日本の食文化を後世に遺す「今年の一皿(R)」 2016年は「パクチー料理」に決定!
PR TIMES / 2016年12月5日 14時41分
食を主要テーマにさまざまな調査・研究を行い、その成果や提言を広く発信する株式会社ぐるなび総研(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:滝久雄 以下、ぐるなび総研)は、今年の日本の世相を反映し象徴する2016年「今年の一皿」に「パクチー料理」を選定しました。
2016年「今年の一皿」
パクチー料理
[画像1: https://prtimes.jp/i/1511/602/resize/d1511-602-306835-0.jpg ]
「今年の一皿」は、その年に話題になったことに加え、社会の動きと関係が深く、世相を反映し、さらに食文化の記録として後世に受け継ぐ価値があることを基準に選定します。日本の食文化を人々の共通の遺産として保存するために2014年に開始し、今回で3回目となります。2016年 「今年の一皿」は飲食店情報サイト「ぐるなび」にアクセスした月間5,700万人のユニークユーザーが検索したビックデータと1,448万人のぐるなび会員を対象としたアンケート結果から、今年話題となったキーワードを複数抽出。それをメディア関係者(※1)審査を経て、15のノミネートワード(※2)を選定。この中から「パクチー料理」が2016年「今年の一皿」として選定され、ぐるなび総研の承認を経て決定しました。
パクチーとは、セリ科コエンドロ属に分類される野菜の一種で、特有の味と強い香りが特徴です。英語ではコリアンダー、中国語では香菜(シャンツァイ)などさまざまな名称で呼ばれ、タイ、ベトナム、中国のほか、ポルトガル、メキシコ、インドなど各国の料理で広く使用されています。また、静岡県、岡山県をはじめとする国内でも各地で生産されています。
【選定理由】
•かつてはエスニック料理における「薬味」としての存在であったが、業態を越えて近年「主役」に転じた。山盛りのパクチーサラダを始め、鍋、カクテル、スイーツ等、バリエーションも豊かになり、飲食店が相次いでメニューに導入した。
•香りや味わいに魅了される消費者が激増し、愛好家を「パクチスト」と呼ぶ造語も生まれた。
•比較的栽培しやすいことから国内の生産者が増え、多くの量販店で購入できるようになった。大手メーカーによる調味料、レトルト食品やスナック菓子等の商品化も進み、一般家庭にも広く浸透した。
•健康や美容に良いものを摂取したいという消費者ニーズが増える中、高い栄養価にも関心が集まった。
•今後もパクチーを始めとするさまざまな野菜が、これまで以上に日々の食事の中心的な存在として取り入れられていくことが期待できる。
(※2)15のノミネートワード
「伊勢うどん」「牛かつ」「熊本ラーメン」「シュラスコ」「しらす丼」「進化系餃子」「チョップドサラダ」「パクチー料理」「ローストビーフ丼」「カフェインレス飲料」
「機能性チョコレート」「強炭酸ドリンク」「こうじ甘酒」「コーヒー」「日本ワイン」
50音順
準大賞
日本ワイン
[画像2: https://prtimes.jp/i/1511/602/resize/d1511-602-329728-1.jpg ]
国税庁は日本ワインを「国産ブドウのみを原料とし、日本国内で製造された果実酒」と定義し、濃縮果汁などの海外原料を使用して国内で製造されたワインと区別している。
【選定理由】
●平成27年10月に、国が定める初めてのワインのラベル表示のルールとして「果実酒等の製法品質表示基準」(表示基準の適用開始日は平成30年10月30日)を策定したことから、「国産ワイン」との違いが明確化され、消費者の関心も高まった。
●5月に三重県で開催された「伊勢志摩サミット」で各国首脳に提供されたこと、また世界最大規模のワイン国際コンクールで受賞したことなど、国内外で高く評価され、今後さらなる普及が期待される。
特別国際賞
シュラスコ
[画像3: https://prtimes.jp/i/1511/602/resize/d1511-602-727796-2.jpg ]
鉄串に牛肉などの肉類を刺し通して、荒塩(岩塩)をふってじっくり焼く、ブラジルをはじめとする南アメリカの肉料理である。
【選定理由】
●国際的なスポーツ大会の開催国、ブラジルの料理として注目され、日本の一般消費者にも認知が広がった。
●今までは一部の専門店に限られて提供されていたが、メニューに取り入れる飲食店が増加した。
特別賞
こうじ甘酒
[画像4: https://prtimes.jp/i/1511/602/resize/d1511-602-980530-3.jpg ]
甘酒は、原材料の違いで2つに分類される。こうじから作る甘酒は、粥に米麹を混ぜて保温し、発酵させたもの。発酵の過程で米のデンプンが分解されてブドウ糖になるため自然な甘みがでる。ノンアルコールである。酒粕から作られる甘酒は、日本酒醸造の際に出る酒粕を原料とし、少量のアルコールを含む。酒粕を湯で溶き、砂糖などの甘味を加えたもの。
【選定理由】
●世界的な発酵食品ブームの中、日本の国菌である「こうじ菌」が再評価された。同時に「飲む点滴」という表現が話題となり、その栄養価の高さにも改めて注目が集まった。
●今年は猛暑の影響もあり、食品メーカーが続々と夏の水分・栄養補給として冷やした甘酒を発売した。外食においても甘酒を使用した新メニューが導入された。
特別賞
進化系餃子
[画像5: https://prtimes.jp/i/1511/602/resize/d1511-602-159852-4.jpg ]
従来の具材の概念(豚肉、ニラ、キャベツ)を越えて、さまざまな具材と自由な発想で考案された餃子。たれも、醤油、ラー油、酢が長く親しまれてきたが、新たに洋風のソースやエスニックのスパイスなどバリエーションが広がっている。
【選定理由】
●ワインと共におしゃれに楽しむスタイルの餃子専門店が増え、多くの女性に受け入れられるようになった。
●B級グルメとして親しまれてきた餃子が、味、質、見た目ともに磨きあげられ、その存在感を増した。
特別賞
ローストビーフ丼
[画像6: https://prtimes.jp/i/1511/602/resize/d1511-602-376173-5.jpg ]
ごはんの上に薄切りの赤身ローストビーフをボリュームたっぷりに盛った丼。従来ローストビーフに多く使われるグレイビーソースではなく、ごはんに合う醤油ベースのたれが特徴。
【選定理由】
●高級品であったローストビーフが、日本人に馴染みのある米飯やたれと合わさって丼になったことで、親しみやすい料理となり広く浸透した。
●山盛りのローストビーフは写真映えすることからSNSでも拡散され、専門店では入店を待つ人々が連日長蛇の列をなした。
●近年の消費者の「赤身肉」嗜好も後押しし、さまざまな飲食店業態でメニューに導入され、全国的な広がりもみせている。
ぐるなびは、ビッグデータと食の研究・教育を通じて、食文化の発展へ寄与することを目指しています。ぐるなび総研は、「今年の一皿」をその啓発活動と位置づけ、日本のみならず世界へ向けて発信することで、優れた日本の食文化のさらなる発展に貢献できればと願っております。
※1【審査協力】 60社 69媒体 94名
朝日新聞 社会部・文化くらし報道部・経済部・生活文化部、毎日新聞 編集編成局ほか、読売新聞 広告局・生活部ほか、日本経済新聞、産経新聞 文化部・経済部、日刊工業新聞、東京新聞、中日新聞、下野新聞、茨城新聞、埼玉新聞、山陽新聞、南日本新聞、共同通信 文化部ほか、時事通信 経済部、日本テレビ
【2016年「今年の一皿(R)」開催概要】
主催:株式会社ぐるなび総研
共催:株式会社ぐるなび
後援:農林水産省、国土交通省観光庁
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