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【IDEE TOKYO】「民藝のあわい」展 開催のお知らせ

PR TIMES / 2020年10月16日 15時45分

2020年10月23日(金)~11月24日(火)IDEE TOKYOにて開催。

IDEE TOKYO(東京都千代田区/グランスタ東京B1F)に併設するIDEE Galleryでは、2020年10月23日(金)~11月24日(火)の期間、「民藝のあわい」展を開催いたします。



[画像: https://prtimes.jp/i/987/1106/resize/d987-1106-251992-0.jpg ]

本展では、毎年開催される日本民藝館展(*)に作り手ではなく配り手として出品し続ける立場という共通項を持つ、工藝店店主の高木崇雄氏、クラフトバイヤーの日野明子氏、OUTBOUND / Roundaboutの小林和人氏の三者が、民藝とその周縁をグラデーションの様に繋ぐ「間|あわい」の品々とともに、民藝とはなにかを改めて考え、皆様に問い直します。

*日本民藝館展...東京駒場・日本民藝館で年に一度行われる新作公募展。1934年の日本現代民藝展に端を発し、現在まで続く(とはいえ2020年は疫病のため中止)、「民藝の今」を問う公募展。当落をめぐる講評会の盛り上がりにおいて一部に知られる。

本展に関して
〈民藝〉は、決して定義づけられるものではありません。けれど、〈民藝〉をものさしとしている人・モノに接するとわかります。「なにが民藝かわかる」のではなく、「実は自分はわかっていたことがわかる」のです。狭っくるしい枠を守ることが〈民藝〉を特権的なものとする手段なのではないはずです。今という時代において何を、誰を肯定できるのか、〈わかる〉のかを確かめてゆく試みこそが〈民藝〉を自分の、そして皆のものにする手立てなんじゃないかな、と思うのです。
ー「工藝風向」店主高木崇雄

プロフィール
1974年高知生れ、福岡育ち。京都大学経済学部卒業。2004年に「工藝風向」設立。柳宗悦と民藝運動を対象として近代工藝史を研究し、九州大学大学院芸術工学府博士課程単位取得退学。日本民藝協会常任理事・『民藝』編集長。著書に『わかりやすい民藝』(D&DEPARTMENT PROJECT)、共著に『工芸批評』(新潮社青花の会)など。instagram @foucault

民藝を意識したのはいつだったか。学生時代に旅をして、何気なく入った"民藝館"と名のつく施設は、どこも居心地の良い場所だった。"民藝店"もそうだった。陶器を選んで、会計する際、お店の方が丁寧にうつわの高台をすり合わせてくれたあの仕草と音は、私にとっての"民藝"そのものだった。大人になって、自分が経済活動に関わるようになった時、民藝を作り、売ることも経済活動だと知った。"日本民藝館展"という公募展には、作り手だけでなく、つなぎ手(配り手)も出品者になれると知った。つなぐ人の目、つなぐ人の役割が認められることが嬉しかった。
100年前、柳宗悦たちに見出されて"民藝"の仲間になったものたちがたくさんある。同じように、我々が見つけて、これから民藝に加わるものもあると思うと、ドキドキするのだ。
ークラフトバイヤー日野明子

プロフィール
1967年神奈川生れ。共立女子大学家政学部生活美術学科在学中に教授であった故秋岡芳夫氏の影響を受ける。松屋商事(株)(百貨店松屋子会社・1998年に解散)にて北欧テーブルウェアおよび国内クラフト/工芸品の営業を経て、1999年独立、スタジオ木瓜を設立。一人で問屋業を始める。ショップと作家・産地をつなぐ問屋業を中心に、生活に関わる日本の手仕事・地場産業の展示会や企画協力、アドバイスを行う。https://utsuwacafe.exblog.jp

今から6年前、OUTBOUNDにて取り扱いの品を日本民藝館展- 新作工藝公募展- に初出品しました。結果は、山崎大造氏の生簀篭が日本民藝館賞を受賞。予想外の結果にポカンとしつつも、未知だった世界に評価して頂けた事を素直に喜びました。続けて翌年出品した品々は、全て選外。そこから俄然面白くなり、毎年の年末に開催される民藝館展にはストライクの品だけではなく、外角ギリギリの球も投げ続け、それにより民藝とは一体何であるかを探る試みを続けて参りました。答えは逃げ水の如く、近づこうとした途端に目の前から消え失せ、逆に興味は深まるばかりでした。それは例えるなら、矛盾に満ちた人物に時に惹かれてしまうかの様です。

そのなかで個人的な仮説として浮かび上がってきた事というのは、物としての「民藝」は二つあるのではないかという事です。一つは柳が選んだ「民藝」。つまり、民藝館に収められている館蔵品です。そしてもう一つは、毎年開催される民藝館展にて新作工藝として評価される「民藝」。いずれも、大地から掘り起こした穀物の逞しさや、収穫を待つ果実の瑞々しさのような共通する魅力を覚えることには違いありません。しかしながら、前者は「生活上の必然より絞り出された死活の道具(及び祭具)」であり、その多くは再現が困難な一点物の魅力に満ちている様に感じられます。一方で後者は、研鑚を積む事で獲得した職人的技能を基に生み出される、再現を前提とした一定品質の反復生産品、つまりは「産業としての手仕事」という側面が強い様に感じられます。

となると、産業以前の焼き物である土器、素材と呼応しながら即興的に編んでいく竹籠、乾燥の過程に生じる歪みを生かす生木刳りのボウルなどがことごとく選外になるのも頷けます。ですが、それらの品々にも生き生きとした固有の滋味を感じるのは何故なのか、その事を常に考えています。地を塗りつぶして図を描き出すネガティブ・ペインティングの様に、本展に並ぶ境界上の品々が、その輪郭を浮かび上がらせ、民藝について改めて考える場となりましたら幸いです。
ー「OUTBOUND / Roundabout」店主小林和人

プロフィール
1999年より生活用品の店Roundabout(ラウンダバウト)を運営。2008年には、物がもたらす作用に着目する場所OUTBOUND(アウトバウンド)を始動。平成26年度日本民藝館展- 新作工藝公募展-に出品した山崎大造氏による生簀篭が日本民藝館賞を受賞。翌年は出品物が全て選外に。以来、同展の講評会の面白さに目覚め、毎年出品を継続している。instagram @kazutokobayashi

出展作品例
高木崇雄:豊永盛人(張子)、石川昌浩(硝子)、登川均(陶器)、坂本創(陶器)、お香、日本民藝協会刊行書籍 他
日野明子:一陽窯(備前焼)、一景舎(くるみ籠)、平岡正弘(拭き漆のカトラリー)、金城宙矛(陶器)、庄川挽物木地(木工)、安比塗(漆器)、料理屋で使い込んだ陶器(古物)他
小林和人:熊谷幸治(土器)、山崎大造(竹籠)、須田二郎(木工)、渡部萌(籠)、井藤昌志(シェーカーボックス)他

表紙掲載作品
高木崇雄選 石川昌浩網目丸壷、豊永盛人ペガサスに乗るペルセウス
日野明子選 一陽窯すり鉢、一景舎胡桃籠、平岡正弘拭き漆のカトラリー
小林和人選 熊谷幸治土器壷、山崎大造手提げ籠

【基本情報】
「民藝のあわい」展
期間:2020年10月23日(金)~11月24日(火)
場所:IDÉE TOKYO 併設 IDÉE GALLERY | 入場無料
東京都千代田区丸の内1-9-1 JR東日本東京駅構内 グランスタ東京 B1F
※改札外からのご利用の場合は、JR東日本東京駅を区間に含んだ乗車券類または入場券(140円)をお買い求めのうえ、ご入場ください。

【トークイベント】
10月23日(金)、11月12日(木)の20時より、高木氏、日野氏、小林氏をお呼びしてトークイベントを開催予定。詳細はIDÉEウェブサイト、SNSで発信していきます。

▼IDÉE
「生活の探求」をテーマとし、オリジナルデザインの家具をはじめ、インテリア小物、グリーン、アート、音楽や飲食に至るまでを総合的に手掛け、人々がその人自身の価値観や個性に寄り添った“真に豊かで優雅な生活”を実現するのを後押しするインテリアブランド。
URL: www.idee.co.jp

▼良品計画 企業情報サイト
https://ryohin-keikaku.jp

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