農業用殺菌剤、メトミノストロビンの事業権を買収
PR TIMES / 2014年4月10日 11時25分
住友商事株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:中村邦晴、以下「住友商事」)は、100パーセント子会社である住商アグロインターナショナル株式会社(本社:東京都中央区、取締役社長:村上通治、以下「住商アグロ」)を通じ、バイエル クロップサイエンス株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:ハーラルト・プリンツ)が保有する、農業用殺菌剤であるメトミノストロビンの日本を除く全世界の事業権(※1)を買収しました。
世界の穀物生産量は、人口増加や所得水準向上による食生活の変化などから、1970年に比べ約2倍の水準にまで増加しました。農地面積も拡大し続けていますが、2050年頃に予想される食料需要を賄うためには、現在の穀物生産量を倍にする必要があるとの見方もあります。確実に穀物生産量を増やすには、農地面積だけでなく収量を増やすことが必須であり、農薬がより重要な役割を果たすことになります。
今般事業権を買収したメトミノストロビンは、特に大豆の大敵であるさび病(※2)などに対して優れた予防・治療効果があります。また、既に世界第三位の大豆生産国であるアルゼンチンを始めとする南米諸国(コロンビア、エクアドル、ペルー、ボリビア)や、穀物需要が大きく伸びているアジア各国(ベトナム、フィリピン、マレーシア、インドネシア)、イスラエルで農薬登録されており、世界第二位の大豆生産国であるブラジルにおいても、住友商事が出資参画するイハラブラス社を通じて農薬登録申請中です。取扱量は年々増加傾向にあり、急を要する世界の穀物収量増に短期間で貢献できる農薬として、今後も需要の増加が期待されます。
住商アグロはメトミノストロビンの更なる普及に取組み、2020年には全世界で数十億円規模の売上を目指します。また、新規化合物との混合剤の開発にも積極的に取り組み、更なる用途拡大をはかります。
住友商事グループの農薬事業は、1970年代に日系メーカーの農薬輸出から本格的に始まり、現在は欧米を中心に世界約30カ国以上で輸入や販売業を展開しています。また、川下分野へのバリューチェーンの深化を戦略として掲げ、農業資材問屋の買収などを通じて事業範囲を拡大させてきました。今後も取扱剤の拡充や拠点の開設など多面的な取り組みを通じて一層の収益基盤強化を目指します。
※1 具体的には、メトミノストロビンの安全性評価資料および全世界での製造権、開発・販売権を買収。なお日本国内での販売権および安全性評価資料は、引続きバイエル クロップサイエンス株式会社が保有します。
※2 さび病とは、大豆栽培上最も恐れられる病害のひとつ。感染が進むと葉が落葉し、大幅に収量を減らしてしまう病気。
■住友商事HP
http://www.sumitomocorp.co.jp/news/detail/id=27816
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