調剤薬局向けAI置き薬サービス「premedi(プリメディ)」4月26日(火)から首都圏を中心にテスト展開開始
PR TIMES / 2022年4月26日 17時45分
~必要性の高い医薬品をAIで予測することで、調剤薬局の課題を解決~ ~薬剤師の在庫管理業務を効率化し、厚労省の「患者のための薬局ビジョン」に貢献~
キリンホールディングス株式会社(社長 磯崎功典)は、調剤薬局向けの新規事業「premedi(プリメディ)」を、4月26日(火)から首都圏を中心にテスト展開を開始し、1年間で100店舗の薬局への展開を目指します。食から医にわたる事業領域でイノベーション創出を目指す社内新規事業公募制度「キリンビジネスチャレンジ」から誕生した当事業の展開を通して、特に中小規模の調剤薬局の課題を解決するとともに、ヘルスサイエンス領域での事業成長を目指します。
[画像1: https://prtimes.jp/i/73077/381/resize/d73077-381-4fc13c6e2fff85ee17b4-3.png ]
調剤薬局には、日々さまざまな医療機関から患者さんが訪れます。調剤薬局の多くは医療機関の門前に建てられるため、このような門前の医療機関から発行される処方せんが最も多く、処方内容も一定程度把握ができるため、調剤薬局は医薬品の在庫管理を適切に行えます。一方、処方せんの約3割※1は門前以外の医療機関から発行されており、普段は取り扱い頻度の低い医薬品が求められこともあります。在庫がない場合は、直ちに調剤ができないケースもありますが、医薬品によっては緊急を要することもあり、薬剤師が他の薬局に赴き、在庫を調達するケースも日本各地で発生しています。
厚生労働省が2015年に策定した「患者のための薬局ビジョン」※2においても、調剤薬局は、医療機関の門前などの立地に依存し、地理的な便利さだけで患者さんに選択される存在から脱却し、適切な服薬指導などによって“かかりつけ薬剤師・薬局”として機能することが掲げられています。そのため、今後の調剤薬局においては、さまざまな医療機関からの処方に対応する必要性がさらに高まる見込みです。
また、取り扱い頻度が低い医薬品は、適正な在庫を正確に予測することが難しいのが現状です。在庫を置いても処方されない場合も多く、薬局の経営を圧迫する余剰在庫になる可能性もあります。
※1 厚生労働省「かかりつけ薬剤師・薬局機能調査・検討事業」 かかりつけ薬剤師・薬局に関する調査報告書(平成30年3月)
(23)処方箋集中率 (問92.) 平成29 年10 月1カ月間における処方箋集中率のうち各薬局の集中率1位(門前など、最も多くの患者がくる医療機関から発行される処方箋の割合)の平均値が71.5%であることから、処方の約3割は門前以外からの医療機関であることを示す
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11120000-Iyakushokuhinkyoku/H29tyousahoukokusyo.pdf
※2 厚生労働省「患者のための薬局ビジョン」(平成27年10月23日)
https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/vision_1.pdf
当社は、患者さんに必要とされる医薬品を、調剤薬局が余剰在庫を持たず安定してお届けすることを助けるサービス「premedi」のテスト展開を開始します。「premedi」の導入で、薬剤師の皆さんが医薬品の在庫管理にかける時間・手間を効率化することで、創出した時間を患者さんへのサービス向上に繋げます。
「premedi」は、キリングループのマーケティングリサーチの知見を活用した独自のAI予測リコメンド手法で、各調剤薬局店舗が医薬品の在庫欠品リスクを減らし、適正な在庫管理を提案する置き薬サービスです。調剤薬局から過去の出荷データを当社が受領し、取り扱い頻度は低いものの調剤の可能性のある医薬品をAIで予測して医薬品を約100種類提案するとともに、保管棚を貸し出します。また、医薬品は当社の販売パートナーが小ロットで販売し、調剤薬局にお届けします。使用期限の近付いた医薬品は、販売パートナーが買い取る※3ことができるため、取り扱い頻度が低い医薬品の欠品をローリスクで減らすことができます。
※3 販売パートナーの買い取りは、別途定める条件を満たす医薬品に限る
当社は、「premedi」の展開を通じて、調剤薬局・患者さんの課題解決を図るとともに、経済的価値を両立するCSV※4経営を推進していきます。
※4 Creating Shared Valueの略。お客様や社会と共有できる価値の創造
■事業概要
1.サービス名 「premedi(プリメディ)」 https://premedi.kirin.co.jp/
2. 提供元 キリンホールディングス株式会社
3.サービス内容
・調剤薬局ごとに患者さんに必要とされる可能性が高い医薬品リストをAIが選定します。そのリストを活用し調剤薬局にて、購入する医薬品を最終決定していただきます。
※医療用医薬品のうち、都度定めるリストに含まれる医薬品から選定
・選定した医薬品の保管棚をお貸し出しします。医薬品は販売パートナーから小ロットで購入いただけます。
・使用した分はオンラインで簡単に発注し、補充することができます。
・使用期限が近付いた医薬品は販売パートナーによる買い取りが可能なため、常に十分な期限のある医薬品を取り揃えることができます。調剤薬局は取り扱い頻度の低い医薬品の在庫リスクと欠品リスクを同時に減らすことができます。
※販売パートナーの買い取りは、別途定める条件を満たす医薬品に限る
[画像2: https://prtimes.jp/i/73077/381/resize/d73077-381-cb30f1590172be774011-1.jpg ]
[画像3: https://prtimes.jp/i/73077/381/resize/d73077-381-ac7902860e498b969109-2.jpg ]
■事業開発担当者コメント
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「premedi」を構想したきっかけは、友人の薬剤師さんとの会話でした。薬剤師さんが、患者さんの症状を確認しながら健康な生活を送るために多様な提案を行っていることに感動した一方、在庫管理作業に必要以上の時間が割かれるのは社会にとって大きな機会ロスだと感じました。薬剤師さんが本来の役割である患者さんへの対人業務に時間を割き、より働きがいのある環境が生み出せれば、患者さん、そして日本中を元気にすることができるのではないかと考えました。
「premedi」は、数えきれないほど薬局に通い、たくさんの薬剤師さんにご協力をいただきながら事業化することができました。私は薬局がこれからの日本の健康を牽引する中心地になることを確信しています。「premedi」を通じて、患者さんの笑顔と、薬剤師の皆さまの働きがいに貢献していきます。
キリングループは、自然と人を見つめるものづくりで、「食と健康」の新たなよろこびを広げ、こころ豊かな社会の実現に貢献します。
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