アストラゼネカのタグリッソ、早期EGFR遺伝子変異陽性肺がんの術後補助療法として、米国で優先審査品目に指定

PR TIMES / 2020年10月21日 16時15分

第III相ADAURA試験において、タグリッソは再発または死亡のリスクを80%低減させる顕著な結果を示す

本資料はアストラゼネカ英国本社が2020年10月20日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。


アストラゼネカ(本社:英国ケンブリッジ、最高経営責任者(CEO):パスカル・ソリオ[Pascal Soriot])は、タグリッソ(R)(一般名:オシメルチニブ、以下タグリッソ)の医薬品承認事項変更申請(sNDA)が受理され、治癒目的の腫瘍完全切除後の早期ステージ(IB期、II期およびIIIA期)上皮増殖因子受容体変異陽性(EGFRm)非小細胞肺がん(NSCLC)患者さんの術後補助療法として、米国で優先審査品目に指定されたことを発表しました。

NSCLC患者さんのおよそ30%は、治癒切除可能な早期ステージに診断されます。しかしながら再発率は未だ高く、ステージIB期でも診断された患者さんの半数近く、ステージIIIA期では4分の3以上もの患者さんが5年以内に再発します(1-4)。

米国食品医薬品局(FDA)は、既存の選択肢を大きく上回って安全性または有効性を向上させるか、重篤な病態を予防するか、患者さんの薬剤服用順守を向上させる医薬品の承認申請に対して、優先審査を行います。処方せん薬ユーザーフィー法(PDUFA:Prescription Drug User Fee Act)に基づく、タグリッソの追加承認申請のFDAの審査終了目標は、2021年の第1四半期です。

アストラゼネカのエグゼクティブバイスプレジデント兼オンコロジービジネスユニット責任者Dave Fredricksonは次のように述べています。「早期ステージのEGFRm肺がん患者さんは、手術および化学療法による術後補助療法を行っても再発リスクが依然として高く、予後を改善する新たな分子標的治療薬の開発が喫緊の課題でした。今回の優先審査品目への指定は、タグリッソが術後補助療法として用いられることで、患者さんの無病生存期間(DFS)を顕著に延長できることを裏付けています。私たちは、治療体系を変え得る本剤をできるだけ早く患者さんに提供するべく、引き続きFDAと連携してまいります」。

今回のsNDAは、タグリッソが、主要評価項目であるII期およびIIIA期のEGFRm NSCLC患者さんにおけるDFS、ならびに副次評価項目の1つである全症例(IB~IIIA期)におけるDFSの、統計学的に有意で臨床的に意義のある延長を示した第III相ADAURA試験のデータに基づいています。

なお、2020年4月( https://www.astrazeneca.co.jp/content/az-jp/media/press-releases1/2020/2020041701.html )、独立データモニタリング委員会は、タグリッソが顕著な有効性を示したとして、ADAURA試験の非盲検化を予定より2年早めることを勧告しました。なお、被験者は試験を継続中であり、現在も盲検は維持されています。ADAURA試験のデータは、2020年5月( https://www.astrazeneca.co.jp/content/az-jp/media/press-releases1/2020/2020060401.html )の米国臨床腫瘍学会(ASCO)の年次総会(バーチャル会議)のサイエンティフィックプログラムのプレナリーセッションで発表され、The New England Journal of Medicine( https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2027071 )誌に掲載されました。

また、タグリッソは2020年7月( https://www.astrazeneca.co.jp/content/az-jp/media/press-releases1/2020/2020080601.html )、本適応にて米国で画期的治療薬指定を取得しています。タグリッソは、局所進行性または転移性EGFRm NSCLCの一次治療薬、および局所進行性または転移性EGFR T790M変異陽性進行NSCLCの治療薬として、米国、日本、中国、欧州およびその他多くの国において承認されています。

※EGFR遺伝子変異陽性NSCLCの術後補助療法に対するタグリッソの適応は、本邦では未承認です。

以上

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肺がんについて
肺がんは、男女共にがんによる死因の第1位であり、すべてのがんによる死亡の約5分の1を占めています(5)。肺がんは非小細胞肺がん(NSCLC)と小細胞肺がん(SCLC)に大きく分けられ、肺がん患者さんの80~85%がNSCLCと診断されます(6)。NSCLCの患者さんの大多数は進行がんで診断され、切除可能と診断されるのは全体の約25~30%です(1-3)。

切除可能ながん患者さんの多くが、手術(腫瘍の完全切除)および術後補助療法としての化学療法を受けても再発します(4)。また早期の肺がんは、肺がんとは無関係に撮像された画像で診断されることがほとんどです(7-8)。

欧米ではおよそ10~15%、アジアでは30~40%のNSCLC患者さんがEGFR遺伝子変異を有しています(9-11)。これらの患者さんはがん細胞の成長を促す細胞シグナル伝達経路を阻害するEGFRチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)治療への感受性が高くなります(12)。

ADAURA試験について
ADAURA試験は、腫瘍の完全切除および術後補助療法として(術後補助化学療法を伴う症例を含む)病期IB期、II期、IIIA期のEGFRmのNSCLC患者さん682例を対象に、タグリッソの術後補助療法に対する無作為化二重盲検プラセボ対照国際共同第III相試験です。患者さんはタグリッソ80mg錠1日1回経口投与で3年間または再発するまで治療を受けました。

なお、本試験は米国、欧州、南米、アジア、中東の20ヵ国以上、200を超える施設で実施されました。主要評価項目は病期II期およびIIIA期の患者さんにおけるDFSであり、副次評価項目は病期IB期、II期およびIIIA期の患者さんにおけるDFSです。データ解析は当初2022年に予定されていました。本試験では全生存期間の評価を引き続き行います。

タグリッソについて
タグリッソ(一般名:オシメルチニブ)は第3世代不可逆的EGFR阻害剤であり、中枢神経系転移に対する臨床活性も有しています。現在、タグリッソ40mg錠および80mg錠の1日1回経口投与は、EGFR遺伝子変異陽性進行NSCLCの一次治療、およびEGFR T790M遺伝子変異陽性進行NSCLCの治療薬として米国、日本、中国およびEUを含む多くの国で承認されています。

肺がん領域におけるアストラゼネカについて
アストラゼネカは、さまざまな病期における異なる組織型の肺がん、治療法、作用機序に対して、承認済みおよび後期臨床開発段階の新薬候補を含め、包括的なポートフォリオを有しています。

アストラゼネカは既承認薬イレッサ(R)(ゲフィチニブ)およびタグリッソ(オシメルチニブ)の提供や、現在進行中の第III相試験であるLAURA、NeoADAURA、FLAURA2によって得られる新たなエビデンスを通じて、疾患の遺伝的要因としてのEGFR遺伝子変異を持つ患者さんのアンメットニーズに応えることを目指しています。

当社はまた、タグリッソとc-Met受容体チロシンキナーゼの選択的阻害薬であるサボリチニブ、および他の新薬候補との併用療法を評価する、現在進行中の第II相SAVANNAH試験およびORCHARD試験を通じて、腫瘍の耐性メカニズムを解き明かそうとしています。

アストラゼネカにおけるオンコロジー領域
アストラゼネカはオンコロジー領域において歴史的に深い経験を有しており、患者さんの人生と当社の将来を変革する可能性のある新薬ポートフォリオを保有しています。2014年から2020年までの期間に7つの新薬発売を予定し、低分子・バイオ医薬品の広範な開発パイプラインを有する当社は、肺がん、卵巣がん、乳がんおよび血液がんに焦点を当て、成長基盤としてオンコロジー治療を進展させることに尽力しています。

アストラゼネカは、がん免疫治療、腫瘍ドライバー遺伝子変異と耐性メカニズム、DNA損傷修復および抗体薬物複合体、エピジェネティクスおよび細胞療法の6つの科学的基盤を強化し、個別化併用療法の開発に挑戦し続けることでがん治療のパラダイムを再定義し、将来的にはがんによる死亡をなくすことをビジョンに掲げています。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主にオンコロジー、循環器・腎・代謝疾患、および呼吸器・自己免疫疾患の3つの重点領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。当社は、100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細については https://www.astrazeneca.com または、ツイッター@AstraZeneca(英語のみ)をフォローしてご覧ください。


References
1. Cagle P, et al. Lung Cancer Biomarkers: Present Status and Future Developments. Archives Pathology Lab Med. 2013;137:1191-1198.
2. Le Chevalier T. Adjuvant Chemotherapy for Resectable Non-Small-Cell Lung Cancer: Where is it Going? Ann Oncol. 2010;21:196-8.
3. Datta D, et al. Preoperative Evaluation of Patients Undergoing Lung Resection Surgery. Chest. 2003;123: 2096–2103.
4. Pignon et al. Lung Adjuvant Cisplatin Evaluation: A Pooled Analysis by the LACE Collaborative Group. J Clin Oncol 2008;26:3552-3559.
5. World Health Organization. International Agency for Research on Cancer. Lung Fact Sheet. Available at https://gco.iarc.fr/today/data/factsheets/cancers/15-Lung-fact-sheet.pdf Accessed August 2020.
6. LUNGevity Foundation. Types of Lung Cancer. Available at https://lungevity.org/for-patients-caregivers/lung-cancer-101/types-of-lung-cancer Accessed August 2020.
7. Sethi S, et al. Incidental Nodule Management – Should There Be a Formal Process?. Journal of Thorac Onc. 2016:8;S494-S497.
8. LUNGevity Foundation. Screening and Early Detection. Available at: https://lungevity.org/for-patients-caregivers/lung-cancer-101/screening-early-detection#1 Accessed August 2020.
9. Szumera-Ciećkiewicz A, et al. EGFR Mutation Testing on Cytological and Histological Samples in Non-Small Cell Lung Cancer: a Polish, Single Institution Study and Systematic Review of European Incidence. Int J Clin Exp Pathol. 2013:6;2800-12.
10. Keedy VL, et al. American Society of Clinical Oncology Provisional Clinical Opinion: Epidermal Growth Factor Receptor (EGFR) Mutation Testing for Patients with Advanced Non-Small-Cell Lung Cancer Considering First-Line EGFR Tyrosine Kinase Inhibitor Therapy. J Clin Oncol. 2011:29;2121-27.
11. Ellison G, et al. EGFR Mutation Testing in Lung Cancer: a Review of Available Methods and Their Use for Analysis of Tumour Tissue and Cytology Samples. J Clin Pathol. 2013:66;79-89.
12. Cross DA, et al. AZD9291, an Irreversible EGFR TKI, Overcomes T790M-Mediated Resistance to EGFR Inhibitors in Lung Cancer. Cancer Discov. 2014;4(9):1046-1061.

プレスリリースは以下よりダウンロードできます。
https://prtimes.jp/a/?f=c-24308-2020102112-c93debce1c5e943db92ed1517a65c4fe.pdf

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