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<東洋製罐グループ×辻調理師専門学校>食で社会課題解決を目指す「+Recipeプロジェクト」発表 第1弾:長期保存できる料理5品の試食会開催

PR TIMES / 2024年9月24日 12時45分



 食のプロを育成する教育機関、辻調理師専門学校(本部:大阪市、理事長:辻芳樹)は、2021年より、総合包装容器メーカーの東洋製罐グループホールディングス株式会社(本社:東京都品川区、取締役社長:大塚一男、以下、東洋製罐グループ)と共同で、食を通じた社会課題解決を目指す「+Recipeプロジェクト(プラスレシピプロジェクト)」を推進しております。昨日はそのプロジェクトの発表と、第1弾共同研究の成果発表として、缶詰やレトルトパウチを用いた長期保存可能な本格料理5品の試食会を開催いたしました。
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/16404/168/16404-168-dda7e45c94cacb36a867a7d3d0c3da77-1280x720.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


 「+Recipeプロジェクト(プラスレシピプロジェクト)」は、創業以来100年以上にわたり容器のイノベーションに挑戦し続けている総合包装容器メーカーの東洋製罐グループと食のプロを育成する辻調理師専門学校が共同で、缶詰やレトルトパウチを用いた長期保存可能な料理の可能性を探るべく、2021年に発足したプロジェクトです。農業従事者の高齢化と後継者不足、食料自給率の低下、サプライチェーンの各段階で発生する食品残渣や未利用食材を含むフードロス問題、また災害時における栄養バランスの取れた食事の確保など、近年、顕在化している社会課題を“食”で解決できないか、缶詰やレトルトパウチの可能性を探りながら、調理ノウハウと融合させることで長期保存可能な料理や新しい価値を生み出す共同研究を進めてきました。辻調理師専門学校としても、本プロジェクトの先には、災害時やパンデミックのような不測の事態が生じたときに料理人の助けにもなるのではないかという視点も持って取り組んでおります。
「+Recipeプロジェクト」動画URL: https://youtu.be/YG1w3MOSryg

 試食会の冒頭では、辻調理師専門学校 教育研究センター長の山田研より、本プロジェクトの背景と概要について説明を行い、東洋製罐グループ イノベーション推進室長の三木逸平氏が今後の展望について語りました。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/16404/168/16404-168-3c7907087e337ffeaf5f00b8b88e85b3-1054x460.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


 今回は、レトルトでレストランクオリティの味を再現する研究を軸に、レトルト加工したものを半製品として調理に活用する試みなども加味した成果として、「長期保存できる本格料理」5品の試食会を行いました。特に、缶詰の殺菌工程である加圧加熱殺菌(レトルト)を調理工程の1つと捉えた料理にご注目いただければと思います。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/16404/168/16404-168-cfee7f7e5be7933f2341b3bc75b26cf0-1119x372.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


*トマト・ファルシ(トマトの肉詰め)
2030年頃に建設予定の月面基地でも生産が予定されているトマトを丸ごと使い、南仏の郷土料理であるトマトの肉詰めを缶詰にアレンジ。詰め物には、牛豚合挽き肉と、動物性ミートに比べて環境負荷の軽減が期待される植物性のミートを1:1の割合で用いた。加圧加熱することで、ヘタの部分も含めてトマトを100%可食とすることができた。

*だし
昆布と鰹節から引いただしの缶詰。プロが作る日本料理の味わいや香りに近づけるため、加圧加熱の影響を計算して、原材料の分量や抽出時間を調整した。塩を加えていないので、好みの味付けにしてすぐに使うことが可能。

*ぶり大根
通常調理とレトルト製造との違いを知る目的で最初に取り組んだ、日本の郷土料理のレトルトパック。加熱工程で様々な操作を加え得るふつうの調理と、圧力釜での加圧加熱が最終工程となるレトルト殺菌との違いを理解し、食材を理想の状態に仕上げるための試行錯誤の末に、濁りがちだった煮汁を澄んだ状態にするための方法を習得するなど、共同研究の成果が詰まった一品。

*鹿スネ肉のブレゼ、ソース・エーグル・ドゥース
フランス料理である鹿スネ肉の煮込みを、国産ジビエ認証施設・長野県富士見高原ファームの鹿スネ肉をレトルトすることで実現した一品。農作物に大きな被害を与える野生鳥獣の代表格である鹿の肉の中でも人気のないスネ肉は、本来下処理や加熱に時間がかかるが、レトルトすることで、多くの手間を省きながら、安全でおいしい料理に仕上げることができることがわかった。また、付け合わせを個々にレトルトパックすることで、一皿に異なる風味の素材を盛り付けること、さらに新たな素材との組み合わせでバリエーションが広がる可能性を見出した。レトルトのクオリティを上げることで、常温ストックのレトルト食品を高級料理として提供できる可能性を見出すこともできた。

*エスプリ・ド・タタン
1個分のりんごを缶詰にした製品。りんごを少量の砂糖と煮詰め、缶に充填して蓋はせずにオーブンで焼き、さらにレトルト釜で加圧加熱殺菌することにより、長期保存とおいしさを実現。甘さも増して、奥深い味わいに仕上がった。生産段階で農家が廃棄している「訳ありのりんご」などを使用して食品ロスの削減に貢献することを目指しているが、今回は焼き菓子に向いている市販の紅玉を使用。

■各担当者のコメント
東洋製罐グループホールディングス株式会社 イノベーション推進室 三木 逸平氏 私たちは、容器を通じて人々の生活を豊かにすることを目指しています。今回のプロジェクトは、私たちの技術が食の分野で新たな可能性を切り開く、非常に意義のある取り組みだと考えております。弊社が提供する容器の技術力を活かし、持続可能な社会の実現に貢献できることを目指し、辻調理師専門学校様と共に推進してまいります。
東洋製罐グループホールディングス株式会社 https://www.tskg-hd.com/



[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/16404/168/16404-168-5796b631bdc0724c64afa460ae524c88-436x328.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


辻調理師専門学校 東京 西洋料理教員 秋元 真一郎 最近では、缶詰や冷凍食品を調理現場で利用するケースも増えてきています。クオリティが上がってきたという事に加え、食材の仕入れや廃棄の課題が背景にはあると考えています。今回のプロジェクトでは、あえて完成した一品料理ではなく、素材としてのベストな状態を常温長期保存できるプロダクトを検討しました。こうしたプロダクトがあれば、素材として料理人がニーズに合わせて無駄なく手軽に使うことができるようになるからです。さらに、アレルギーやハラール対応、離乳食や介護食のほか、災害食においても、料理人の持つアイデアで様々な食を提供できるポテンシャルをこのプロジェクトは持っていると思います。



[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/16404/168/16404-168-5ae49321d30e6d94370f91fb5768f552-439x331.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


辻調理師専門学校 東京 日本料理教員 野中 覚 最初に鰤大根を加圧加熱殺菌したときは、鰤の身は収縮し、煮汁は濁り、味は薄いままでした。そこで、鰤を重曹とカラギーナン溶液に漬け込んで、身の軟度と保水性を保ち、ブランチングによってタンパク質の流出を制御することで、通常の調理に劣らない仕上がりになりました。途中で蓋を開けられないので、事前の作業工程において補う必要があります。
レトルト工程を殺菌にとどまらぬ、調理法と捉え直すことで、まだ新たなおいしさの領域があることを実感しました。


[画像6: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/16404/168/16404-168-610448792241ee7ecab6121131937b49-442x336.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


辻調理師専門学校 東京 洋菓子・製パン教員 中濱 尚美
 規格外のリンゴなど、市場に出回る前に廃棄される青果は少なくありません。レストランでもそういった素材を使うことは可能ですが時期や量が限られます。製菓店であれば、同じ素材の保存性を高める工夫をして製品化することで、廃棄食材の課題解決の巾を広げることができるので、社会的なインパクトは大きくなります。今後も包装技術を活用した菓子作りの可能性をもっと追及していきたいと思います。

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