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国文学研究資料館と凸版印刷、「扇の草紙」翻訳コンテンツ『Found in Translation』 完成記念イベント開催

PR TIMES / 2020年2月22日 3時25分

国文学研究資料館の研究成果を活用しコンテンツ化。江戸東京博物館で初公開

国文学研究資料館(所在地:東京都立川市、館長:ロバート キャンベル、以下 国文研)と凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:麿 秀晴、以下 凸版印刷)は、共創プロジェクトを2018年10月に開始し、推進しています。今回、共創プロジェクトの一環として、国文研「ないじぇる芸術共創ラボ-アートと翻訳による日本文化探索イニシアティブ」(※1)の成果である「扇の草紙」の翻訳を活用して凸版印刷が開発した「扇の草紙」翻訳コンテンツ『Found in Translation』の完成記念イベントを、2020年3月25日(水)に江戸東京博物館(東京都墨田区)小ホールで開催します。



[画像1: https://prtimes.jp/i/33034/375/resize/d33034-375-509903-0.jpg ]

 「扇の草紙」は、扇形の画面に描かれた絵画と、その周囲に記された和歌を一緒に読み解く、遊戯性の高い作品群です。今回、「ないじぇる芸術共創ラボ―アートと翻訳による日本文学探索イニシアティブ」事業において、翻訳家・ピーター マクミラン氏が取り組んだ「扇の草紙」和歌66首の英訳を活用し、凸版印刷が取得した同作品の高精細デジタルアーカイブデータを用いて、『Found in Translation』を開発しました。本コンテンツでは、国文研が所蔵する屏風「扇の草紙」と、絵巻「阿不幾集」(2点とも室町時代成立、国文研貴重書)の高精細画像をアニメーションにし、扇の草紙の持つ遊び心に満ち溢れた世界観を表現しました。また、作品内に記された和歌を英訳したことにより、歌から読み取れる日本文化の特質を国内外の多くの人が楽しむことができます。

 本イベントでは、本コンテンツを用いながらキャンベル館長とマクミラン氏の対談を行うとともに、コンテンツの活用方法を紹介します。また会場内に体験コーナーを設置し、来場者が体験することができます。

 今後両者は、国文研の研究成果と凸版印刷の技術力を組み合わせたコンテンツの活用を通じて、国内外に日本文化の魅力を発信していきます。例として、凸版印刷が訪日外国人向けに実施しているツアープログラム「Profound Tourism」(※2)や、両機関の協同企画である「デジタル発 和書の旅シリーズ」(※3)などでの活用を予定しています。

■ 「扇の草紙」翻訳コンテンツ『Found in Translation』について

・翻訳家ピーター マクミラン氏が取り組んだ「扇の草紙」の英訳を活用

[画像2: https://prtimes.jp/i/33034/375/resize/d33034-375-872591-2.jpg ]

 国文研蔵「扇の草紙」2点に含まれる和歌66首をマクミラン氏が英訳。今回そのうち和歌5首を、コンテンツに収録しました。特に「傘」と「鷺」の絵で「かささぎ」という言葉をあらわすような日本語の豊かさと絵を使った遊び心が感じられる発想や、桜を雪に見立てるような表現により、日本文化の魅力を英語で伝えます。


・アニメーション化により古典籍の新たな楽しみ方を提案

[画像3: https://prtimes.jp/i/33034/375/resize/d33034-375-782487-1.jpg ]

 凸版印刷の高精細デジタルアーカイブ技術により取得した約6億7200万画素(屏風「扇の草紙」の場合)のデジタル画像を用いて、アニメーションを制作。扇の草紙の世界観をデジタルで表現することにより、古典籍の新たな魅力を発見するとともに、和歌に詠まれている「日本人の自然観」や「美意識」などの日本文化の特色を際立たせました。


・訪日外国人が日本文化を学ぶコンテンツとして活用
 マクミラン氏が英訳の過程で工夫した点から日本文化の特質を抽出し、その真髄をアニメーションで表現し解説を行う機能を搭載。凸版印刷が訪日外国人向けに実施しているツアープログラム「Profound Tourism」や国文研が主催するイベントなどで、日本文化の魅力を学ぶコンテンツとして活用することができます。

 なお、本コンテンツに使用した和歌を含む66首すべての英訳と各和歌の日本語原文、現代語訳、扇の画像、そしてマクミラン氏による巻頭エッセイを備えた「扇の草紙」閲覧コンテンツを、国文研のWEBサイトにて無料で配信予定です。

■ デジタル発 和書の旅-「扇の草紙」Found in Translation完成披露会


[表: https://prtimes.jp/data/corp/33034/table/375_1.jpg ]


 本イベントは、令和元年度日本博を契機とする文化資源コンテンツ創生事業「翻訳とパフォーマンスによる日本文学探索イニシアティブ」として実施します。

ロバート キャンベル氏プロフィール
日本文学研究者。国文学研究資料館長。
ニューヨーク市生まれ。カリフォルニア大学バークレー校卒業。ハーバード大学大学院東アジア言語文化学科博士課程修了、文学博士。1985年に九州大学文学部研究生として来日。同学部専任講師、国立・国文学研究資料館助教授を経て、東京大学大学院総合文化研究科教授。
2017年4月から現職。
近世・近代日本文学が専門で、特に19世紀(江戸後期~明治前半)の漢文学と、漢文学と関連の深い文芸ジャンル、芸術、メディア、思想などに関心を寄せている。ニュース番組のコメンテーター等をつとめる一方、新聞連載、書評、ラジオ出演など、多様なメディアで活躍中。

ピーター ジェイ マクミラン氏プロフィール
ないじぇる芸術共創ラボ トランスレーター・イン・レジデンス。
翻訳家、研究者、詩人、アーティスト。アイルランド国立大学ユニバーシティ・カレッジ・ダブリン首席卒業。哲学修士、英文学博士。東京大学非常勤講師を勤める傍ら、日本と世界をつなぐ架け橋としての活動を精力的に展開している。著書にThe Tales of Ise (英訳『伊勢物語』) (Penguin Books, 2016)、『英語で読む百人一首』(文春文庫 2017)、『英語で味わう万葉集』(文芸新書 2019.12)など。一般社団法人日本文化交流基金代表理事、株式会社 月の舟 代表取締役。 http://peter-macmillan.com


■ 国文学研究資料館・凸版印刷共創プロジェクト
 国文学研究資料館の資料(屏風・絵巻物や歴史資料等)を、文化財のデジタルアーカイブにおいて数多く実績がある凸版印刷がデジタル化し、そのデータを活用して日本文化の多様性と魅力を広く一般に発信するプロジェクトです。2018年10月15日より本格的に活動を開始し、「紫式部聖像」(石山寺)高精細ビューワの開発や、イベント「デジタル発 和書の旅」を実施しました。


※1 「ないじぇる芸術共創ラボ-アートと翻訳による日本文学探索イニシアティブ」
国文研に所蔵される貴重で豊富な古典籍(明治以前に日本でつくられた書物)という文化的資源を、芸術家や翻訳家など、研究者コミュニティ外のクリエイターに活用してもらい、新しい芸術的文化的価値を創造するプロジェクト。平成29年10月に始動し、現在は、アーティスト・イン・レジデンス(AIR)5名、トランスレーター・イン・レジデンス(TIR)1名が参加、研究者とのワークショップの様子や、その成果を活発に発信している。

※2 「Profound Tourism」
凸版印刷が文化財デジタルアーカイブ事業やイベント企画・運営などを通じて培ってきた知見をもとに、日本を訪問する国外の企業・団体などに対し、リアルとバーチャルを組み合わせ、日本の伝統文化に宿る精神性を伝える文化体験としてツアー形式で提供するもの。トッパングループで旅行事業を展開する株式会社トッパントラベルサービス(本社:東京都港区、代表取締役社長:島宗真太郎)と共同で企画・販売中。

※3 「デジタル発 和書の旅シリーズ」
国文研と凸版印刷が協同で行う出張型イベントシリーズ名。これまで宮城県大崎市鳴子温泉や京都市など数か所で行ってきた。


* 本ニュースリリースに記載された商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
* 本ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。
以 上

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