう、その影響力をすべての当事者に及ぼすべきです」と述べている。

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