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三菱重工冷熱、自然冷媒CO2を採用した冷凍冷蔵コンデンシングユニットに80馬力タイプが登場

PR TIMES / 2020年12月1日 11時23分

大容量化のニーズに対応、2021年夏から販売開始

◆ 冷凍冷蔵製品の保管用途に加え、新たに食品の凍結、製氷など幅広い用途で使用可能に
◆ 独自の二段圧縮機スクロータリーにより高効率化と低騒音化を実現



三菱重工グループの三菱重工冷熱株式会社(社長:菊地 剛彦、本社:東京都港区)は、自然冷媒のCO2(R744)を使った業務用ノンフロン冷凍冷蔵コンデンシングユニットC-puzzle(シーパズル)シリーズの大容量モデルとなる80馬力タイプC-puzzle80を新たに開発し、2021年夏から販売を開始します。食品倉庫などの食品冷凍冷蔵関連分野で高まる自然冷媒を使用した冷却熱源設備の大容量化ニーズに対応したもので、自然冷媒の採用と省エネ化により環境負荷低減を実現するものです。
[画像: https://prtimes.jp/i/25611/179/resize/d25611-179-224226-0.jpg ]

同社は、2017年から冷却熱源装置であるC-puzzleの10馬力タイプ(HCCV1001)および20馬力タイプ(HCCV2001M)の販売を開始し、2020年に40馬力タイプ(HCCV4001M)をラインアップに加えました。市場ニーズの高い大容量化に対応した80馬力タイプは、これまでの冷凍冷蔵の保管用途に加え、新たに食品の冷却凍結、製氷などといった幅広い用途に使用可能です。

今回の新タイプはこれまでのC-puzzleシリーズ同様、三菱重工サーマルシステムズ株式会社にて開発、生産する高負荷時の効率に優れたスクロール圧縮機構と低負荷時の効率に優れたロータリー圧縮機構を組み合わせた独自のスクロータリー二段圧縮機(注1)が搭載され、全運転領域での高効率化ならびに低騒音化を実現しています。また、ガスクーラーと圧縮機ユニットの一体化したコンパクト設計により現地配管工事の低減をはかるとともに、多様な設置環境へ対応できるようにしました。

C-puzzleが採用しているCO2(R744)冷媒は、オゾン破壊係数(ODP:Ozone Depletion Potential(注2))が0、地球温暖化係数(GWP:Global Warming Potential(注3))が1であり、環境負荷が非常に低いため温暖化抑制に大きく寄与します。低温機器市場において、国内では2015年4月のフロン排出抑制法改正(注4)により機器の低GWP冷媒化が求められ、また国際的にも2019年1月の「モントリオール議定書・キガリ改正」発効および改正オゾン層保護法の施行に伴い、代替フロンの生産および消費量の段階的削減が義務化されており、気候変動防止に向けた取り組みが強化されています。

現在、冷凍冷蔵倉庫市場や食品冷却凍結市場における自然冷媒化は全体の3割程度にとどまっていますが、この流れを受け、国内の低温機器市場において自然冷媒の導入が加速しています。設備の新設のみならず、フロン冷媒を使う既存ユニットからの設備更新需要の高まっており事業領域の拡大が期待されています。

三菱重工冷熱は、今後も低GWP冷媒を使った省エネ製品の拡充に注力することで冷凍冷蔵市場における自然冷媒導入を促進し、地球環境保全に貢献していきます。

(注1)スクロール機構とロータリー機構を組み合わせた二段圧縮構造を採用した三菱重工サーマルシステムズ独自の圧縮機です。圧力の高い冷媒でも高効率を可能とする世界初の技術を採用しており、特許も取得しています。
(注2)かつて冷凍機の冷媒として広く用いられていたCFC-11(トリクロロフルオロメタン)を1.0とした場合の相対値としてあらわす係数で、値が小さいほどオゾン層に与える破壊効果が少なくなります。
(注3)CO2を1.0とした場合の相対値としてあらわす係数で、値が小さいほど環境性に優れます。
(注4)正式名称は「フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律」で、2001年に制定されたフロン回収・破壊法の全面改正で施行されました。2015年4月の改正により、冷凍能力1.5kW(約2馬力)以上の業務用コンデンシングユニットおよび定置式冷凍冷蔵ユニットは、2025年までに使う冷媒のGWPを1,500(CO2の係数が1)以下にしなければなりません。

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