ボッシュ、cellcentricへ燃料電池コンポーネントを提供
PR TIMES / 2021年6月22日 16時45分
革新的パワートレインソリューションの大型受注
▶ ダイムラー・トラックAGとボルボ・グループABの折半出資の合弁会社であるcellcentricと、パワーエレクトロニクス付き電動エアコンプレッサーの長期供給契約を締結
▶ 大型トラックおよびその他のオンハイウェイ/オフハイウェイ用途向け燃料電池システムに採用
▶ 2020年代中頃に量産を開始
[画像: https://prtimes.jp/i/5028/315/resize/d5028-315-644507-0.jpg ]
シュトゥットガルト(ドイツ) – 世界中で燃料電池が自動車向けに採用され始めています。ボッシュは、この展開における次のマイルストーンとして、パワーエレクトロニクス付き電動エアコンプレッサーの大型受注を獲得しています。このコンプレッサーは、燃料電池システムの酸素供給量を調節するものです。ボッシュはcellcentricと、このハイテクなコンポーネントを提供する長期契約を締結しました。ダイムラー・トラックAGとボルボ・グループABの折半出資の合弁会社であるcellcentricは、バリューチェーン全体におけるあらゆる活動に関与しています。この合弁会社はボッシュと同様に、燃料電池システムの製造で世界をリードし、2050年までにクライメートニュートラルで持続可能な輸送の実現に貢献することを目標として掲げています。このエアコンプレッサーは将来、大型トラックおよび定置用途で重要な役割を担うcellcentricの燃料電池システムに欠かせないものになるでしょう。量産は、2020年代中頃から始まる予定です。
商用車は燃料電池によりクライメートニュートラルに
燃料電池の内部では、水素が大気中の酸素と反応し、電気エネルギーに加えて水と熱を生成します。燃料電池パワートレインをグリーンな水素、すなわち再生可能エネルギーを用いて作られた水素で動かせば、その車両はクライメートニュートラルになります。必要な量のろ過された空気を供給する電動エアコンプレッサーは、燃料電池システムのコアコンポーネントのひとつです。「ボッシュは、このコンポーネントの開発に尽力しており、15の部門横断チームが電動エアコンプレッサーの市販化に取り組んでいます」と、ボッシュのパワートレイン ソリューション事業部長であるUwe Gackstatterは述べています。ボッシュは、20 kWと30 kWの2つの出力クラスのエアコンプレッサーを提供しています。30 kWクラスは作動電圧450~850 V、20 kWクラスは作動電圧250~450 Vまたは450~850 Vです。コンプレッサーホイールの回転数は、100,000 rpm以上に達します。「高速電気モーターと内蔵パワーエレクトロニクスの組み合わせにより、競争力のある製造コストを維持しながら、簡単にシステムを統合することが可能になります」と、Gackstatterは述べています。加えて、ボッシュのパワーエレクトロニクスに使われているシリコンカーバイド半導体が、このパワフルなコンポーネントの効率を大きく高めます。こうした特徴は、cellcentricが探し求めていたものです。
ハイテク製品が雇用を守る
エアコンプレッサーにおける最大の技術的課題は、エアベアリングとパワーエレクトロニクスを含めた高速電気モーターの生産規模を、特注生産から量産へと拡張することです。これらのシステムは、全体的に商用車のディーゼル燃料噴射システムに匹敵するほど技術が複雑であるため、雇用に好ましい影響を及ぼします。「この有望なコンポーネントは、ホンブルク工場の雇用を確保します」 と、Gackstatterは語ります。
ボッシュはモバイルおよび定置用燃料電池に取り組む
ボッシュは、水素にはエネルギー媒体としての明るい未来があると信じており、この領域に多額の先行投資を行っています。2021年から2024年にかけて、モビリティ用途の燃料電池に約6億ユーロ、さらに発電と熱を生成する定置型燃料電池に4億ユーロを投じる計画です。車両向け製品ポートフォリオは、個々のセンサーをはじめ、電動エアコンプレッサーやスタックなどのコアコンポーネント、燃料電池モジュール一式にまで及びます。
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