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【報道参考資料】ロンドン グローバル・サミット閉幕 性暴力への対応と予防の拡充を 

PR TIMES / 2014年6月16日 16時29分

紛争下で性暴力にあう子どもは毎年2億2,300万人以上



※本信は ユニセフ本部の情報を日本ユニセフ協会 広報室が独自に翻訳、独自に編集
したものです
※原文は下記でご覧いただけます。
http://blogs.unicef.org/2014/06/13/sexual-violence-the-weapon-of-war-that-has-ceased-to-die/


【2014年6月13日 ロンドン、ニューヨーク発】

6月10-12日にロンドンで行われた紛争下での性暴力撲滅を目指すグローバルサミットで
合意された事項に対し、ユニセフは歓迎の意を表するとともに、より多くの国に行動を
起こすことを求めます。

性暴力は、世界中の紛争で行われ、子どもや女性に屈辱を与えます。また、地域社会を
崩壊させ、戦争の被害にさらなる悪影響を及ぼし、被害者一人ひとりの人生と未来を
引き裂くものです。紛争下の性暴力は社会に深く根ざしたものでもあり、戦争が終わっても
性暴力による影響は続き、耐えられない苦痛をもたらします。


現在、南スーダンや中央アフリカ、コンゴ民主共和国では、レイプや性的虐待は戦時下の
武器として用いられ、告発されることはわずかです。しかし、こうした行為は、新たに
生み出されたものでも、時間ととともに消えゆくものでもありません。

1990年代初め、ボスニア・ヘルツェゴビナでは、2万人から5万人の女の子がレイプされたと
推計されています。また、1994年、ルワンダで起きた大虐殺では、25万人から50万人の女性
がレイプの被害にあったとみられています。紛争後のリベリアでは、15歳未満でレイプの
被害にあった子どもは65%、何らかの性暴力にあった子どもは87%にものぼるとされて
います。

紛争下の国々では、最も性暴力の被害にあいやすいのは子どもたちです。毎年、少女
1億5,000万人以上、少年7,300万人以上が性暴力を受けています。この残虐な連鎖を断ち
切るには、世界はともに立ち上がらねばなりません。


ユニセフは、紛争下にあったコンゴ民主共和国とソマリアで性暴力の被害にあった子ども
たちへの取り組みを行いました。両国とも被害にあった子どもの割合は、驚愕するもの
でした。コンゴ民主共和国で、パートナー団体とともに行った調査では、毎年1万2,000人
から2万人が性暴力にあっており、その30~50%が子どもで、大部分が少女であることが
明らかになりました。ソマリアでは、2013年に起きたレイプの34%の被害者は、12歳以下
の子どもたちでした。

たとえ少女が戦争を生き抜くことができても、家族や友人を亡くし、恐怖に震え、日常を
失う可能性は高まります。そして、飢えを感じ、何よりもレイプや性的虐待にあう危険性
が高まります。子どもが性暴力を受けた際、まず必要なのはケアや支援サービスであり、
少女自身の安全を確保することです。そして心身の治療を受けることです。紛争下の
子どもたちが自身の生活を取り戻すために、我々は、こうしたサービスを具体的に行って
いくとの、政治的関与を求めなければなりません。

支援サービスは年齢に応じたもので、性別に配慮し、異なる民族や宗教、性的指向、
能力に応じたニーズを配慮したものでなければなりません。こうした要因はすべて、
子どもたちのリスクや二―ズに影響を及ぼすものです。また、支援サービスを提供する
側は、子どもたちを幅広いカテゴリ―のひとつとして扱うのではなく、子どもたち
それぞれに適した対応ができるように訓練されている必要があります。また、こうした
システムの強化と統合に焦点を絞って取り組みを行うには、紛争後に、紛争下では罪を
問われなかった加害者を裁くための司法制度を基礎に据えておく必要があります。


性暴力への対応とともに、性暴力の予防も重要です。

性暴力への取り組みで重要なことは、暴力にさらされている子どもや女性を守るべく、
保護的な環境を築き上げることです。危機の真っただ中においては、命を守ることにも
つながりうる最も基本的なリスクを軽減する取り組みすら行われなかったり、見落と
されることがあります。例えば、トイレに鍵をかけること、対象を絞って食糧配給を
すること、性暴力のモニタリングと予防のための戦略など、これらのことは、紛争下では、
命を守ることにもつながりうるのです。こうした取り組みは、紛争発生前であっても、
性暴力予防のために、すぐに取り組める緊急対応パッケージとして実施する必要もあります。
あらゆる場合において、子どもへの暴力を撲滅しなければなりません。

紛争下における性暴力根絶のためのグローバルサミットは、性暴力の予防や被害にあった
方たちへのケアや支援、国際的な行動を盛り上げることで、このような犯罪は刑罰を受け
ないとの文化を終わらせることに焦点をあてる機会となりました。レイプや性的虐待の
危険にある何百万もの子どもと女性への性暴力が撲滅されるよう、このサミットは性暴力
に大きな関心を集めました。そして、我々は世界がこの約束を果たすのか、その行動を
見届けなければなりません。


■ 本件に関するお問い合わせ
日本ユニセフ協会 広報室
TEL:03-5789-2016  FAX : 03-5789-2036  Eメール:jcuinfo@unicef.or.jp
または
Georgina Thompson, UNICEF New York, Tel: + 1 212 326 4576, Mobile: +1 917 775 3874,
gthompson@unicef.org
Rose Foley, UK National Committee for UNICEF, Tel: +44 20 7375 6077,
Mobile: + 44 7964 296 431 rosef@unicef.org.uk

■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進
するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、
その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子ども
たちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのため
に活動しています。(www.unicef.org)

※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する36の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの
任意拠出金で支えられています

■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国36の国と地域にあるユニセフ国内委員会の
ひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動
の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)

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