「CROSSOVER JAPAN 2017」ライブレポート
PR TIMES / 2017年9月19日 16時41分
2003年の5月、フュージョン・ミュージックの祭典として、よみうりランドEASTで第1回が開催された “CROSSOVER JAPAN” 。2004年の第2回、2005年の第3回とつづけて国立代々木競技場第一体育館で、その後2012年12月、東京国際フォーラムAに会場を移し “CROSSOVER NIGHT” として回数を重ねていった。そして2017年9月15日、再び “CROSSOVER JAPAN” のタイトルを掲げ、伝説のイベントが前回と同じく東京国際フォーラムAにて5年振りに復活。会場にはクロスオーバー・ミュージックが全盛だった70年代後期から80年代にかけての、あの時代を懐かしむ世代をはじめ、老若男女フュージョン・ミュージックのファンが多数詰めかけていた。
まずトップ・バッターはカシオペアの第三期と位置づけられるCASIOPEA 3rd 。メンバー・チェンジや約6年の活動休止期間を経ながらも、今年で結成40周年を迎えた。第2期カシオペア時代のアッパーな曲「FIGHT MAN」で始まったステージは、いきなりパワー全開。メンバー全員がバカテクな中でも、やはり野呂一生のギターはバンドの看板。2期、3rdの曲というふうに時代ごとに区切ってステージは進行し、最後はやはり1期の曲「ASAYAKE」で締めくくった。40年経った今も、スピード、スリル、テクニックは健在であった。
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2番手に登場したのは、鈴木茂 BAND WAGON 。ハックルバック時代からの盟友、田中章弘(b)をはじめ、最近の彼のライヴを支える精鋭ミュージシャンたちがバックを固める。オープニングは、1975年の名作『BAND WAGON』から「砂の女」。ギターのイントロが始まった途端、場内は騒然となりヒートアップ。「100ワットの恋人」「微熱少年」で聴かせた伝家の宝刀、スライド・ギターの斬れ味も鮮やかであった。今回のイベントでは唯一のボーカル曲が、イベント全体において程よいアクセントにもなっていた。
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3番手は大阪が誇る上方フュージョン・バンド、NANIWA EXPRESS 。解散、再結成を経たものの、不動のメンバーで結成40周年を迎えた。大阪らしいソウル/ファンクを根っこに持つディープなグルーヴが特徴の彼らの演奏は「KOYA SAMBA」でスタート。そして80年代当時シングルにもなったヒット曲「Believin’」は、客席を大いに沸かせていた。また、往年のファンは言うに及ばず、このバンドを初めて見た、あるいはあまり馴染みがなかったという人たちからも熱い支持を得て、新しいファンを獲得していたのが印象的だった。
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そしてトリは我らがギター・ヒーロー、高中正義。いきなりサーフ・ギターを持って現れ、「BLUE LAGOON」でスタート。これで客席が沸かないわけがない。そのあとはギターをお馴染みブルーのSGに持ち替え、80年代のナンバーを中心に熱演。エフェクターを使った多彩な音色もギター・マニアたちの注目するところである。もちろん、いつもの「READY TO FLY」で客席は総立ち。曲構成にもいつもとは違った試みがあり、これからすぐに始まる東名阪ツアーの前哨戦とでも言うべきこの日のステージは、その期待を煽るに充分な演奏だった。
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4時間近い長丁場でありながら、あっという間に終わったという感のCROSSOVER JAPAN 2017。時間を感じさせなかったのは、出演者たちが揺るぎない個性を持っていたからだ。さらに、それぞれのバンドの主人公であるギタリストたち、日本の一流ミュージシャンが一堂に会したと言っても過言ではない豪華なメンバーたち、全員が70年代より日本の音楽シーンを創ってきたベテランでありながら、現在もシーンの最前線で活躍している。このイベントに懐メロ感が希薄なのは、出演ミュージシャンたちの現役感の強さゆえであろう。そして、それはライヴでこそ真価を発揮できるという自信の表れでもある。クロスオーバー/フュージョンというジャンルの特徴である、アイデアと高度な演奏技術に裏打ちされたそのスタイルは、これからも時代を越えて支持されていくことだろう。
(文・近藤正義 撮影・MASAYUKI NODA)
「CROSSOVER JAPAN 2017」
2017年9月15日(金) 東京国際フォーラム ホールA
高中正義 Christmas Special Live 2017 “まさよし この夜”
12/23(土)昭和女子大学 人見記念講堂
10/7チケット発売(キョードー東京 0570-550-799)
https://kyodotokyo.com/takanaka-xmas2017
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