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文化庁・朝日新聞社が主催、青二プロダクション、青二塾、声優グランプリが協力。”声”による表現方法を学び、視覚障害者の可能性を広げる『「声の力」プロジェクト』始動!

PR TIMES / 2019年10月1日 18時40分

声優・古川登志夫さんによる盲学校での特別授業が開催

文化庁・朝日新聞社による「平成31年度障害者による文化芸術活動推進事業」内、障害者等による文化芸術活動推進プロジェクト『「声の力」プロジェクト』が発足。視覚障害児が”声”による伝え方の多様性を学ぶことで、自分の可能性を再発見してもらうことを第一目的としているプロジェクトです。
その第一弾の活動「プロ声優による盲学校への出張授業」として、7月21日(日)、筑波大学附属視覚特別支援学校にて声優・古川登志夫さんの特別授業が行われました。



この日授業を受けたのは、アニメが好きで声優やアニメ関係の仕事に興味を持つ高校生の男女8名。全員視覚障害があり、8名のうち4名は点字で、4名は拡大文字で台本を読みますが、文章を読むスピードは晴眼者と変わりがありません。みんなアニメに詳しく、プロの声優さんから学びたいという意欲に満ちていて、とても活気あふれる授業が展開されました。

教室でスタンバイしていた8名の前に古川さんが登場し「数多くの作品に出演されている人気声優で、声優、ナレーターの養成所・青二塾の塾長も務められている古川登志夫さんです」と紹介されると、生徒から「ええーっ!?」と感激の声が上がりました。
まず古川さんのプロフィールを紹介。『ONE PIECE』のエース、『からくりサーカス』ではフェイスレス他複数の役を演じるなど、これまで古川さんが演じた人気キャラクターの数々を上げていきます。『うる星やつら』の諸星あたるの名前が出ると、「おおーー」とひと際大きなリアクションがありました。
今度は生徒たちの自己紹介。一人ずつ、自分の名前と好きなアニメを発表しました。好きなアニメに『名探偵コナン』を挙げる人が多く、古川さんは「僕が出ていたアニメだからって、気を遣っているんじゃ?」と言って笑わせる一幕も。

[画像1: https://prtimes.jp/i/7785/549/resize/d7785-549-799786-0.jpg ]

生徒たちの緊張がほぐれたところで、いよいよレッスンに入ります。まずは声の出し方の基本となる腹式呼吸と胸式呼吸という2つの呼吸法を学び、続いて笑い方についてのレクチャーを受けました。「『へへへへ…』と笑うときには、頭に『ヌ』をつけて『ヌへへへへ…』とやるといい」と古川さんからのアドバイスがあると、生徒の中から「あ、確かに!」と驚きの声が上がりました。
[画像2: https://prtimes.jp/i/7785/549/resize/d7785-549-624203-1.jpg ]



[画像3: https://prtimes.jp/i/7785/549/resize/d7785-549-438980-2.jpg ]

休憩をはさんでの2時限目は、まず全員で立って「アエイウエオアオ」と発声練習からスタート。その後、昔ばなしの「桃太郎」を教材に一人ずつ本読みを行いました。全員の読みを聞いて「みんな素直な読みで、好感度が高いです」と嬉しそうな古川さん。次に「素直もいいけど、今度は抑揚をつけてオーバーにやってみましょう」と古川さんがお手本を見せてくれました。プロによる迫真の演技に、生徒たちは引き込まれるように聞いていました。

最後に次回までの課題をもらって、第1回目の授業は終了。参加した生徒たちは「プロの声優さんに直々に教えていただけるなんて、貴重な体験ができました」「(古川さんの)演技を実際に聞けるなんて夢みたい」と一様に声を弾ませていました。

この日の授業の感想について、古川さんにお話を伺いました。

――今日の生徒さんたちの印象はいかがでしたか?
「今日一番緊張していたのが僕だと思いますけど(笑)、生徒さんたちは皆さん意外とリラックスしていたので、その意味ではやりやすく感じました。みんな前のめりなんですよね。普通、最初の授業では、声優を目指す子たちが集まっている養成所でも、何か振ると『え、私がやるんですか?』と躊躇してしまいます。でも今日の子たちは最初から参加する気持ちが強くて、大変やりやすかったです。最初はちょっと緊張していたかもしれないけど、少し話を始めたら表情がどんどん変わっていきました。やっぱりアニメやサブカル系のコンテンツに興味のある子たちだなと一見してわかりましたし、明るくて前のめりで、やる気がひしひしと伝わってきて、楽しい授業ができたと思います」

――発声練習のときは、いかがでしたか?
「そんなにすぐできるとは思っていなかったんですよ。一呼吸で早めに息を吸って4カウントで吐くとか、最初はなかなかできないものですが、レクチャーを受けたことのある子たちのようにできていたので驚きました」

――原稿読みのときは?
「あんなに早く読めるとは実は思っていなかったです。点字の台本というものを目の当たりにするのは初めてで、恐らくあの早さでは読めないだろうから通常のレッスンとは違う時間の流れになるのかなと想像していましたけど、まさかあんなに早く読めるとは驚きましたね。見事に裏切られました。物語を読むときは一人ひとり非常に素直に読んでくれて、むしろ『プロもこのように読めたら』と思わせるような子までいるほど。プロがテクニカルに読むと、つい表現過多、表情過多になってしまうようなところがすーっと入ってきて驚きましたね。僕自身、勉強になりました」

――2回目、表情をつけて読むのは難しそうでしたね。
「そうですね。難度的には1段階上がりますから。しかも喜怒哀楽がそれとなく入っているスクリプトになっていますので、いきなりやってもらうのは難しかったかもしれません。でも、今日の子たちは期待できると思います。全員が声優になりたい人ばかりではないと思いますが、みんな前向きで、アニメが好きな人たちなので、次回の授業は1回目の授業よりも期待感が高いです」

――今日の授業の感想をお願いします。
「一番驚いたのは、やはり読みが素直だったことですね。私たちプロは足し算の演技、引き算の演技と言いますけど、引き算の演技というのはプロになればなるほど難しくなってくるんです。プロはみんな、自分の番になると自分の持てる技を全部出そうとしますから、足し算の演技になりがちなんですが、本当にうまい声優は、なるべく余分なことをやらずに、いらないものをそぎ落とした表現ができるんです。そういう人は、現場で見ていても『うまいな』と思いますね。その部分では、今日は『いいな』と思う人がいました。特に『桃太郎』のようなおとぎ話の読み聞かせには、今回のような素直な読みがいいんじゃないかと思います」

古川さんによる第2回目の特別授業の様子は後日配信予定。さらに今後の展開として、ラジオドラマ共同制作のための合宿、地方の盲学校での出張授業、合宿の成果報告を兼ねたシンポジウムが都内で開催される予定です。


『「声の力」プロジェクト』とは


文化庁の「平成31年度障害者による文化芸術活動推進事業」として、視覚障害児が声による伝え方の多様性を学ぶことで、自分の可能性を再発見することを目指すプロジェクト。文化庁と朝日新聞社が主体となり、株式会社青二プロダクション、青二塾と「声優グランプリ」編集部(株式会社主婦の友インフォス)協力のもと事業進行中。

【実施主体】
主催:文化庁、株式会社朝日新聞社
協力:株式会社青二プロダクション、青二塾、株式会社主婦の友インフォス(『月刊 声優グランプリ』)



『声優グランプリ』とは


1994年に創刊、2019年11月に創刊25周年を迎える世界No,1の声優誌。声優ファン・声優志望者にさまざまな方向からアニメ・声優情報をお届けする総合エンターテインメント媒体です。毎月10日発売!電子版も好評配信中!


▼声優グランプリ公式サイト「seigura.com」
https://seigura.com/

(C)Shufunotomo Infos Co.,Ltd. 2019

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