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シリア危機:教育を受けられない子ども280万人-3校に1校の学校 使用できず【プレスリリース】

PR TIMES / 2018年4月25日 18時1分

ユニセフ、各国政府に教育分野への支援拡大求める



[画像1: https://prtimes.jp/i/5176/1141/resize/d5176-1141-574147-0.jpg ]

【2018年4月23日 ブリュッセル / アンマン(ヨルダン)発】

7年に及ぶ紛争と暴力、そして移動を強いられる厳しい状況下の中でも、シリアの490万人の子どもが教育を受け続けています。

「ドナーからの多大な資金支援、受け入れ国政府および地域の前例のない善意、教員たちのたゆまない努力、そしてシリアの子どもたち自身と家族の決意が、何百万人ものシリアの子どもたちの教育を支えています」とユニセフ(国連児童基金)中東・北アフリカ地域事務所代表ヘルト・カッペラエレは述べました。

教育を受けている子どもの90%近くが、シリアおよび近隣諸国の公立学校に通っています。レバノンおよびヨルダンに暮らすシリアの子どもたちは、受け入れ地域の公立学校で地域の子どもと一緒に学んでいます。

「シリア危機は近隣諸国の公立学校に、施設を改善し、教育関係者の新たな雇用機会を創造し、受け入れ地域とシリア人難民が寛容な社会を構築する機会を提供しています」とカッペラエレは続けました。

しかし、大きな難題が残ったままです。7年間という長期にわたる紛争の結果、280万人の子どもが教育の機会を奪われました。中には、学校に通ったことがない子どもたち、また7年間にわたり学ぶ機会を失い、これから追いつくことが極めて難しい子どもたちもいます。

シリアで暴力や攻撃が続く地域では、子どもたちが学校に通うことは生命に関わります。2011年に紛争が勃発してから、309棟の教育施設が攻撃され、破壊・損傷し、軍事的目的や避難民受け入れ施設として使用されているため、3校に1校の学校は授業に使うことができません。学校に通っていない子どもの40%近くが15歳から17歳で、早婚、徴兵、児童労働を含む搾取に晒されています。家族が生き延びるために、より極端な対応を迫られる中、これらの問題が拡大しています。学校に通っている子どもたちの間では、トラウマを抱える子どもが増え、退学のリスクが広がっています。

[画像2: https://prtimes.jp/i/5176/1141/resize/d5176-1141-764472-1.jpg ]

近隣の受け入れ国政府は、不安定な経済状況下にありながら、受け入れ地域の教育施設に新たに200万人近くの生徒を受け入れる対応に追われています。難民家族の減り続ける貯え、十分でない施設、学習スペースの不足や言語の壁により、子どもたちの効果的な学習への参加機会が減少しています。

「今週開催される『シリア及び地域の将来の支援に関するブリュッセル会合』に参加する世界の指導者に対して、私たちは、すでにとてつもない困難を経験した子どもたちと若者を見放さないように求めます」とカッペラエレは述べました。「子どもたちと若者が質の高い教育を受けるために必要な既存制度の改善と代替案の拡大のために、教育分野への継続した、柔軟性のある、無条件かつ長期的な資金提供が必要です。しかし、善意だけでシリア危機を終わらせることはできません。政治決定者と紛争当時者は、子どもたちの保護とニーズを最優先事項にしなければなりません」

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■ 本信はユニセフ本部が発信した情報をもとに、日本ユニセフ協会が編集・翻訳したものです。本信の原文は、https://www.unicef.org/media/media_102802.html からご覧いただけます。

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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)

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