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世界初、D-アスパラギン酸にコラーゲン線維束形成を促進する効果を発見 コラーゲン線維を太くしっかりした束へ導くことにより、ハリ・弾力のある肌を実現

PR TIMES / 2015年8月31日 17時20分



 資生堂は、D-アミノ酸の一種である「D-アスパラギン酸」がコラーゲンの「線維束(せんいそく)」を形成する様子を可視化し、D-アスパラギン酸がコラーゲン線維を太くしっかりした線維束へ導く効果を世界で初めて発見しました。当社は、この研究成果を今後発売するスキンケア化粧品に応用していきます。
 また、本研究について、8月3日にオーストリア・ウィーンで開催された国際アミノ酸・ペプチド・タンパク質学会※1(International Congress on Amino Acids, Peptides and Proteins)にて発表しました。

※1 アミノ酸研究に携わる医学・農学・理学などの幅広い分野の研究者が世界中から集い、2年に1度開催される国際学会。今回は366演題の研究が発表された。

《D -アスパラギン酸がコラーゲン線維を太くしっかりした線維束へ導く》
 資生堂は、D-アスパラギン酸を添加した線維芽細胞を観察し、真皮(I型)コラーゲン線維束形成が促進されている様子を可視化しました※2。この可視化により、肌のハリに重要な役割を持つ真皮(I型)コラーゲン線維にD-アスパラギン酸を添加すると、無添加のものに比べて線維が太くしっかりとすることがわかり、D-アスパラギン酸に真皮(I型)コラーゲン線維束形成の促進効果があることを、世界で初めて発見しました(図1)。ヒトの体内に存在するD-アミノ酸のうち、コラーゲンへの作用が科学的に証明されたのはD-アスパラギン酸が初めてです。若々しい肌のハリ・弾力の土台とも言える真皮(I型)コラーゲンは、加齢に伴って減少するだけでなく、コラーゲン線維束の密度も低くなっていきます。今回の知見から、D-アスパラギン酸がコラーゲンを太くしっかりした線維束へと育むことがわかりました。
 資生堂が肌のハリのために重要であることを見出してきた3つのコラーゲン※3対応技術に加え、この研究成果を今後発売するスキンケア化粧品に応用していきます。

※2 肌や測定試料を傷つけることなくコラーゲンを観察できる、第二高調波発生(Second Harmonic Generation: SHG)顕微鏡を利用。
※3 真皮(I型)コラーゲン、基底膜シート型(IV型)コラーゲン、吊り型(VII型)コラーゲン。

[画像1: http://prtimes.jp/i/5794/405/resize/d5794-405-173765-1.jpg ]

真皮三次元モデル(実際の皮膚を再現するように真皮線維芽細胞を立体的に培養したモデル)におけるコラーゲンの観察像。無添加やL-アスパラギン酸を添加した場合に比べて、D-アスパラギン酸を添加した場合は太いコラーゲン線維束が増えている。


【参考資料】 資生堂のD-アミノ酸研究について
 タンパク質を構成するアミノ酸20種のうち19種には、鏡映しとなる2種類の構造(L-アミノ酸、D-アミノ酸)があり、鏡像異性体(キラルアミノ酸)と呼ばれています。従来の分析方法はD-アミノ酸とL-アミノ酸を識別して定量する能力が不十分であったため、アミノ酸の発見以来100年以上の間、ヒトの体内で機能をもつアミノ酸のほとんどがL-アミノ酸だと考えられてきました。資生堂は、2003年に九州大学大学院薬学研究院・浜瀬健司准教授と共同開発した独自のD-アミノ酸網羅的解析技術※4を活かし、世界に先駆けてD-アミノ酸分野の研究に取り組んできました。

 これまで資生堂は、食品科学や皮膚科学の分野において下記を明らかにしてきました。
■食品科学分野
○特定の発酵食品においてD-アミノ酸が多く含まれること。
■皮膚科学分野
○ヒトの体内に存在するD-アミノ酸のうち、皮膚の真皮では遊離D-アスパラギン酸※5の濃度が他の組織と比べて高いこと。
○角層中の遊離D-アスパラギン酸の量が加齢によって減少すること。
○D-アスパラギン酸は美肌効果(真皮線維芽細胞に対するコラーゲン産生促進効果・抗酸化効果)を発揮すること。

 今回の研究成果では、先進的なD-アミノ酸研究と30年以上にわたる肌のコラーゲン研究とを融合させ、皮膚内に存在する遊離D-アスパラギン酸が若々しい肌に重要な因子であることがわかりました。
 資生堂は、お客さまの期待に応え続ける会社を目指し、今後もD-アミノ酸の解析技術を活かし、先進の基礎技術を基にした製品開発を推進していきます。

※4 キラルアミノ酸メタボロミクス技術(特許取得済み、特許第4291628号)。二次元高速液体クロマトグラフィーを用いて、20種のD-アミノ酸、L-アミノ酸を網羅的に解析できる(図2)。
※5 タンパク質の構造の一部になっておらず、単独で皮膚内や血中に存在するD-アミノ酸を「遊離D-アミノ酸」と呼ぶ。
[画像2: http://prtimes.jp/i/5794/405/resize/d5794-405-932836-2.jpg ]


▼ ニュースリリース
http://www.shiseidogroup.jp/releimg/2483-j.pdf?rt_pr=tr393

▼ 資生堂グループ企業情報サイト
http://www.shiseidogroup.jp/?rt_pr=tr393

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